MAMA STYLE様々なママの様々なスタイルを
ご紹介します

2018.12.27

一日を大切に生きる、相手に興味を抱く
考えすぎるより、とにかく動く勇気を持とう

安達博子さん

今回のママ:
安達博子さん・47歳・大分市出身・大分市在住
(11歳の女の子の母)

現在5本のレギュラーを持つフリーライター。ママのままプロジェクトのライターも務め、主に大分のママたちの人生を綴った「ママスタイル」のコーナーを担当している。高校卒業後1年間事務員として働き、その後、愛読書だったシティ情報おおいたを発刊する「おおいたインフォメーションハウス」に転職。19歳から36歳まで16年間半、編集の仕事に携わる。31歳で結婚し、不妊治療をしながら仕事を続け待望の子どもに恵まれる。出産を機に退職するが、子どもが3歳の時にフリーライターとして復帰。現在は月刊誌や官公庁関連、ウェブ関連のライターとして活動中。

今日は日々黒子としてママのままプロジェクトを盛り上げて下さっている安達さんのストーリー。
そしてママのままプロジェクトアンバサダーの吉田由花が初のライターチャレンジ!
どうぞ最後までお付き合いくださいね。

相手のことを好きになる
見えることがだけがすべてじゃない

初のライターチャレンジに緊張でいっぱい! 取材場所は安達さんのご主人の経営する中央町のおしゃれなお店『TO DINING ROGIC BARHALL」。到着後、すでにいっぱいいっぱいの私。しかし安達さんの笑顔のお出迎えに緊張がほぐされた。安達さんと話をすると不思議と肩の力が抜けるのだ。

安達さんは取材が大好き。事前に取材対象について調べ「相手に対する興味を持つ」ことを大切にしているそうだ。「取材をするということは、どういう人なのか?と、その人に興味をもって知りたいと思う気持ちが大切」その気持ちでいつも取材に臨むという。ママスタイルの取材では「周りから見たら恵まれていていいなって思う人も、話してみないと根底にあるわからないことがたくさんある。たくさん話をする中で、感動させてもらうことも多いですね。取材中は泣いたり笑ったりで忙しいです(笑)。同じ母親として共感できることも多いし、そういう取材をさせてもらえることがありがたいですね」とママスタイルの取材の裏話を話してくれた。

「取材が好き! 色々な人に会って、色々な事を聞くのが一番楽しい!」と話す安達さん。ただ原稿を書く際「一人の人の人生について、私がこんな風に語ってもいいのだろうか? 書いてもいいだろうのか?」と葛藤することも多いそう。しかし苦労して書き上げた原稿を「読んで泣きました」と喜んでもらえたり、周りからのいい反響を聞くと、頑張って書いてよかったなと思えるそうだ。取材時は「そうなんですね!」と聞いていた私ですが原稿を書いてみて…本当にそうですよね。私も、今、原稿制作に苦労しながら同じ事考えてます(涙)。いや、文章にするのって大変ですね! その後に訪れるであろう喜びを得られるように、頑張ります!

その人が歩んできたそれまでの人生を文章にするからこそ、安達さんは臨場感を大切にされているそう。「読んでいる人が、まるでその人とお話ししているように、空気感や印象など臨場感を持って書きたいと思っています。例えば、なんともしれないその人の仕草だったり、取材した場所だったり…。話の内容とは別に印象に残る事も、相手を語るうえで必要なことなんだと思うんです」。なるほど! 安達さんの文章を読んでいると自然とその状況が頭に浮かぶのは、どんなに小さな事柄も大切なキーワードとして大切にしてくれているから。相手を知りたいと、様々な面から理解してくれるから。そんな話を聞きながら、ふと子どもの事が頭に浮かんだ。子どもに対しても、目に見える面だけでなく、小さな出来事もその子をつくる大切な出来事として、安達さんの様な視点で子どもたちに関わっていきたいと思った。

