2019.09.24
子育て世代をターゲットに展開してきた「ママのままプロジェクト」。結婚、出産、介護…人生において様々な場面で選択を託される女性たちには多くの負担が重くのしかかっているのが現状です。本プロジェクトは、そんな女性たちの助けになる有益な情報をウェブを通して発信していけたらと、企業と社会、女性を繋ぐため、今日まで活動してきました。女性活躍を推進する現代では、子育て中でも働きやすい環境を整えるべく、国や社会が積極的に働きかけています。そんなこれからの世の中を、女性として船を漕ぎ始めようとしている女子大学生に「これからの私たち」を想い、本音をぶつけてもらいました。協力してくださったのは、これまでも「ママのままプロジェクト」の活動に賛同してくれ、イベントなどにも協力してくれている大分大学経済学部社会イノベーション学科の3人。どんな思いを抱きながら、これから大人の階段を上ろうとしているのでしょうか。
聞き手:佐藤宝恵(ママのままプロジェクト・プロジェクトリーダー)
佐藤
今日はよろしくお願いします! 本プロジェクトはママたちがターゲットではあるのですが、20代、30代の結婚、子育て世代よりももっと手前の大学生たちが、今後のキャリアデザイン(人生設計)を描く際、どんな点に重きを置いているのか?理想としている生き方は?などを知りたいと、今回座談会を企画しました。就職活動がスタートしている皆さんがどんな考え方を持っているのか、率直な意見を聞かせてください。では、最初に3人はどんな業種や仕事に就きたいと思っているのか教えてください。
田中
これから様々な企業のインターンシップに参加して、来年の3月ぐらいから就職活動が本格的に始まります。その時までにいろんな業種を見て、自分が興味のあるものを見つけていきたいと思っています。なのでまだ明確には定まってないんですけど、学科で商品開発や企業のことについて勉強したので、自分のアイデアなどが形になる仕事に就けたらいいなと、現段階では漠然と思っています。
佐藤
企業説明会などには行かれましたか? たくさんの企業がある中、あらかじめ企業を絞って臨んでいるんですか?
田中
福岡の合同説明会に参加したときは、参加企業が多すぎて、事前の下調べさえも難しくて…。それで、ブースにいる企業の方と直接お話をして、親身になって話をしてくださった企業の説明を聞くことにしました。
佐藤
ある程度、事前に準備しておいた質問は、マンツーマンで聞ける状態でしたか?
田中
当時、美容業界に興味があったので、たくさんの企業の中で、某化粧品製造会社の話は聞こうとは決めていました。企業の方からの説明を受け、出てきた疑問をその場にいた人事担当の方に聞きました。すると、説明会では聞くことができなかったもっと深い話を聞くことができて…。すごく興味が湧いて、こういう方が働いている企業は素敵だなと感じましたね。
佐藤
いろんな企業に接して、自分のやりたい仕事が見つかるといいですね。社会人になって自活するためにもやっぱりお金は必要で、そのためには働かなければならない。大学生から社会人への移行は、人生の中の大きな転機でもありますよね。女性が就職を選ぶ時、ここに重点を置きたいという条件や希望などありますか?
田中
早く出勤する代わりに、退社時間を早められるとか、自分で働く時間を選択できたり、育児休暇制度が充実しているのはいいなと思います。就活に行くと、企業側の方も女性が働きやすいよう努力をされているのだな…と感じます。例えば、自分が育児休暇を取って同じ職場に復職するときや一緒に働く人が育児休暇を取ることになった時、その穴をお互いカバーできるのかな?って。今はまだ学生なので、わからない故にその辺りの漠然とした不安はありますね。働き方については、企業の上層部の方ばかりが考えるんじゃなく、現場レベルで考えられるといいなとも思いました。
佐藤
わかります。田中さんの不安。結婚しても仕事をちゃんと回していけるの?働けるの?って。今は、そういう体制を整えている企業がどんどん増えているように感じます。なぜなら企業も人材不足。貴重で優秀な人材に活躍してもらうためにも、働く環境を整えることが大事。それが企業価値にもつながりますしね。特定の人しかその業務ができないという「仕事の属人化」から、一業務付帯担当制の「ダブルアサインメント」という働き方を企業も選択しつつあります。それによって、社員の仕事と育児、介護との両立がしやすくなったり、不測の事態から組織と個人を守るリスク対策としても注目を集めています。こうやって、企業側も取り組んでいます。