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10月20日・孫の日記念特集<br>みんなでスクスク子育て!

2019.10.15

10月20日・孫の日記念特集
みんなでスクスク子育て!

1999年、お孫さんとおじいちゃん、おばあちゃんがコミュニケーションを深める日として「孫の日」が制定されました。今や、働く女性にとって実父や実母、義理父・母の存在は、強力なサポーターとして欠かせない存在となっています。人生の大先輩でもあるおじいちゃん、おばあちゃんたちの存在が少しでも力になったら…と、子育てに対しての世代間を埋める様々な活動が地域や自治体で行われています。今回はその活動をご紹介します。祖父母の存在に頼りがちになってしまっている私たちも、そのありがたさを再確認して、多世代で子育てを楽しめるこの環境に感謝しなければいけませんね。

私たちには時間がたっぷりあるから
“ゆっくりと見守る孫育て”を楽しみましょう!


孫育て応援教室

大分市内で、お孫さんの誕生を迎えるおじいちゃんやおばあちゃんたちのための「孫育て応援教室」が行われていると聞き、早速取材に行ってきました。

大分県助産師会が「大分市子ども企画課」の委託を受け行っている活動で、実は今年で20年目を迎えるそうです。「昔と今の子育て」「遊びとおもちゃと絵本」「沐浴の仕方」「子どもの事故とその対処法」など、盛りだくさんの学べる講義が受けられるとあって、出産を控えたママや、そのご両親、ご夫婦など、多世代の方々が出席していました。



当日は、4人の助産師さんが、自分たちの子育てやお孫さんとの関わりなどの実体験も加えながら、とても興味深い話をしてくれました。幼児期のお孫さんへ投げかける言葉としては、まず「受容してあげること」が大事と言う話や、子どもたちの好奇心をくすぐる手作りおもちゃの作り方、家庭内での事故の種類とその対処法として、実際の赤ちゃんの人形を使い救急蘇生方法を体験してみたりと、あっという間の2時間半が過ぎました。

「おじいちゃん、おばあちゃんは時間がたっぷりあるので、お孫さんの成長をゆったりと見守ってあげて欲しいですね」と助産師さん。赤ちゃんが泣き止む「まぁるい抱っこ」を、実際の人形を使い体験する娘さんとそのお父さんや、一生懸命にメモを取っている旦那さんなど、多くの人たちに支えられて子育ては成立するなと実感。“妊娠・出産・育児に関するプロ集団”と言っても過言ではない、助産師さんたちの存在はとてもありがたく、それらの話に皆さんじっくりと聞き入っている様子でした。チャンスがあればぜひ、足を運んで欲しいとても勉強になる教室でした。

参加者の声


初孫が産まれぴったりの時期だったので勉強したいと思い参加しました。おもちゃは早速作ってみます。発達の様子や、救命方法はとてもためになりました。(60代・女性)

初めてのお産なので少しでも情報が欲しくて参加しました。おもちゃで遊ぶことの大切さや救急救命の方法などすべてがためになり、出産後のイメージが少し湧いたのでよかったです。(30代・女性)

子育てを失敗したので、孫のときは失敗しないために参加しました(笑)。すべてとても勉強になりました。(60代・男性)



今回講師として話をしてくださった助産師の皆さん。左から片岡さん、後藤さん、佐用さん、敷嶋さん。「それぞれの立場で子どもにたくさんの愛情を注いで子育てを楽しんでほしいですね」と、本教室の立ち上げから携わっている佐用さんと敷嶋さん。おふたりともお孫さんを持つおばあちゃんです。

次回開催予定
11月16日(土)稙田市民行政センター
2020年1月11日(土)いきいき健康館
3月14日(土)鶴崎市民行政センター

時間 13時~15時30分
受講料 無料
募集人数 25名(先着順)
※申し込み、問い合わせは「赤ちゃん&おっぱい電話相談」 097-534-0753(平日10時~16時)まで

子育て“今と昔の違い”あるある!
いざ、おじいちゃん、おばあちゃんに子守をお願いした際、嫁「それはしないで欲しい…」姑「昔はこうだったわよ!」と、今と昔の子育ての違いに困惑したり、対立してしまうことはありませんか? そんな「今と昔の子育て違いあるある」を少しだけご紹介。

授乳編

いつまでもおっぱいを飲んでるのは、どうなの?


