2018.11.09
多くのママが抱えている、様々な悩み。ママ友って同世代が多くて、子育て渦中ママたちは、誰にこの悩みを相談すればいいの?と悩んだことありませんか? そんな時、頼りになるのは、同じ母親業をこなしてきた大先輩のママたちなのです。今回は、小さなお子さんを持ち子育て真っ只中の後輩ママと、子育てはある程度ひと段落したかな…という先輩ママによる、フリートーク形式の座談会を開催しました。2回に渡りお送りする今回は『前編・子育て編』。同じママだからこそ(ママにしか分からない)「あるあるー!!」な内容満載です。次回は「後編・仕事編」です。お楽しみに!
ーまずは自己紹介を兼ねて、みなさんの近況を教えてください。
鶴原(以下全て敬称略)
後輩ママで参加します鶴原です。先週までパン屋さんで、朝3時から6時までパンを焼く仕事をしてたのですが、私自身が体調を崩し、家庭内もちょっとゴタゴタしていたので仕事を辞めたばかりです。下の子がまだ小さくて睡眠時間もなくイライラしてたのもあって、この仕事は私に向いてないんだ!と思ってスパッと辞めました。なのでここ1週間は専業主婦をやってます。
伊東
後輩ママとして参加します伊東です。初めまして。ベビーマッサージの講師をしているんですけど、第3子が産まれた時から休業中で、ほぼ専業主婦です。最近一軒家に引っ越しまして、広くなって嬉しい反面、やる事も増えて家事に追われる日々を送ってます。そこら辺がちゃんとできない自分に、イライラ悶々としている今日この頃です。
長野
先輩ママとして参加します、長野です。バツイチです。6年前に離婚して3人家族になりました。シングルマザーなので、パートの仕事をしながら子育てをしています。3年前に手話を始めて、手話サークルに通いながらサークル仲間と食事に行ったり、交流を楽しんでいます。
佐藤
今日は、進行役兼、先輩ママとしても参加させてもらいます、佐藤です。『ママのままプロジェクト』の立ち上げスタッフとして頑張ってます。長男を出産した時は、ママが働くことに対して社会はまだ向かい風で、復職した時はとても大変でした。その時の経験で「ママたちがいろんなことを諦めなくていい社会になってほしい!」という思いが生まれ、このプロジェクトを立ち上げました。今日は様々な意見が聞けると楽しみにしてますので、よろしくお願いします。
佐藤
今、子育についてどんな悩みがありますか?
鶴原
子どもは3人兄弟で、最近特に喧嘩が多いんです。「バカバカ」って言い合って、一番下の子まで「バカ」という言葉を覚えてしまい…。この喧嘩はいつまで続くんだろ…って。「自分が言われて嫌な言葉は使っちゃいけないよ!」って100回、200回ぐらいは言い続けてるんですけど、なかなか伝わってないみたいですね。
伊東
うちは3姉妹ですが、女の子同士でも、喧嘩の時にはびっくりするような言葉を使います。「バカ」もあるけど、言葉ではなくても、女子特有のねちっこさもあって。自分がして欲しくないことは、相手にしちゃいけないよねって教えているけど、繰り返してますね。喧嘩は仲直りの方法を知るいい経験だとは思うんですけど、言葉使いに関してはなかなか直らない。長野さんの所はどうですか?
