2018.07.17
働き方改革やワークライフバランスが話題となる中、「仕事」と「家庭」を両立できる環境をつくることが今、企業に求められています。働く子育てエンジニアが語る「仕事」と「子育て」を両立するためのサポート体制や、「育児休暇制度」を活用したゆとりある子育てをテーマにした前編に引き続き、後編ではこれからの時代の「働き方」に対する想いや、子育てに関する悩みなど、子育てエンジニア4名の本音にせまります。
菅
プライベートと仕事のバランスを保つため、18時には退社するよう心がけているのですが…正直、心苦しい気持ちになることもありますね。仕事が忙しい時は、自宅に仕事を持ち帰っています。家事や育児を済ませたら1時間ほど時間が作れるので、そこで作業を進めていますね。
大山
より良い職場環境をつくるためには、同じチームの方がどのような生活環境の中で仕事をしているのか、お互いに理解し合うことが大切。子育てのため早めに退社する仲間の事情は理解していますし、私自身、子どものお迎えで早めに退社する時は「申し訳ない」と感じます。チーム内の全員がそれぞれの事情を理解しているから「子どものために、早く帰ってあげて」と言ってあげられるんですよね。早く帰れるよう、仕事量や時間もマネジメントすることで、残業するよりも良いパフォーマンスを発揮できると思います。
木戸
子育てに専念するため、出張もチーム内の他の方にお願いしています。子育ての段階に応じて徐々に勤務時間を増やしていきたいですし、支えていただいているチーム内の方々にも恩返しがしたいと考えています。子育て中は支えていただくことが多いですが、本当に助かっていますよ。
大山
「子育てしながら働く」ことに対する価値観が、徐々に変わってきていると実感しています。今後、さらに子育てがしやすい環境が整っていくといいですね。
小野
私は、会社のテストケースとして「時間休制度」と「在宅勤務制度」を活用しています。午前中しか子どもを保育園に預けられない日などは、子どもの面倒を見るために午後休暇を取ることもあります。しかし実際に休んでみると、子どもの面倒を見ていても2時間程度は働ける時間があるんです。それであれば、「時間休制度」と「在宅勤務制度」を併用して自宅にパソコンを持ち帰って作業をすることができますよね。子どもが突然体調を崩して帰ってくることもありますし、この2つの制度があれば、急な用事にもフレキシブルに対応できると思います。
菅
「働き方」が多様化する中、さまざまな事情に対応できる制度を整えることが「理想的な働き方」を実現するための大切なポイントなのではないでしょうか。会社としても、しっかりとした制度がないと「働き方の管理」ができなくなるという問題が出てくるはず。小野さんが「在宅勤務制度」「時間休制度」を用いたフレキシブルな働き方をすることで、会社も働く私たちも、新しい「働き方」を実現するステップへ進んでいくといいですね。
木戸
今後は、在宅勤務がもっとできるようになると嬉しいですが、チームの方と離れた場所にいることで生じる問題は出てくるでしょうし…何より、自宅にいることで気が緩んでしまうかもしれません(笑)。
小野
私の場合は、家事が終わっていなくても、9時になったらパソコンのスイッチを入れて仕事モードに切り替えています(笑)。在宅勤務をしていると、会社の空気や仕事の状況がリアルタイムで把握できず「私だけがゆっくり仕事をしているのではないか」と不安になることもありますね。なので、週に2回は会社に出社して、コミュニケーションを取りながらリアルタイムで状況を把握することも大切だと思っています。
菅
以前は「男性は外に出て働くべき」という価値観が強かったのかもしれませんが、「働き方」が多様化することで、現在はそのような価値観は無くなったのではないでしょうか。スムーズに在宅勤務へ移行できるよう、事前に準備を整えておけば、男性でも子育てをしながら自宅で働くことができるようになると思っています。
大山
こうして「子育て」や「働き方」について本音で話せたおかげで、皆さんの今まで知らなかったところを知ることができて本当に良かったです。木戸さんとは、朝に子どもを保育園へ送る時にお会いすることがありますよね。お見送りはしているのだろうと思っていましたが、お迎えもされていたとは知りませんでした。
木戸
朝と夕方、子どもを送り迎えするのは私の仕事なんです(笑)。帰りは18時半までにお迎えに行かなければならないのですが、会社を18時に退社して、ギリギリ間に合っていますね。来年から子どもが小学生になるので学童保育に預けるのですが、子ども1人で家に帰れるのか、帰る途中で危ない目に遭うことがないのか、不安に感じています。
小野
そういった不安なことはあらかじめ先生に連絡しておくと、明るい時間に帰るよう子どもに指導してくれますよ。保育園と同じように夕方まで預かっていただき、仕事帰りに迎えに行くこともできます。
木戸
そうなんですね。最近は18時頃になると、会社の時計が気になって気になって…お迎えが間に合うのかどうか、ドキドキしています(笑)。
大山
以前、社長や上司と打ち合わせをしている最中にふと時計を見たら、17時45分になっていたことがありました。このままでは子どものお迎えが間に合わないと思い「申し訳ありません、子どものお迎えがあるので帰ります。ここから先の内容は明日伺います」と伝えると、社長から「それなら、会議はここで終わりにしましょう。子どもを迎えに行ってあげてください」というご配慮をいただいて…本当に嬉しかったですね。
小野
子育てに理解のある方々と一緒に仕事ができるのは、非常にありがたいですよね。ところで、菅さんは2人目のお子様が産まれたらまた育児休暇を取得しようと思いますか?
菅
余裕を持って子育てをするためにも、取得したいですね。そのためには、引き継ぎなど事前準備をしっかり行うことが大切だと思っています。
木戸
私も、5人目の子どもが産まれたら取得してみたいですね。上司にもお子様が4人いるのですが、単身赴任のため平日は東京で働き、土日に大分へ帰ってきて家族との時間を楽しんでいるようです。そのためか子育てに理解のある方で、私にもご配慮をいただき本当に助かっています。
小野
ザイナスの男性社員は、子育てにしっかり向き合っているところが素晴らしいと思います。ママの負担が大きいことをしっかり理解してくれていますし、今の時代にマッチする考え方ができていますから。その考え方を、ここから次の世代にも広めていければ良いですね。
大山
子育てについて様々な情報を共有でき、悩みごとなども気軽に話せる社内のコミュニティがあると良いかもしれませんね。子育ての充実感を生み出すのは、子どもと接する時間の長さではなく、仕事とのバランスや接する濃度だと思います。ザイナスの社員全員が最高の「ワークライフバランス」で子育てができるよう、これからさまざまな取り組みを行っていきたいですね。