2023.01.24
今回のママ:
平山舞さん[会社員]
33歳・大分市出身・大分市在住
小学校5年生・幼稚園年長・3歳(保育園)の男の子・7ヶ月の女の子の三男一女の母
22歳で第一子を出産し、今では4人のお子さんのママ。育児休暇を取得しながら、18歳から勤めた会社で今も正社員としてフルタイムで働き続けている平山舞さん。4人目にして待望の女の子に恵まれ、現在は育休を取得中。4人の子育てをしながら、時短勤務を選択せず、仕事も好きなことも諦めないで全力で楽しんでいる舞さんは至極シンプルでポジティブな考え方の持ち主。迷いながらも前に進む姿は清々しいほどです。
今回は、農協(以下JA)の保険関係のお仕事をしているママという事前情報を聞き、待ち合わせの場所へ。イメージしていた、それらしき女性は見当たらず、赤ちゃんを抱っこした美容師風のオシャレなママがカフェの入り口で待っているのを発見。事前に教えてもらった電話番号が間違っていたため連絡も取れず(涙)、あたふた。「(会社員ぽくないから)彼女ではないよね…」と思いながらも声をかけてみると、平山さんだった。「え?本当に4人も子どもがいる、会社員ママ?…」。それが第一印象の正直な感想。なんだか今回の取材も面白くなりそうな予感だ。しかも舞さんが抱っこしている女の子の赤ちゃんの名前は花ちゃん。子どもが同じ名前ということもあり、初対面なのに意気投合。
子育てに仕事に奮闘する、そんな多忙な毎日を支えてくれているのは、同じ敷地内に住む義父・義母の存在と、ご主人。平日は6時半に起床。産休前は出勤前に次男と三男をこども園に送って出勤。育休中の今は朝だけ次男と三男を義父がこども園に送ってくれているそうだ。
「私の父母はまだ現役で働いているのでそこは頼れないんです。5年前に敷地内に家を建てて、スープの冷めない距離に義父さんと義母さんが住んでいるので本当に助かっています。すごく尊敬しているし、仲もいいので、私が働けているのも、その存在あってこそです」。ご主人もしかり。育児や家事にとても協力的だそう。
「1人目の時は実はあまり協力的ではなかったんですけど、二人目を出産した後私が病気になってしまって。子どもの尿などから感染するサイトメガロウィルス感染症という病気にかかって、3週間ぐらい熱が下がらなくて入院して…。それをきっかけにとても協力的になってくれたんです。土日は子どものご飯とかも作ってくれるし積極的に家事もしてくれます。今では主人の協力なくしてはやっていけない感じですね」。子育てしながら仕事をする上では、サポーターが不可欠。ご主人の両親ともいい関係が築けているのは本当に羨ましい限りだ。
保険の窓口業務をこなす舞さん。「接客業は天職かも」と言うその原点は、高校時代にあった。
「ハンバーガーショップでバイトをしてたんですが、そこで接客業の原点を学んだ気がします。バイトしていたある日、ジュースをこぼされたお客様がいて。その際、お客様を一旦他の席にご案内して、こぼしたジュースを拭いたんです。私としては当たり前のことをしたつもりだったけど、それを喜んでくださって、感謝の電話をしてくれ、本社から表彰されたことがあるんです。接客をする上で私が大事にしていることは『お客様がこうしてもらったら嬉しいだろうな』という想像力。今の保険のお仕事も、事故や病気になった時に役に立てる存在だと思うので「平山さんに頼んでよかった」と言ってもらえる仕事をしたいです。保険のネット契約ではない、顔を見て、近くにいるからこそできる暖かい接客を大事にしていきたいです。たぶん人が好きなんだと思いますね。うん! 仕事大変と思うこともあったけど、こうやって話してみると私は仕事が好きなんだって改めて感じました。ありがとうございます!」。
この記事のライター:安達博子
女性にとって出産は大きな岐路に立たされる経験。仕事や趣味、好きなことを諦めざるを得ない状況はどうしても生まれます。でもそれを諦めないでいられるのは、結局は自分の気持ちの持ちようなんだと、舞さんの話を聞いていて再確認できた気がします。「子どもを犠牲にして、家族を犠牲にしてまで自分の好きなことをするのは罪」的な、そんな昔の考えは捨てて、頼れるところは上手に頼って、好きなことしましょう! それは私たちのあるべき正しい姿だと思うんですよね。仕事にも子育てにもこんなに頑張ってるんだから、好きなことして何が悪い!ですよ。もし、今、そんな悩みを抱えているママがいるのなら、舞さんの考え方を少し取り入れてみてください。仕事も頑張って、好きなこともして、オシャレもして、テンションあげて、その時間をくれた家族に感謝して(ここは一番大事)、笑顔で過ごす。ママの笑顔は、家族を太陽のように照らし、明るくします。これまでたくさんのママを取材してきて「これ絶対!」と確信します。もしも、頼るところがなかったら行政や民間のプロにお任せすることもできますからね(ママのままプロジェクト「こんなときどうする!?知っておきたい〝託児サービス〟のコト」を参照に)。あ、それと可愛い花ちゃん(娘さん)、取材中、最後までお利口にしててくれてありがとうね。