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医療従事者ママのコロナ差別体験

2021.07.16

医療従事者ママのコロナ差別体験

ママのみなさーーーーん!こんにちは!

今週もままともラジオをお聴きくださいましてありがとうございました!

医療従事者ママのコロナ差別体験

日本でコロナウィルス感染症の拡大が始まって約一年半が経ちました。
今も最前線で頑張ってくれているのが医療従事者の皆さんですね。
今日はそんな医療従事ママたちが体験したコロナ差別について取り上げました。

取材には9名の医療従事者ママ達がご協力くださいました。

【伺ったエピソードたち】
●Aさん(クラスターが発生した病院にお勤めの病棟事務さん。二人のお子さんのママ)
当時、下の子は保育園卒園時期。病院でクラスターが発生してから、保育園のお迎えでは、他のお母さんたちは敷地内には入れるのに、私の車が見えると園長先生が出てきて門の前で待たされました。
結局卒園式は中止になったのですが、ホールで先生とご挨拶ができることになっていました。そこにも他のお母さんは入れるのに、入り口に先生が立っていて、私には「入らないで」と言う感じ。保育園でばい菌扱いされても、3/31までは保育園に通わなければいけないし、
悔しくて悔しくてたまりませんでした。

そういった対応があまりに悔しかったので支所に電話で相談したら「預かってくれるだけでも良いのではないか」「そういう目で見られてもしょうがないよ」と言われ、辛さが分かってもらえず、空しさを感じました。

上の子の育成は柔軟に対応してくれましたが、普段は連絡を取らない人から急に電話が来て、「育成に行かせてるんだね。私はどうも思わないけど、嫌と思う人もいると思うよ」といわれ。。。すごく辛かった。


●Bさん(クラスターが発生した病院にお勤めしていた看護師さん。保育園のお子さんがいるママ)
病院では、濃厚接触者以外も全員PCR検査をしました。
当時はまだ市町村でのコロナに関する取り決めもできていなかったので、保育園に電話で検査結果がマイナスだったことを伝え、「登園して良いですか?」と聞いたところ、登園を渋られました。
市役所に先輩が抗議してくれたところ、そう言った声が多かったようで、次の日に園から電話で「すみません」と謝罪がありました。市からも連絡があり、検査結果がマイナスの人は預けられるようになりました。
医療従事者として、もし自分が濃厚接触者なら、感染を拡大させるような行動はしません。私の周りの医療従事者も、みんな自主的に、行動には細心の注意を払っています。
最前線で働く人が子どもを預けられなかったら、どうやって、誰が病気の人を看るんだろう?と理不尽さを感じました。


●Cさん(小学生と保育園に通うお子さんのいる看護師さん)
休校が明け、学校から生徒全員に「登校班で来ても、個別で来ても良いのでどちらか選んでください」とお知らせがありました。同じ登校班のお母さんから、「Cさんは看護師だし、どんな人と接しているか分からないから、お子さんは登校班で来ない方が良いんじゃない?」と言われました。
それ以来、今でも登校班は利用していません。


●Dさん(保育園に通うお子さんのいる看護師さん)
務めている病院で、すでに異動になった先生が感染したことがニュースで出ました。
子どもの持病の定期受診で病院に行ったところ、入り口に「コロナが出た病院の関係者は受付で名乗り出てください」と張り紙がしてありました。
すでにその感染した先生はいないし、PCR検査でもみんなマイナスで、濃厚接触者でもありませんでしたが、病院名はすぐに分かることなので、一応受付で伝えました。
伝えたとたんに「外に出て。外で話すから」と出され、「保健所の許可が必要なので、車で保健所に電話して許可をもらって」と言われました。
言われたとおりに保健所に電話したところ、保健所からは「そんな指示は出していない」と言われたので再度それを病院に電話して「こんな思いをするくらいなら、持病も落ち着いているし、薬だけで良いので3か月分もらいたい」と伝えたところ、子どもは一か月以上の薬が出せないので受診するように言われました。
でも再度受付に行くと、受付の人に待合室で「コロナが出た病院の人はみんなと一緒の待合室にいられないので個室で待ってください」と言われ、皆から振り向いて見られました。
あまりの悔しさに、「濃厚接触者でもない、検査結果もマイナス、風邪症状もない、子どもの持病の定期受診なのに、どうしてこんな扱いを受けなくてはいけないのか」と言わずにはいられませんでした。


