2024.10.22
今回のパパ:
岩本智裕さん [パーソナルトレーナー]
33歳・大分市出身・大分市在住(5歳・1歳の父)
10月19日の「イクメンの日」に合わせて展開している「パパ応援記事」の最後の記事。ママのままプロジェクトの人気コンテンツ「Mama style」のパパバージョン「Papa style」として、パパの多様なスタイルをご紹介。今回は、パーソナルジム「Umbrella」でトレーナーとして多くの人に運動の大切さを伝える岩本智裕さんにインタビュー。会社員を辞めてジムの開業を決意した理由や、家族との時間を大切にしながら仕事に打ち込む秘訣、そして今後の展望についてお聞きしました。
横尾にあるパーソナルトレーニングジム「Umbrella」のトレーナーを務めるのが岩本さんだ。お客さんに寄り添った丁寧な指導と、柔らかい岩本さんの雰囲気で、多くのお客さんが訪れているのは知っていた。今回は、岩本さんの想いを紐解いていく。
大分市出身で、サッカーU−16、17の日本代表にも選出され、サッカー推薦で国士舘大学へ進学。トレーニングや栄養学を学んだ。しかし、大学時代の相次ぐケガによって、サッカー選手としての将来を諦めざるを得なかった。「もともトレーニングは行っていましたが、ボディメイクに本格的に興味を持ったのはサッカーを辞めてから。身体が変わる楽しさにどんどん引き込まれました」。
岩本さんは、ハンガリー人の奥様、5歳の長男、1歳の長女の4人家族。会社員時代は出張で家を空けることが多かったし、帰りが遅くなることがほとんどだった。「妻が外国人ということもあり、慣れない日本での生活や、子育てに不安にさせることも多かった。2人目が生まれたとき、本当ならばできるだけ早く帰って、妻に寄り添って家事育児をサポートしてあげなくちゃいけなかった。でも、仕事を優先させてしまって。その後悔が大きく、徐々に家庭と仕事のバランスを意識するようになりました」。そこから独立への気持ちが強くなっていったという。
「事業者になりたいという思いが強い中、トレーニング経験の長い自分ができる事業がジムの経営でした。しかし、当時は2人目が生まれたばかり。これからお金もかかるのに、会社員を辞めたらもっと妻を不安にさせるのではないかと悩みましたが、“人生は一回きり。私はトモを応援してるよ”という妻の言葉に背中を押され、思い切って退職。ジムの開業に至りました。」
そうと決まったら、祖父の家の倉庫を片付け、自ら壁を塗り、棚を作ったりしながら、約半年かけてジムを手づくりした。妻と一緒に福岡まで出向き、女性目線の意見をもらいながらマシンを選び、一緒に理想の空間をつくりあげたという。
2023年12月のオープン以来、学生から年配の人まで多くのお客さんが利用してくれるジムになった。「目的や身体の状態に合わせて、最適のトレーニングを提案してくれる」「トレーニングの時間が楽しい」と口コミで噂が広まり、現在は会員が上限に達し新規会員受付は休止中だ。
「僕は、一人ひとりのお客さんとしっかりと向き合うことを大事にしています。将来に向けた大きなビジョンも持たなくてはいけないとは思ってはいるものの、まずは目の前にいる人を幸せにしたい気持ちのほうが大きくて。でも“もっとトレーニングしたい!”という会員さんからの声を受け、現在は2店舗目をオープンさせることになりました!」。クラウドファンディングに挑戦したり、一緒に働く従業員を探したり、さらに忙しくなりそうだと苦笑い。