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育休経験ママたちの本音座談会

2024.09.10

育休経験ママたちの本音座談会

育休から復帰する、以前とは異なる環境で働き始めるなど、ママが新しい一歩を踏み出すとき、仕事と家庭が両立できるのか不安を感じるもの。今回は「大分合同新聞社」の日小田裕子さん、「かるがもこども園」の西原亜衣加さん、「エフエム大分」の渡邊歌歩さんの3人が集まり、自身の経歴のこと、ライフスタイルで感じたこと、今後の目標などを語り合いました。仕事と子育てを両立する女性のリアルな声が飛び交う本音トークをお届けします。

ママが働き続けるには
夫や職場の理解が必要

渡邊
入社8年目を迎え、現在はビジネスサポート部に所属しています。番組のタイムテーブル作成、外部の方を交えた番組審議会の運営、ままともラジオのディレクションなどを行いながら、さまざまな部署の業務を兼任しています。1歳の娘を子育て中で2024年4月に職場復帰したばかりです。

日小田
マーケティング統括局営業部に所属し、主には広告営業の仕事をメインに担当しています。今年で入社20年目を迎えました。3回の育休を経て、2023年4月に復帰しました。小学1年、4歳、2歳の3人の娘のママです。

西原
5歳と2歳の娘を育てながら、「かるがもこども園」でパートの保育士として働いています。少し緊張していますが、今日はお話を聞けるのを楽しみにしていました。よろしくお願いいたします。みなさんはどんな勤務形態、ライフスタイルで働いているのですか?



渡邊
個人のライフスタイルに寄り添いながら、無理のない勤務形態で働くことができます。復帰の際、会社に相談して現在は10〜16時の時短勤務で働いています。仕事と家庭の両立に少しずつ慣れてきたので、そろそろ勤務時間を伸ばそうかと思っています。

日小田
基本的には9〜16時の時短勤務です。営業部は今年の4月からイベントを運営する事業部を統合したので広告関係の仕事以外にも、新聞社主催事業や受託イベントの運営など、業務の幅が広がりました。イベントの関係で土日の出勤もあるのですが、子育て中ということもあり配慮いただきながら働いています。コロナ禍を経てテレワークができる環境も整ったので、さらに働きやすい環境になったと感じています。



西原
私は、8時半〜16時半の勤務時間の中で、2歳児クラスの12名を受け持っています。実は、娘も同じ園に通っているので、出退勤しやすいのが魅力です。園児には男の子が多くて、娘とは違う可愛さがありますね。

渡邊
皆さん、朝起きてからの家事、仕事、帰宅後の家事の3部構成で日々ヘトヘトではありませんか?1人娘だからなんとか乗り越えることができていますが、きょうだい児を育てるママのお二人を尊敬します!みなさん、どんな1日を過ごしているのですか?



日小田
仕事が終わってから、第2の仕事がスタートする感覚ですね(笑)。仕事が終わると、どちらがお迎えに行って、ご飯はどうするのか、家庭内での情報共有が重要!ありがたいことに、夫は残業が少なく18時すぎに帰宅できるので、分担しながらなんとかこなしています。全てがうまくいけば21時半ぐらいに子どもを寝かしつけ、わたしも一緒に寝ることがほとんど。そのぶん朝早く起きて、家事の時間や自由時間を確保しています。仕事復帰直後は目が回りそうでしたが、1年経った頃に生活に慣れてきました。渡邊さんはどんな1日を?



渡邊
夫の帰宅時間によってライフサイクルが変わります。夫が仕事で遅くなるときは、実家に頼ることが多いですね。保育園へのお迎え後は近所にある私の実家で食事とお風呂まで済ませ、夫の帰宅時間に合わせて私たちも帰宅。夫が定時で帰るときは、夫が料理を、わたしが娘をお風呂に入れ、21時ぐらいから寝かしつけがスタート。その後、洗濯などの家事を終わらせて、23時ぐらいに就寝しています。

西原
私も夫の帰宅時間によってライフスタイルが分かれます。定時で帰るときは、分担しながら家事を終わらせ、皆でご飯を食べて、夕食後は娘たちと遊びます。忙しい毎日ですが、子どもとの時間は確保するように心がけています。娘たちが寝た後に洗い物を済ませたり、部屋の中を片付けたり…。皆さんのお話を聞いて感じましたが、仕事と家のことを両立するうえでご主人の協力はマストですね!