あまり急かせなくても大丈夫。自然とおっぱいが離れる卒乳という考え方が主流です



虫歯編

親が噛み砕いたり、熱いものはフーフーして食べさせてあげないと


同じスプーンを使ったり、フーフーと吹いて冷ますのも虫歯菌をうつしてしまう可能性があると言われています



抱っこ編

泣くたびに抱っこばかりしてると、変な抱き癖がついてしまいそう…


たくさん抱っこしてあげてください。周りの人との信頼関係を築くための第一歩です



着るもの編

風邪をひくから、寒くないようにたくさん着せてあげないと


体温調節が上手にできないので汗をかいて熱を発散しています。また熱がある時や冬場の暖かい部屋で厚着をさせると逆に脱水症状を招く危険性もあります


<参考資料:おおいた孫育てガイドブックより>


おおいた孫育てガイドブック

上手に“孫コミュニケーション”を育んで欲しいと、大分市子どもすこやか部子ども企画課から発行された「おおいた孫育てガイドブック」。現代の子育ての様々な情報が、とてもわかりやすく紹介されています。新米おじいちゃん、おばあちゃんにはぜひチェックして欲しい一冊です。大分市役所本庁(子ども企画課、子育て支援課)、各支所、保健所、こどもルーム等で無料で手に入ります。

問い合わせ:大分市子どもすこやか部 子ども企画課 097-574-6516


誰もが立ち寄れる多世代交流のカフェ
お茶して、話をして、ホッとしよう

孫育て応援教室

福祉の交流広場として認知症の方やそのご家族が集える場所に…という目的で、今年の夏に大分市松岡に開設された「カフェおよこい」。

平日の午前中に利用者がいない学童保育施設を利用して、毎月第4火曜日の午前9時30分から2時間オープンしています。地域住民の方であれば1回100円で利用でき、赤ちゃんから高齢者までさまざまな世代の住民が集まり、お茶をしたり情報交換をする場として利用されています。おじゃました当日は、たくさんのお年寄りがお菓子とお茶を楽しみ、鶴崎踊りの練習をしていました。その一方では、赤ちゃんを連れたママがくつろいでいたりと、子育て世代もホッと和める雰囲気。



「誰かと話しをしたり、お茶だけ飲んだりと、介護世代や子育て世代の人たちにも気軽に立ち寄って欲しいですね」と、松岡校区まちづくり協議会の平野会長。今年の夏休みには、地元の子どもたちと一緒に体操や輪投げなどのゲームを楽しんだそうです。子育てに悩んだり行き詰まった時、人生の先輩たちのアドバイスは心に響くもの。疲れた時にふと立ち寄りたくなる、そんな時間を過ごせる空間でした。



カフェおよこい
大分市松岡コープ学童クラブまつおか内
開設日時 毎月第4火曜の9時30分から2時間
参加料 一人100円(飲み物、お菓子つき)
問い合わせ 090-1198-6120(事務局・松本)

取材者感想

多くのママたちを取材して痛感するのは、働く女性や共働きの家庭にとって、祖父母の存在は最強のサポーターであるということ。「この存在がなかったら働けない…」というママもたくさん見てきました。孫教室で熱心に勉強しているプレおじいちゃん、おばあちゃんの姿になぜか感謝の思いがこみ上げてきました。近くに頼れる存在がいないご家庭もたくさんあると思います。しかし、そんな人たちが子育てて孤立をしないようにと、暖かく迎えてくれる場所を提供している地域もあります。社会全体が、子育て世代を応援してくれている感じがして、益々優しい社会になっているなと嬉しく感じました。だからこそ、いつも「感謝」の気持ちを忘れずにいて欲しいですね。

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