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[前編] 仕事や子育てのリアルを語るママ大座談会

2018.04.10

[前編] 仕事や子育てのリアルを語るママ大座談会

「専業ママ」「働くママ」「起業したママ」。様々なステージで活躍するママたちが集まり、日々の暮らしで感じたことをホンネで語る座談会を開催。仕事や子育てで感じた悩みや、ストレスの解消法、「ママのまま」プロジェクトに求めるものなど、子育ての最前線で奮闘するママたちの「リアルな声」を前編・後編の2回に分けてお届けします。

「仕事」と「子育て」を両立させることの難しさ。

松下
「私は、ヘアメイクやブライダル関係など美容関係の仕事に携わっており、3人の子どもがいます。妊娠中も仕事を続け、出産する直前まで働いていました。皆さんは、働いている時に育児休暇などを取得されましたか?」

青山
「私には2人の子どもがおり、上の子は10ヶ月、下の子は1歳になるまでの間に育児休暇を取得しました。下の子が1歳になった時に退職したのですが、働きたいという気持ちは残っていましたね。当時勤めていた会社は、子どもが3歳になるまで育児休暇を取得できて、それから小学校に上がるまでの間は時短勤務もできるなど、子育てに関する制度がとても整っていました。このような会社が増えて欲しいと思いますね」

萩尾
「現在は専業ママですが、以前勤めていた業界は典型的な男性社会だったので、育児休暇や出産休暇といった制度がありませんでした。言い方は悪いですが、妊娠した女性は退職するしかないという、暗黙のルールが存在していて…。しかし、私が退職した後に1人の女性が立ち上がり、会社との交渉を重ねて育児休暇の取得を実現したんです。その女性のおかげで、他の女性たちも育児休暇を取得することができるようになりました」

渡抜
「以前は飲食店で働いていたのですが、妊娠後のつわりが酷く、食べ物に関わる仕事を続けるのは難しいと思い退職しました。しかし、いざ退職してみると、思っていたよりも時間を持て余すことが増えてしまって…。周りの友人たちはバリバリ働いていましたし、当時は子育てのことを相談できる相手も少なかったので寂しさを感じましたね」

小野
「私は起業して6年ほどになりますが、その間に出産や子育てなどライフステージの変化もあり、ずっと仕事に没頭してきたわけではないんですよね。しかし、自分が『やろう!』と思って起業したので、どんな形であれ仕事を続けることは大事だと考えていました。その中で、仕事や子育てに追われる毎日を過ごして気付いたのは『自分1人の力には限界がある』ということ。日々の暮らしで『私はこんなにも無力なんだ』と感じるところがたくさんあって、そんな時に、周囲の人がどれだけ自分を助けてくれたのか気付くことができたんです。自分1人で生きているのではなく、みんなそれぞれの環境で同じように悩んでいて、お互いに支え合いながら生きているんだなと」

[前編] 仕事や子育てのリアルを語るママ大座談会

ママ同士で悩みを共有し、支え合うことが大切。

萩尾
「それぞれのママたちの『外向きの姿』しか見ていないと『他のママはきっと完璧で、みんな自分よりちゃんとしているんだ』という考えに囚われてしまって、そこで孤独に悩む人が多いと感じますね。ですがフタを空けてみると、みんな本当は悩みをたくさん抱えているのに、誰にも打ち明けないし表に出さないんです。そういう悩み事こそ、見ず知らずの人と『ホンネ』で語り合えるものだと思いますね」

青山
「世の中のママたちは、自分の気持ちや悩みを『アウトプット』して『共有』したいという思いが強いんですよね。なので、みんなで集まって、自分の頑張りや辛いことを認めてもらうような会があれば良いなと思います。『大丈夫』『これで良いんだよ』と自分のことを認めてもらえれば、それだけで自己肯定感を高められるはずなので」

小野
「悩みを打ち明けることで、ストレス発散にもつながると思います。私の母は全く弱音を吐かない人で『ネガティブな発言はしない方が良い』と頻繁に言っていました。なので私はこれまで『辛い』『嫌だ』という言葉はなるべく使わないように生きてきたんです。でも実際に、先ほど青山さんがおっしゃったような機会に巡り合った時、自分の悩みを打ち明けるとすごくスッキリした気持ちになって…。不安や悩みを吐き出すことで、次のステップへ進むための活力をもらえましたね」

