MAMA STYLE様々なママの様々なスタイルを
ご紹介します

2023.04.11

対話の中から大切な思いや背景を感じて
それを形にできるマーケターを目指したい

大塚あかりさん[SNSマーケティング・オンライン秘書・イベント企画]

今回のママ:
大塚あかりさん
[SNSマーケティング・オンライン秘書・イベント企画]
36歳・大分市出身・大分市在住
3歳(保育園)の一女の母

「ママサポーターとして手伝ってくれた人の中に、デキる人がいる! これから私たちの力になってくれそう!」。当プロジェクトが開催した様々なイベントのお手伝いをしてくれ、潤滑な仕切りと無駄のない仕事ぶりが只者ではないと編集部内でも噂になっていた大塚あかりさん。2020年に、SNSを活用したマーケティングやPR、イベント企画のサポート事業などを行う「ユア・ライト」を設立し、活動している。福祉の仕事を経験したのち、現在の仕事を始めた背景には様々な想いがあった。

製薬会社の相談オペレーターから支援員へ
常に〝誰かの願いや想い〟を考えていた

取材場所として度々利用させてもらうカフェで待ち合わせ。そこに、ショートカットが似合う、小柄で清潔感溢れる女性が現れた。「初めまして、今日はよろしくお願いします」。優しさが漂う丁寧な挨拶は、イメージしていた女性像にぴったりだった。いつものカフェは残念ながら定休日…。場所を変え「改めてまして」と、取材をスタートした。



大分市出身。大分県立大分雄城台高等学校を卒業後、立命館アジア太平洋大学に入学。大学卒業後は、熊本県にある大手製薬会社の相談係としてオペレーターの仕事に就いた。電話口のお客様の要望に応え、喜んでもらえることに仕事へのやりがいを感じていたが「いつか対面の仕事がしたい」と、25歳で仕事を辞め、大分に帰省。その後、福祉の仕事を目指し、大分市内にある智泉福祉製菓専門学校に入学。社会福祉士の資格を取りたいと1年間猛勉強をするも、残念ながら国家資格は不合格。しかし縁あって、専門学校の講師が運営する児童養護施設に就職することができた。在学中、宿直ボランティアの実習を経験した学校だった。大変そうだな…というイメージがある児童養護施設の仕事。実際はどうだったのだろう。

「26歳から30歳までの4年間勤務しました。実は両親が教師で、先生という仕事の大変さを見てきていたので、教師にはなりたくないとずっと思っていたんです。でも小さい頃から父と母の背中を見てきたからか、潜在的に先生という仕事に憧れを持っていたのかもしれません。子どもが大好きだったし、天職だ!と思えるほど、めちゃくちゃ楽しかったんです」。児童養護施設で働きながら、念願だった社会福祉士の国家資格も取得し、充実した毎日を送った。

その後、一身上の都合により児童養護施設を退職し、大分市社会福祉協議会に就職した。「私にできる仕事を考えた時、やはり福祉の仕事だったんです」。社会福祉協議会では、障がい者の相談支援専門員として務めた。「私が担当していたのは、身体的に障がいのある方々でした。体は不自由だけど、頭を使う職種など、様々な仕事に就ける可能性はあるのに、行政の枠内でその可能性が狭められていると感じていました…」。この想いが、現在の活動につながることになろうとは、この時のあかりさんには想像もつかなかっただろう。いろんなジレンマを抱えながら、相談支援専門員としての仕事を全うしていた。

大塚あかりさん[SNSマーケティング・オンライン秘書・イベント企画]

目的達成のプロセスを考える
どんな仕事もマーケティングが大事

在職中の32歳の時、当時お付き合いしていた現在のご主人と結婚。33歳で出産し、1年間の育児休暇を取得後、ご主人の転勤を機に退職した。「子どもを枠にはめず、のびのびと育てたいと考えた時、会社勤めをしていたらそういう育て方はできないと思ったんです。じゃあ仕事どうする?と悩んでいた時、クラブハウスを通じてSNSのオンライン秘書という仕事を知り、興味が湧いたのでオンラインサロンに参加して勉強しました」。

ところで、そのオンライン秘書ってどんな仕事?「名前の通り、オンラインで秘書業務を代行する仕事です。他に、SNSの活用法や運用法のアドバイスなども行なう仕事もしています」。

以前より、SNSの活用法やマーケティングに興味を持っていたとあかりさん。その背景にはこれまで経験した支援員や相談員の仕事が影響していると話してくれた。「今の私の基盤になっているのは、児童養護施設での経験。子どもにどうやったら信頼してもらえるか?心が打ち解けられるか?をずっと考えていたんです。まずは信頼されないと支援員の仕事はできないと思っていたので…。相談員の仕事もしかりで、お客様や相談される方にとってどういうアドバイスが一番最適なのかをずっと考えてきました。これってマーケティングと同じだと思うんです。成功までのプロセスを考えて順序立てて提案する。人と対話する中で何を望んでいるのかを考えることにつながって、今の仕事に辿りついたんだと思います」。



