2022.09.13
今回のママ:
外薗(ほかぞの)理佐さん[コーチング]
48歳・別府市出身・宇佐市在住
(高校3年生・中学3年生・小学校6年生の二男一女の母)
23年間勤めた地元の大手酒造メーカーを辞め、47歳で新しいスタートを切った外薗理佐さん。長年積み上げてきたキャリアを捨て、そこからコーチングを学び、昨年「ゆめ叶(ゆめかな)COACHING」を設立。現在は代表として、企業向けの社員育成コーチングや社長・役員向けのエグゼクティブコーチング、研修、個人向けのオンラインコーチングなどを行なっている。3人のお子さんを育てながら会社員として働き続け、新しい働き方を選んだその想いとは?
西大分の海沿いにある、おしゃれなカフェで待ち合わせた。取材のため宇佐市からわざわざ出向いてくれた外薗さんは、メガネがよく似合う落ち着いた雰囲気。代表を勤めている「ゆめ叶COACHING」のサイトを事前に拝見したのだが、書いていることが的確でとてもわかりやすく、略歴を見ても「きっと頭の切れるバリキャリ系の女性だろうな…」と想像していたので、若干緊張気味。でも実際は、心地よい空気を作ってくれる柔らかな物腰の女性だった。
仕事と育児の両立に日々奮闘していた外薗さんに、青天の霹靂が訪れる。1歳半だった長男に、病気が見つかった。
「熱がなかなか下がらず、地元の病院で診てもらったら白血病かもしれないという診断を受け、即入院。そこから福岡の大きな病院に転院し、再検査をすると再生不良性貧血という、血液の病気が判明しました。そこから三ヶ月、福岡の病院でつきっきりの毎日。当初は骨髄移植で完治すると言われていたんですが、息子の白血球の型がすごく珍しく、私たち夫婦は不適合で、骨髄バンクでも多分見つからないだろうと…。それで、別の治療法を選択することになったんですが、幸いなことにその治療法がよく効いてくれ、快方に向かいました。病気がどうなるか先が見えない状況が何ヶ月が続いた時、一度会社に退職届を提出しましたが、その後、回復の兆しが見えてきて。病院の先生が『仕事は続けても大丈夫ですよ』とおっしゃってくれたので、会社に事情を話したら、介護休暇制度を利用してお休みをもらうことができ、その後、無事に復職することができたんです」。
現在高校3年生の息子さんは病気も寛解し、普通の生活に戻っているそうだ。当時の様子を想像しただけでも、とても過酷な日々だったと思う。本当に、元気になってよかった…。
最後にコーチングを学び、講師として様々な女性を見てきて、今感じていることを話してくれた。
「ヒアリングをしていると、会社のことや上司、人間関係に悩んでいる人がとても多いんです。でも、どんなに自分が考えても、頑張っても、他人のことは変えられない。だから、自分が変わるしかないんです。過去の私もそうだったからよく分かります。だから、今自分がやれることをしっかりやって、自分を変えようと行動すれば、きっと世界は変わっていくと思います。働くお母さんや女性は本当に大変! この仕事を通して、そんな女性だけじゃなく、みんなが働きやすい環境になるお手伝いができたら嬉しいですね。夢は、世界中を旅しながらオンラインでコーチングをしていろんな人と繋がっていくこと。そのためにゆくゆくは英会話もマスターしたいですね」。
ゆめ叶COACHING
https://yumecomes.me/
この記事のライター:安達博子
「自分が変わるしかない!」という、外薗さんの言葉に深く納得! 私も常にそういう思考を大事にしようと思っていて、何かのせいにしたり、自分の力ではどうしようもできない事に悩むのは時間の無駄だからやめよう!と思っています。だから、それでよかったんだと再確認できて、コーチングしてもらってるようでした。YouTubeを見ながらヨガをしたり、茶道の時間を作ったり、一人の時間もとても大切にしている外薗さん。静かな佇まいの中に、まっすぐと凛とした熱いものを持っているように感じました。23年間、子育てをしながら仕事を続けて来たという、経験者としての深みを持って、これから多くの女性たちや企業と伴走する素敵なコーチになってください!