【その他の体験談】
「差別されたこと」
・外食した、とかSNSで上げると遠回しに責めるような内容の投稿をされた
・クラスター2回目の時、こどもの耳鼻科受診を拒否された。中耳炎の治療中だったのに。医療者差別というより、クラスターがでた病院の勤務だったからかも。
・コロナワクチンを打つか打たないかは自由意志のはずだけど、医療従事者なら摂取して当然、摂取しないなんて無責任だ、と言われる。(副反応などまだわからない状況で)

「気を使っていること」
・人に会うときは、「医療従事者だけど、いい?」と聞く
・子のクラスメイトのママと話すときは極力自分の職業(看護師)を言わないようにしている。
・感染病棟勤務の時は子供たちにも内緒にしていた。学校で何か言われないか心配だった。
(差別されるのではという意識があった)自分が言われるよりも、子供たちが言われないか心配だった。悪いことをしているわけではないのに。

「感じたこと」
・コロナ患者を受け入れている大きな病院勤務で師長をしている方の話
 スタッフの健康管理だけでなく、スタッフの家族へのケア、心のケアも大変。
 絶対に自分たちが感染してはいけないというプレッシャーの中戦っている。
 実際にコロナでなくなってしまった患者さんのご遺体を専用のご遺体袋に入れたりするときにとてつもない焦燥感にかられる
・「医療従事者がんばって」が嬉しく感じられなかった。NOと言えない状況を作られている気がした。看護の仕事は大好きなのに、このまま仕事を続けていいのかまで考えさせられた。自分自身未知のウイルスで怖いのに、でも仕事はやらないといけない。看護師である前に一人の母親なので、子供にうつしたらどうしよう・・・といろいろ考えさせられました。


【支えにしてきたのは】
・何十回も投げ出したくなったが、子どもがいて、生活があるから頑張れた。子どもは病院で働く姿を「ママはこわいものと戦いに行ってすごい!かっこいい!」と言ってくれます。
子どもたちと「頑張っているのはママたちだけじゃないから。どこにでもコロナはいるから頑張ろうね」と言いあって頑張れています。
・スタッフ同士で支えあいました。同業者の友達、10代からの今までの友達が応援してくれています。夫も理解してくれていて、愚痴を受け止めてくれています。
もっと大変な人たちもいる、自分たちだけじゃないから頑張ろうと思っています。


【ラジオを聴いている人に伝えたいこと】
・恐怖に打ち勝つのは大変なことだが、医療者としては、いろんな情報に惑わされず、一人ひとりが信念をもって感染予防をしてほしい。そして、人とのつながりをを大切にしてほしいです。
・傲慢に、「私たち医療従事者のお陰」と言うつもりはないし、不安な気持ちもわかります。でも医療従事者は、一般の人たち以上に気を付けています。それでも文句を言いたいなら、マナーとして、必要最低限の正しい知識を身に着けてほしい。むやみやたらに医療従事者を怖がらないでほしいです。
・クラスターはどこででてもおかしくありません。私たちの気持ちを理解することは無理かもしれませんが、そこで働く人たちの気持ちを少し想像してもらいたいです。


☆こちらもご参照ください☆
・新型コロナウイルス感染症に関連する人権への配慮について(大分県HP)
https://www.pref.oita.jp/site/covid19-oita/jinnkennsingatacorona.html

・濃厚接触者とは(厚生労働省HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html#Q3-3


まだお聴きでない方は、無料アプリradikoから是非お聴きください。
http://radiko.jp/share/?sid=FM_OITA&t=20210716160000
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20210716 もとむろあさみ

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