また、相手から様々な話を引き出すために、緊張させないリラックスした空気を作り出すことを心がけているそう。私が取材をしていただいた時も不思議と一緒にいるとリラックスし「もっと聞きたい、もっと話したい」と気持ちが沸き上がったのは、安達さんが作り出す空間のおかげなのだろう。私も、一緒にいてリラックスできる安達さんの様な存在になりたい…。

2人でノートを開き、両方がメモを取り、穏やかな空気あふれる安達さんと、緊張でガチガチの私を見ながら、カメラマンさんがどちらが取材対象者でどちらがライターかわからず「どちらの方を撮影すれば?」とプチパニックを起こしたのは、ここだけの内緒にしておこう…。

安達博子さん

「辞めなさんな」ではなくて
「辞めるのはいつでもできるよ」

小学校2年生から高校3年生までの11年間をバレーボールに費やした安達さん。11年…すごい! 高校が強豪校だったため、正月休み以外は365日バレーに明け暮れる日々だった。ハードな練習の中で何度も「辞めたい」と思ったことがあるそう。それでも11年間バレーボールを続けてこられたのは、「辞めてもいいけど、辞めるのはいつでもできるよ」という母親からの言葉だったという。

「『辞めなさんな』じゃなくて、そういう言葉を投げかけてくれたおかげで、『もうちょっとやってみようかな』って思えました。自分に選択を任せてくれたあの言葉のおかげ」と話す。驚くことに、安達さんのお母さんご自身も大好きなダンスを20年間続け、兄弟もそれぞれにひとつのことを続けていたという。

「母はそれぞれの才能を見出して、好きなことを見つけられるよう私たちを自然に導いてくれていたんだと思います」。バレーボールを途中で辞めずに続けた事は間違いなく自分への自信に変わったと安達さん。あの時頑張った自分がいたから、新しい世界に迷いなく踏み出せたという。「それまで積極的な性格ではなかったけど、迷いもなく編集部に履歴書を持って行ったんですよね。何かが大きく背中を押してくれたみたいな感じ。あの時の自分がいなかったら、今の自分は無い。…本当に不思議ですよね人生って。今までの私ありがと!あの時の私ありがとう!」。話を聞きながら、人生の大事な場面で自分に大きな力をくれるのは、過去の自分が積み上げてきたことなのだと感じた。

「実は、最近娘も今まで続けた“あること”をやめる決断をしました。それに関しては、娘は4年間全力でやってきたことを、自分で辞めると決断したので私は何も言いませんでした。またやりたくなったらやればいいと伝えましたけど」。安達さんは、バレーボールも仕事も、悔いなく続けたという気持ちがあるからこそ、子どもにも伝えられることがあるという。「続けることってすごく大事! 続けたからこそ見えるものがある。『石の上にも3年』とか「継続は力なり」って言葉にあるように」と笑う。

「今となっては、母はどうやって私たち三人兄弟を育てたんだろうって聞きたいことがたくさん。でも今ではもう聞けないんですよね。母の教えは、私の身になっていると信じて、一人の人間として、子どもと向き合っているつもりです」。

安達博子さん

死を身近に感じたからこそ、
1日を大切に生きたいと思う

6年前に他界した母に今、聞いてみたいことが多いのだと安達さんは言う。安達さんのご家族は今でもとても仲が良い。その家族関係をつくったお母さんは安達さんにとって本当に尊敬できる、大好きな存在だった。お母さんを亡くし「死」は身近で当たり前のことだと、死生観・価値観が大きく変わったという。

安達さんは、当時、幼稚園生だった娘さんとお母さんが亡くなる最後の一息まで見届けた。「人が産まれて死ぬことって当たり前のことだし、でもそれを見ることで“生きる”ということを学んでほしいと思いました。だからこそ、あえて娘に母の最期を見せました。母が自分の命をもって最後に私たちに「生きる」意味を教えてくれたと感じます」。その後、立て続けに安達さんの親友が亡くなり、ますます「死」が身近な存在になったという。