長野
うちは男の子2人なので「バカ」以外にも「きしょい」とか「変態」とかも言うし。何回も言ってはいけないと繰り返し伝えてたけど、ダメ。でも、仲がいいからこそ言い合えるということもあると思う。学校生活では、相手の気持ちを察して、お友達同士では言わないみたい。兄弟同士で遠慮がないから、そんな言葉が出るのかもれませんよね。家と外の区別がちゃんとついているかどうかが、私は基準だと思います。幼稚園や保育園で目立つほどの悪い言葉が出ていないのであれば、子どもも使い分けてとるいうことだから、家の中ならいいか、と思ってます。
佐藤
品行方正な子どもに育って欲しい…と思うから、子どもが小さな頃は、ママたちは口うるさく言いますよね。でも長野さんが言うように、これも社会勉強でもあって、わきまえることができるということは、成長していることでもありますよね。心の許せる兄弟や、弱者には言いやすいからつい悪い言葉で喧嘩するけど、同じように反撃される。それが嫌と分かれば友達には言わない。世を渡り歩くための処世術を、兄弟喧嘩を通して、自然と学んでいる時期なのかもしれませんね。
長野
グリーンコープさんが、母子家庭を訪問してくれる活動をされてるんですけど、今年の夏休み我が家にも来てくださって。たまたま次男がいたんですが「最近困っていることはない?」と聞かれ「特にありません」って、きちんとした受け答えをする姿を見て、私がびっくりして。表の顔、家の中での顔を彼なりに使い分けているのが分かりました。男兄弟の喧嘩は、いつの間にか仲良くなってますね。だから、汚い言葉が飛び交っててもスルーしてます(笑)。
鶴原
勉強になります! 家と外との区別とかが自然に身につくんですね、子どもたちの力をもっと信じて、あんまりガミガミ言わないようにしよう(笑)。それよりも、私が家の中でニコニコすることを心がけようと反省しました。
佐藤
小さい時期に教えておかないといけないことはたくさんあると思うので、黙認するのは良くないと思うけど、ふと我に帰ると、子どもたちが怒られてばかりの状況になってることもありますよね。
伊東
分かります! こうあって欲しいという思いが強いばっかりに、目に付くことを細々注意したり、時には自分の感情のまま叱ったり。そんな状況が1日中続くと、私もしんどいし、子どももしんどい。あとあと、子どもたちに申し訳ないと思う後悔の気持ちが出てくるんですよね。大人である自分が冷静さを忘れて、スイッチ入ったらずっと怒り続けたりして…。理想の家族や親子関係から、かけ離れていくのが分かるっていうか。思い通りにいかないとわかってるんだけど…。
長野
我が子が小さい時は、私もまだ母親としては未熟だったから、悪い所探しをして攻撃してましたね。第一子って、期待値が大きいから、私の価値観を押し付けてしまって、その通りにならないことに腹を立ててました。自分の思い通りにいかないことで子どもを叱っていたけど、母親になって13歳の今の私が当時を思い返すと、それも仕方ないのかなって。当時の私は、母親としてまだ5、6歳。いろんなこと理解できなかったよねって思います。
佐藤
今は情報過多な時代なので逆に混乱しがちだけど、私たち先輩ママが出産した当時はインターネットも普及してなかったし、調べる術もなく、何もかもが初めてで、新米ママには分からないことだらけでしたよね。
長野
13歳の長男を見ていると、一人の人間として確立しつつあるんですよね。身長もどんどん伸びて、私はこの子に身体的にも追い越される時が来ると思いました。目線も子どもを見上げるようになって、いつまでも上から目線の言い方をしたらいけないなと思って、ある時から同じ目線で話すことを意識してきました。だから、長男とは対等に冷静に、いろんなことを話します。「親子って共に成長するんだよ」って、ある先輩ママが教えてくれたけど、本当にその通りだなって痛感してます。
伊東
我が家は全員女子なので、同性だからかえって厳しくしちゃうというところがあって。皆さんのとこはどうですか?
佐藤
我が家の長男は、感情の切り替えが上手。だけど、理屈を言っても分からないんですよね。単純なんです(笑)。
娘は、それに比べ、傷つきやすくナイーブな部分があるので、息子と同じことを言ったり、叱ったりするのはご法度。
かなり気をつけながら、子育てしてきた気がしますね。
伊東
末っ子はまだ1歳なのでまだ分かりませんが、3歳、6歳になると性格の違いも見えてきて。長子は、私が特に期待していたのもあったので、変な部分で真面目で…。だからこそ、次女の天真爛漫な振る舞いが、長女は許せないんですよ。私も「お姉ちゃんだから」と長女に厳しかったりするので、負担がかかってるのかなって思うことも。さっき佐藤さんが言ってたナイーブという意味では、我が家は長女がそうかもしれないですね。