育休経験ママたちの本音座談会

夫との会話、便利なアプリ…
我が家の賢い両立術とは。

渡邊
皆さん、不満があるときやストレスを感じるときはどうされていますか?私は、もともと自分の感情や想いをはっきり言えないタイプでした。しかし、仕事復帰後はそうは言っていられません。言いたいことは言わないと大変さは変わらない。その場だと感情的になってしまうので、少し時間を置いて頭を整理してから伝えるようにしています。意識が変わってからは毎日ストレスなく過ごせるようになった気がします。

日小田
夫婦とはいえ、“察してほしい”はNG。やはり、不満があるなら都度伝えて、価値観をすり合わせながら歩んでいくことが大切です。我が家はGoogleカレンダーなども活用しながら、お互いのスケジュールや子どもの行事など確認し、認識の違いを改善しています。



渡邊
我が家もスケジュール管理・共有アプリを使っています。私が育休中のときは、残業の有無や週末の予定などをしっかり認識できていたのですが、復帰後は忙しくてそれどころじゃない(笑)。スケジュールの食い違いで揉めることが多かったのですが、アプリを使うようになってからはスムーズにスケジュールの管理ができるので、喧嘩も少なくなりました笑。育休明けの夫婦におすすめのツールだと思います。



西原
やはり一緒に暮らすのが長くなれば直して欲しい部分は見えてきますよね。しかし、もともとは他人なので価値観が違うので当たり前。一人で不満を感じてモヤモヤを溜め込むのではなく、自分の思ったことはしっかり伝えて改善してもらうようにしています。



日小田
私が常に「忙しい、大変」と愚痴を漏らしていたら、夫が「僕は子育てを大変だと思ったことはない」と。「大変なことはしてないからでしょう」と感じる人もいるかもしれないのですが、私は夫が子育てを楽しんでいることに衝撃を受けたと同時に、純粋に尊敬しました。私は、毎日余裕がなくて、いつも子どもに対してガミガミ怒っていて、自分のことが嫌になるほどでした。長年子どもに恵まれなかった私たちにとって、子どもが元気でいてくれることが何より幸せなこと。「毎日怒っているのって良くないな」と、考えを改めました。そこから「たまには延長保育を使ってもいい」「疲れたらお惣菜に頼ってもいい」と肩の力を抜けるようになりましたね。

育休経験ママたちの本音座談会

“辞めスイッチ”を乗り越え
生き生きとした毎日を!

渡邊
職場に復帰して、5ヶ月ほどしか経っていないのですが、復帰して保育園に預けたとき、娘は毎日ギャン泣きしていました。毎回後ろ髪を引かれる思いで仕事に向かっていたのですが、次第に「ここまでして働かないといけないのか」といった感覚に陥るように。仕事を辞めようと思ったこともあったのですが、娘もだんだんに慣れ、保育士の先生のサポートのおかげで、今では楽しく過ごしているようです。あとは、先輩ママからもよく聞くのですが、やっぱり子どもの体調不良で仕事を休まないといけないときも会社への申し訳なさで、“辞めスイッチ”が入りそうになりますね。今ではテレワークの体制も整っていますし、配慮していただくことも多いので、働き続けられています。



西原
私は、“辞めスイッチ”は経験したことはないのですが、渡邊さんが言う通り、子どもが病気のときには、申し訳なさ、やるせなさは感じますね。特に、発表会などの行事の前は、同僚に負担をかけてしまうことも多いので…。しかし、かるがもこども園には子育中の保育士も多いので、お互いに助け合いながら働くことができています。やはり、社会に出て働くことで、育児をしているときとは違う自分に出会うことができます。母親でもなく、妻でもなく、一人の人間としていられる場所があることは大切なことだと思います。



日小田
正直、何回も「もう無理。辞めよう」と弱気になることはありますし、職場の先輩ママに「もう無理です。子育てしながら働くのは厳しいです」と包み隠さずに相談することもありました。子どもの運動会の前日、残業することになり、本当に心が折れそうでした。でも仕事も職場も大好きですし、根底には「仕事がしたい!」という想いが強いので、仕事の山を越え、普段通りの生活に戻れば、モチベーションを保ち続けることができます。復帰したばかりの頃は、仕事も家のことも完璧にしないといけないというプレッシャーを感じていました。1年経った頃から生活にも慣れ、夫をはじめ周りの人にも上手に頼れるようになり、少しずつ自信が持てるようになりました。



渡邊
忙しい毎日が続いていますが、その日々が自信につながるのですね。弊社は女性社員がそれほど多くなく、時短勤務制度を使って働いている先輩がいませんでした。今では若い女性社員も増えてきたので、彼女たちのロールモデルのような存在になりたいと思っています。そのためにも仕事の優先順位の見極め、業務の効率化を図りながら、頼りになるママ社員を目指していきたいです。



日小田
育児に積極的に参加する男性から話を聞いたのですが、「子育て=キャリアがストップする」と思われがちですが、子育てから学ぶことはすごく多いそうです。子育てはキャリアにとってマイナスなことではなく、むしろプラス。子どもを育てることは責任感も必要ですし、大きなプレッシャーもかかります。マルチタスクの能力や判断力、柔軟性などさまざまなスキルが磨かれます。「働きたいけれど勇気が出ない」というママたちに、子育てで培った経験やスキルは仕事に活かせることを伝えたいですね。

西原
子どもを保育園にいれたばかりの頃は、「これから仕事と家のことを両立できるのだろうか」と不安でしたが、夫をはじめ、職場にもサポートしてもらいながら走り抜けてきました。子育て中だからこそ限られた勤務時間の中で効率を意識して働けるようになったし、保護者の悩みに共感できるようになったと感じています。今日、お二人と話せたことも、自分自身の毎日の中に活かしていきたいですね。これからも子育て中のパパやママに寄り添いながら、キャリアを磨いていきたいと思います。

育休経験ママたちの本音座談会


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