萩尾
「私は、公民館の民生委員の方から『子育てが上手ですね』と褒められたことがあります。子育てを経験している方たちからそう言ってもらえることが、ママたちにとって1番の救いになると感じました。頑張っているママたちの気持ちをほぐしてくれるような存在が必要ですよね」

[前編] 仕事や子育てのリアルを語るママ大座談会

ママたちにとって「必要な」情報を届けてほしい。

小野
「民生委員の方の取り組みもそうですが、萩尾さんは行政から提供される情報もしっかり調べているところが凄いと思います。私はそのような取り組みを知らなかったので…。私だけでなく、特に若いママたちはそういった情報を見落としがちだと感じています。なので、行政の取り組みや育児サービス、補助金の情報などが一括してチェックできるようなWEBサイトがあったら良いなと思いました。行政の方がおっしゃる『イベントの情報がママたちに届かず、参加者が少ない』という問題点も、そうすれば解決できるかなと」

松下
「その情報が見やすく整理されていて、イベント申し込みのプロセスも簡単にまとめられていたら良いですよね。忙しいママたちにとっては、目にする情報が簡潔にまとめられていると本当にありがたいと思いますし。興味のあるイベントなどにも、すぐに申し込みができる仕組みがあると嬉しいですね。萩尾さんは、どのようにして情報を集めているのですか?」

萩尾
「同じ産婦人科で出産したママ友たちとSNSでグループを作って、その中で情報交換をしています。『東洋医学のセミナーがあります』とか『温熱療法の無料お試し・モニターを募集しているところがあります』とか、面白くて役に立つ情報が次々に入ってくるんです。良い繋がりを持つことができて、本当に良かったですね」

松下
「WEBサイトにアクセスしなくても、自動的に『予防接種が始まりました』といった情報がSNSに届くと、ママたちは嬉しいと思います。能動的に情報を集めることはもちろん大事ですが、ママたちが何もしなくても『必要な情報』が入ってくるようになると、より快適に子育てができるようになると感じますね」

後編へつづく

[前編] 仕事や子育てのリアルを語るママ大座談会

プロフィール(写真向かって左から)

萩尾明日香さん…結婚を機に退職し、現在は5人の子どもを育てる専業ママ。
子ども構成(12歳 男子、10歳 女子、7歳 女子、5歳 女子、1歳 女子)
▼ママへメッセージ
「周りのママと自分を比較してガックリしちゃう…なんてありませんか?それぞれの家族の数だけママの個性も違っていいと思います。日々を前向きに頑張れるヒントを見つけて、ママ業を楽しみましょう」

渡抜庸子さん…12年前に結婚し、現在は3人の子どもを育てる専業ママ。
子ども構成(11歳、8歳、4歳 全て男子)
▼ママへメッセージ
「同じママ、女性として悩んでいる事、共感できる事、大体皆同じ事を思ってると思います。溜めこまないでどんどんはきだしましょう!」

小野桃子さん…結婚後に起業し、経営と4人の子育てを両立するワーママ。
子ども構成(8歳 男子、5歳 男子、2歳 女子、1歳 女子)
▼ママへメッセージ
「女性は、人生の中で何度も選択を迫られます。 結婚?キャリア? 子育て?社会復帰? その度に、腹をくくって、自らの人生を受け入れたとき、女性の人生はますます彩り豊かに輝くと思います。 とは言っても、日々の忙しい生活の中で、一人何役もこなしている女性ですから、時には息抜きもしつつ、自分を大切にする事も忘れないでください。 みんな、同じように日々必死に生きて、楽しんで、悩んでいます。一人ではありません。大丈夫!」

松下有加利さん…3人の子どもを育てながら、美容関係の仕事に携わるワーママ。
子ども構成(8歳 女子、6歳 男子、4歳 女子)
▼ママへメッセージ
「働くお母さん・家を守るお母さん・今から働こうとしているお母さん、色んなお母さんがいらっしゃると思いますが、全てのお母さんに共通する事はただ一つ『母も1人の女性である』という事。 家事に仕事に子育てに奮闘しながらも、一番大切な自分を大切にしてあげてください^_^ あなたが笑顔なら子どもが、家庭が、みんなが笑顔になるはずです。 母は強くて美しい! あなたの笑顔がみんなの笑顔!」

青山涼子さん…育児に専念するため退職し、現在は2人の子どもを育てながら前職とは違う仕事をするワーママ。
子ども構成(7歳 女子、4歳 男子)
▼ママへメッセージ
「働きたいママを応援してくれる方々は社会にたくさんいます。チャレンジ精神を忘れず、共に頑張りましょう。」

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