鶴原
うちも同じです。長男は、私がド真面目に接してきてしまったので、すごい真面目で。次男は天真爛漫なんですけど、それを長男が見て「またふざけてる」ってすぐ怒って。3番目は女の子だったから女の子らしさを期待してたんですが、上2人がお兄ちゃんだからか、すごい強いんですよね。上の子たちから学んでる結果だと思うんですけど。子育てって、自分の思い通りにいかないことばかりだと思うし、それをいかに自分で理解して消化して、次の子どもの子育てや、翌日の子育てに繫げるかが大事だと思ってるんですけど、できない自分がいて。最近、それをくよくよ悩んでいます。
佐藤
でも、完璧なママなんていないもんね。自己嫌悪に陥るの、すごく分かります。だけど、あの時、ガミガミ言ったことで、我が子が社会に出たときに人様に迷惑をかけない大人にちゃんと育ったと思いたいですよね。
長野
子どもが幼い頃は、理不尽な怒り方をして「あんな怒り方をしなきゃよかった」と後で後悔する。カッと頭に血が上ったら、10秒数えるって心がけてたけど、それさえも忘れてしまう。そして、子供の寝顔見て反省するんですよね(涙)。だけど、うちの息子2人も、今のところ曲がったところもなく、ちゃんと反抗期で私に返ってきているのでいいのかなって思ってます。長男は絶賛反抗期中で、私が言うことを片っ端からスルーするんです。YouTube見ながら、話も半分しか聞いてない。母「宿題は?」長男「わかっちょんっちゃ!」って、キレ気味に言われる。2歳のイヤイヤ期の時は、私も叱ってたんですけど、今はムカっとは来るけど、反抗期も成長の証だと思うので、安心してます。具合が悪くて寝込んでいる時は心配してくれるし。女の子みたいに、察して動いてくれるわけじゃないけど、それとはまた違った優しさがある。男の子って、小さい時から言わないと動かない。だから男の子を動かしたい時は「こうして、ああして」ということを具体的に伝えると、やってくれるんです。ご主人が察してくれないのも、だからかな(笑)。ただ、お願いしても30分くらいは動かないから、気長に待ってますけどね。
佐藤
男の子って「ママを守ろうって!」いう気持ちが、ありますよねー。
長野
小さい頃は変身ベルトをして「ママを守る」って言ってくれてたけど。今はもうそんなことはないけど、具合悪そうだとは察してくれて「大丈夫?」って心配はしてくれてますね。
伊東
男の子いいなー!
佐藤
女の子の反抗期もあるみたいだけど、男の子みたいに分かりやすい反抗期じゃなくて、女子はわかりにくいらしいですね。でも長野さんも言ってましたが、反抗期は成長している証拠ですよね。
長野
そうだと思います。反抗期が来ないと、逆によくないらしいですよ。その子なりの反抗の仕方があるんだけど、節目節目で、ちゃんと反抗期が来てるなってわかれば、大丈夫です。
佐藤
後輩ママたちのお子さんは、2歳くらいにイヤイヤ期はありましたか?その時はどう対処しましたか?
伊東
それは、私が逆にみんなから聞きたい!
鶴原
イヤイヤ期は2歳くらいでありました。とにかく全部自分でやりたい!という主張が激しいので、途中大人が手を出さないで、いかに一人でやらせることができるか、事前に御膳たてするのが大変でしたね。こちらがいかに早く行動して、なるべく急かさないようにして…。長子はそうやって環境を整えてたんですけど、2人目、3人目になるにつれて「何か言ってるな。まいっか。自由にさせよ」みたいな感じになりました(笑)。一番上の子は今7歳なんですけど、中間反抗期かな?と思うことがあって。2歳と思春期までの間にある反抗期を“中間反抗期”って言うらしいんですけど。それがわかって、私の中で「今は中間反抗期なんだから仕方ないな」と一人で納得してたんですけど、実は違うのかな?と思う出来事があって…。1学期の最後にお道具箱を持って帰ってきて、蓋を開けたら、クーピーが全部折れていてすごい汚くて。「これ、どうしたの?」って聞いたら、「お友達が全部折った」って言うんです。そのことをずっと私に言えなかったみたいで、思い返すと、そういうことがあった日に子どももイライラしてたんじゃないかなって。自分で勝手に納得してたことが、実は学校で嫌なことがあったことに私が気付けなかったんだと。あの時は仕事にも行ってて、睡眠時間も少なくてイライラしていた時期で、私が子どもにちゃんと目を向けてなかったと反省しました。
佐藤
ママを困らせたくなかったんでしょうね…。
鶴原