現在は、子育てを中心に、その合間を利用しながら仕事をするというスタンスを守っているあかりさん。「近くに親族もいるので、何か困ったことがあればサポーターになってくれるのでとても心強いですね」と、優しいご主人とともに、穏やかな子育ての時間を過ごしているそうだ。

「熱を出したり、鼻炎になったり、娘の体調不良が続くと、なかなか仕事の時間が取れないこともあります。私は、子育てでお休みをもらったり早退したりすることにすごく罪悪感を感じるタイプなので、今の生活リズムが合っているなと感じています」。現在は、クラウドファンディングやSNSの企画立案・更新などの運用、オンライン・オフラインセミナーのイベント事務局のサポートなどの仕事を行なっており、業務内容は多岐に渡る。「本当に秘書のような仕事ですね。その企業や人の思いや背景を大切にして、形にしていけたらと思っています。独りよがりにならず、お客さんに価値を提供できる、深掘りできる存在でありたいですね」。

大塚あかりさん[SNSマーケティング・オンライン秘書・イベント企画]

小さな挑戦から始めたい
輝く未来の子どもたちのために

今後の夢を聞いてみた。「ライスワークとしてはマーケターとして在宅で仕事ができる環境を整え、ママたちと一緒に仕事ができる仕組みづくりをしていきたいです。それと、ライフワークとしては教育事業にも関わっていけたらと思っています。昨年『おおいたスタートアップウーマンアワード』にエントリーしてビジネスプランを発表させていただけるチャンスがあって、準決勝まで進んだんです。それは、学校と行政との繋げ、学校という枠から溢れている不登校生と親を繋ぐプラットホームを作りたいという提案でした。学校の風通しが良くなるよう、外部と繋がりやすい環境になるためのサポートができる存在になれたら」。

進学先の学校選択も、就職先も、これまでは自分の実力の範囲内で選択してきた。しかしSNSを通じ、広い世界を見渡せるようになり、SNSが少しずつチャレンジするきっかけを作ってくれたとあかりさん。「未来に向け、子どもたちが挑戦できる環境と、大分で輝く大人たちを繋ぐきっかけ作りに関わっていけたらいいなと考えています」。いつも取材をして感じること…。生き方がかっこいい女性は、誰かのために動くことが、自分の機動力になっているということ。あかりさんも、またその一人だった。

4月上旬、大塚さんが主催するイベントが開催された。ネパール支援をしながら孤児院を運営し、日本や世界を回りながら子どもの貧困をなくすための講演活動を行なっている竹中俊さんのお話会を行なった。



「福祉の仕事から離れてしばらく経ちますが、もっと何かできなかったのか?という思いがずっとありました。子育てしながらなかなか難しいという現状もあってもどかしい思いがあったんですが、小さなことからでいい、私ができることからやってみよう!と、今回のイベントを開催することに。インスタで竹中さんの存在を知り、話しを聞きたいなと思っていたんです。九州で講演会があるのを知って福岡まで行こうと思ったんですけど、大分に呼んじゃえ!ってなって(笑)。勢いでメッセージを送ったら、来てくれることになって。初めてのイベントで課題もたくさんありましたが、小さな挑戦から始まることもあるし、話を聞きに行ってよかったと思ってくれた人が一人でもいるなら、嬉しいです!」。

自己管理能力、分析力、情報収集能力、チャレンジ精神。マーケターに必要だと思われるスキルを挙げてみたが、あかりさんと話をしてみてそれぞれが備わっていることに気づいた。自分のことを冷静に見つめられる客観的思考、お客様や相談者の求めるものを瞬時で考える分析力、勉強家であり、チャレンジする勇気もある。今のお仕事はSNSを中心にしたオンライン上でのものだが、オフライン(リアル)の世界でも、あかりさんの魅力がこれからどんどん発揮されていくだろうなと感じた。

大塚あかりさん[SNSマーケティング・オンライン秘書・イベント企画]

この記事のライター:安達博子

話し方や所作、言葉選び、考え方など、どれをとってもキレイな方でピカイチの才女でした。お父様、親戚の方の死で死生観が変わったと話してくれましたが、一度きりの人生だから、自分が楽しいと思うこと、好きなことをやって生きていきたいという思いが伝わりました。福祉のお仕事を経て、もっとこうなればいいのに、自分にできることはない?とずっと考えていたとあかりさん。「正直SNSは好きじゃないけど、ツールとしては秀逸だから仕事として選んだんです」と割り切った考え方もかっこいいなと思いました。今の自分が置かれた環境で何ができるのか? あかりさんが、あかりさん自身をマーケティングしプロデュースしているんだろうなと感じました。また一人、ママのままプロジェクトに最強なサポーターが加わってくれると思うと心強いです!これからもよろしくお願いします。

こちらの記事もオススメです

page top