母親の死は悲しい事だけでなく、大切なものを残してくれた。「それは父親の存在です。父と二人で飲み行ったり出かけたり、今までなかった時間が増えましたね。これはきっと母の置き土産です」と笑顔で話してくれた。「健康第一!」。自分の母の存在を通じ、お子さんにとっても同じ「母親」という自分の存在を再確認したという。「娘にとって、できるだけ長く、そういう存在でい続けられるように、毎年の健康診断は欠かさず行ってますよ。これも置き土産かな。生きたかった人の一日と同じ一日を過ごす。大事な一日を、ちゃんと生きないといけないと思います」。

とても活動的で輝いている安達さんに座右の銘を聞いてみた。「待ってました!質問されると思ってましたよ」とあらかじめ聞かれそうなことをメモした手帳を開く、安達さん…以心伝心で嬉しい(笑)

「『千里の道も一歩から』かな。原稿を書くのは地道な作業。気持ちもなかなか乗らず、書きたくないと思っても、まずパソコンに向き合って書き始めないと原稿は出来ない。もし、成し遂げたい!やりたい!と思う事があっても、最初の一歩を踏み出さないと目標にたどり着かない。一足飛びはではなく、まず踏み出すことが大事だと思います。あとは相対する感じで『ケセラセラ』って言葉も好き。日々やるべきことをやっていれば、流されてもいいのかなって思う。自然に流れができてくるから、無理に頑張ろうとせず、その日その時でやることを真剣にやっていれば、未来につながるって思うんです」と安達さん。その言葉がとてもストレートに心に響いた。私もこの先、どんな困難が訪れても、その日々を振り返ることが貴重な一歩になると信じ、歩いて行こうと思う。

安達博子さん

大分のママたちが人生を振り返り
「これでよかった!」と思える原稿を書き続けたい

一旦は専業主婦になり、子どもと過ごす時間を大切にしたが、再び働くことを選んだ安達さん。専業主婦の時間は、子どもと公園に行ったり自転車に乗って近くの温泉に行ったりと、とにかく子どもとの時間を大切にしていたそうです。「締切の無い日がこんなに楽しいなんて!と感じる時間でもありましたね」と話す安達さんだが、再び足を踏み入れた「締切のある世界」。安達さんにとってのライターの醍醐味を聞いてみた。

「ライターという仕事を通じて、いろんな出会いをさせてもらえることかな。この仕事をしてなかったら出会えていない人や、行けない場所、知らなかった事、見えなかったものは多い。なかなか経験出来ないことをたくさんさせてらってる事かな。今の仕事をしていなかったら、どんな人生送っていたのかなぁってふと思うこともある。今の旦那さんとも出会えてないし、子どもとも出会えてないし。人生は奇跡の連続ですよね!」。

安達さんのライター愛をたくさん聞けたところで、ママのままプロジェクトのライターとしての意気込みを伺った。「これからも大分に住むママの素顔に迫りたいです。”私の人生、ここまでこれでよかったんだ!”と自己肯定してもらえる、素敵な原稿を一人でも多く書きたいです」。安達さんありがとうございました!! 私も安達さんが書いてくれた原稿で、自己肯定感上がりまくりでした。これからますます安達さんの記事を読むのが楽しみです。

安達さん、最後にママたちの背中を押す言葉をください!

「とにかく動こう! 今は、考えて考えすぎて動けない人が多いんじゃないかな。でも考えたなら、次は動こう。とりあえず、動いてみよう! 一人で考えるより、頭がショートする前に…動いたら答えが見つかる。どんな結果でも学べる柔軟性があれば大丈夫!」。名言、いただきました!

安達博子さん

この記事のライター:吉田由花

「今回のライターチャレンジ…お話をいただいた時、実は安達さんにまた会いたい、話したい一心で二つ返事で受けた。8月に取材をしていただいた時に私の話に一緒に泣き笑い共感してくれ一日でファンになったからだ。実際にお話を聞くとやはり気さくな方で、とても熱く、暖かい方だった。所々で小さなボケとツッコミも忘れず、感動と共に笑いっぱなしで時間を忘れるほど楽しかった。安達さんの話を聞き一歩踏み出す勇気をたくさんもらいました。千里の道も一歩から!ケセラセラの気持ちでまずは行動します。ますます大ファンになりました。また会いに行きます!!」

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