子どもがイライラしている=反抗期なのかもしれないけど、やっぱりそこには何かの理由があるんですよね。その理由が何かをちゃんと見つめないと、子育ての要を見過ごしてしまうと、痛切に感じました。
佐藤
私たち母親も、仕事や家事で1日を一生懸命切り盛りしているけれど、同じように子どもも頑張っているんですよね。新学期の環境変化の中でドキドキしながら友達に声をかけたり、喧嘩したり、トラブルがあったり、学校で戦ってる。やっと学校も終わって、家に帰って来た時に開口一番に「宿題しなさい!」って言われるのって辛いですよね。仕事でむしゃくしゃしたことがあっても、家に帰ったら落ち着く私たちと同じ気持ちなんですもんね。大人はそういう環境を自分で作れるけど、子どもは、親から与えられた環境に帰る訳で、ホッと安心する場所を作ってあげることが、なんでも言える空気を作るのかも。親が思っている以上に、子どもたちも外の世界で頑張っている。だから、部屋が汚くても、ママがソファーで寝っ転がっていても、子どもが家に帰ってきた時に「おかえり!」って、大きく手を広げて受け入れてあげられる場所を作ってあげたいですね。
長野
子どもが学校に行き出すと、子どもと離れる時間が長くなります。しかも中学や高校になると、親が学校に行く機会も少なくなる。そうすると、学校での子どもたちの様子が見えづらくなります。今の子どもたちは我慢する子が多いみたいだから、親の直感で、あれ?と思った時は気をつけてあげてほしい。女の子は心の成長が男子よりも早いと思うので、自分の胸にしまい込む子もいるみたいです。気になることがあれば、自分の中で処理してしまわずに、担任の先生と電話や連絡帳などでやりとりして、状況を知ってもらうだけでも違うと思います。
佐藤
女の子の友達間のトラブルで困っていることとか、ありますか?
伊東
うちは、まだないですね。長女は、お友達によって言いやすい子と言いにくい子を判断してるみたいです。小学校に上がれば、いろんな幼稚園や保育園から来るお友達とも一緒になるので、友達関係をどんな風に築いていくのかなって心配もあるけど、彼女なりに切り開く姿を親として見守っていきたいです。
佐藤
女の子同士のコミュニケーションって、私たちが想像する以上にとても難易度が高いというか、一つのことを解決するのにも混み入っているので単純じゃなく、答えが見つけづらいんですよね。その場合に、親がどこまで介入するのか?は常に課題になると思います。子ども同士で解決させないといけないこともあるけど、大人が介入しないと抜け出せなくなっているケースも。その見極めは難しいですが、母親の直感を信じて、今までとは違う何かを感じた時は学校に聞くなり、相談するといった対処を取らないと、いじめに発展するケースも多いようです。学校に上がると、心配事が増えるのも確かですね。
伊東
だからこそ、文句が言える、喧嘩ができる、ホッとする、なんでも言える空間を私たちが作ってあげないといけないですね。「ここに帰ってきたら私がおるから大丈夫よ」という家を用意するのは私の役目。そういう場所があれば大丈夫!という話を聞いて、そう思いましたね。
佐藤
子どもたちは、無条件でママのことが大好き。怒ったり、ひどいこと言って後悔することも多々あるけど、でもある意味、ママというものに甘えてもいいんじゃないかなって思います。だからママに自信を持って欲しいですね。
鶴原
私、習い事のことが聞きたかったんですー。
伊東
私もです!!
鶴原
この習い事よかったよとか、これはやらないほうがいいよとか、そんな情報があれば。
アドバイスもあれば、教えていただきたいです。
長野
子どもにも向き不向きがあって、多分当たり外れがあるので、子どもそれぞれで違うと思うんですよね。一番いいのは、子どもが「やってみたい!」と言ったものをさせてみることかな。多分、続かないこともあると思うんですけど、その時は文句を言わずに「わかった。じゃあ、やめよっか」って対応するのがいいと思います。子どもって興味の対象が目まぐるしく変わるじゃないですか。なのでお金がもったいない…と思うかもしれないけど、その時々の興味を体験させてあげたら、好きなことに巡り会えるかも。一発でその子にあった習い事が見つかる子もいれば、長続きしない子もいると思うので。
それに巡り合うまでは、親も一緒に試行錯誤しないといけないかなって思いますね。子どもの人生はこれからだから、やりたいと言ったものには、叶えられる範囲でサポートしてあげられたらいいですよね。上のお子さんが小学校に入ったら習い事の情報はどんどん入ってくるだろうし、役員を引き受けたら高学年のお母さんとの知り合いになれて、またそこからいい情報が入ってくるから。お母さんの視野も開けるし、ママ同士の交流も大事ですよね。
(後編へつづく)