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2023.06.13

やっと見つけた私らしい働き方
これから続く女性たちの
ロールモデルになれたら…

野﨑唯さん[会社員]

今回のママ:
野﨑唯さん [会社員]
35歳・別府市出身・別府市在住
10ヶ月の男の子の母

♫ぶんごきか~くしゅうだん~♪のCMでお馴染み、不動産の総合コーディネーター『豊後企画集団』に勤め8年目。様々な仕事に就き働き方を模索しながら、やっと自分らしさを発揮できる職場に出会った野﨑唯さん。現在、総務経理部経理グループのグループ長として、チームを牽引しています。柔らかな物腰の女性だな…という第一印象でしたが、実はアグレッシブな唯さん。女性社員も多い職場で、ロールモデルとして先頭を走り続けています。

医療器具の会社からアパレルへ
やりたい仕事を模索した日々

取材におじゃましたのは、大分市内にある『豊後企画集団』のオフィス。全面リニューアルしたオフィスは「こんな会社で仕事してみたい!」と、誰もが憧れるオシャレな空間だ。ここで働いているのが、今回取材させていただいた野﨑唯さん。清潔感溢れる凛とした佇まいの綺麗な女性だ。久々に登場する、企業で活躍する会社員ママの取材となった。



別府市に生まれ地元の小中学校を経て、福岡大学の法学部に進学。「兄姉二人が県外に出ていたので、以前から親には『あんたはせめて九州圏内にいて欲しい』と言われていたんです。だけど親元から離れて暮らしたかったので、どうせなら大分にはない学部を…と選択したのが福岡大学の法学部でした。弁護士を目指していたというわけではなかったんです。とりあえず法律を知っておけば色々と便利かな…と思って」。

大学卒業後は、大分市にある医療機器の会社に就職。医療関係の仕事に携わる親族が多かったのもあり、興味のある職種だった。「医療器具を取り扱う会社だったんですが、私が入社してから医薬品の販売にも着手することになり、私はその部署に配属されました。病院に飛び込みで営業する仕事だったんですが、医薬品の専門知識がない中、本当に大変で…。ついに心が折れてしまい、辞めたいと申し出たんですが止められ、医療機器の営業に戻りそこから1年間は仕事を続けました」。トータルで2年間働いたのち、24歳でその会社を退職した。



アパレルとパン屋さんのアルバイトに勤しんでいた大学時代。アパレルの仕事への憧れもあったが、両親がきっと賛成しないだろう…と、医療器具メーカーに就職したという経緯があった。しかし諦めきれず、両親には内緒でアパレルの会社に就職。大分市内にある店舗の配属となった。2年間働いた後、福岡の博多、天神の店舗に移動になり、大分駅のアミュプラザ大分にオープンする新店舗オープンのため、大分に戻ってきた。「4年間、アパレルの仕事をしました。ここでキャリアを積むためには福岡に行くことになると助言され考えたんですが、結婚や出産のことを考えると勤務体制や場所のことも含め将来的に難しいかな…と。それで、転職を決意し仕事を探して、28歳で現在の会社に就職することになりました」。

看護師の母を見てきたので
正社員という選択に迷いはなかった

結婚後も仕事を続けられそうな〝事務職で、土日は休み〟という条件で仕事を探していた際『豊後企画集団』の求人が目に止まった。「会社概要を知りたいとホームページで調べたら、すごく楽しそうで雰囲気のいい会社だなということが伝わってきたんです。ここで働きたい!という気持ちが強くなって、採用試験を受けました」。無事入社が決まり、総務経理部に配属された。現在は女性社員が多い経理チームのグループ長としてみんなをまとめている。同列のグループ会社の社員だったご主人と出会い、32歳で結婚。昨年7月に34歳で第一子を出産した。

「去年の6月から今年の2月までの約8ヶ月の育休を取得した後、仕事に復帰しました。復帰後2~3ヶ月は保育園が決まっていなかったので両親に子守をお願いしていたので楽だったんですけど、4月から保育園に行きだして、そこからが結構大変で。息子の機嫌が良くないことも多くて、出勤準備をしている間ずっと泣き続けることもありますしね。最近やっと安定してきたかなぁ…という感じです」。



育休明けにパートとして復帰する女性社員が多い中、役職もそのままに正社員としてフルタイムで働くという選択をした唯さん。実は社内では初めてだそう。まだまだ慣れない育児と仕事との両立が求められる中、正社員としての復帰に不安は感じなかったのだろうか。

「正社員での復帰は、私が希望しました。看護師だった母親もフルタイムで働いていたんです。両親がいない夜もあり、そんな時は兄姉3人でファミリーレストランで晩御飯を食べたこともあります。3人いたから寂しくはなかったですね。3人の子育てをしながらも看護師としてバリバリ働く母親の背中を見てきたので、私自身も正社員で復帰することに抵抗はありませんでした。1年間の育児休暇がいただけるんですけど、私は早く仕事したい!ってそわそわしてました(笑)。1時間単位で有給が取れる『時間帯有給』という制度があるのも、子育て中の女性にはありがたいです。前日までにグループ内での仕事の割り振りをして、自分がいつ休んでもいいように仕事の配分もしています」。

結婚出産を控える女性社員たちの
道しるべになれたら

唯さんの朝は5時半スタート。身支度をしてお弁当を作り、家族に朝食を食べさせ8時に家を出てお子さんを保育園へ。8時半に出勤し、18時に退社するようにしているが仕事の都合で遅くなる場合は、ご両親やご主人が保育園へのお迎えに行ってくれるそう。

「主人は、家事や育児にとても協力的です。仕事が終わって家に帰ると、すでに晩御飯が作られてて、息子と二人で先にご飯を食べてくれていることも。子どもが起きている時間に家に帰りたいし、家庭が居心地がいいので、仕事で疲れていても家に帰るとリセットされます。私が正社員としてこうして心置きなく働けるのも、周りのサポーターの協力があるから。主人や両親には本当に感謝しています」。週末は家族3人で公園に出かけたり、平凡だけどその時間が愛おしいと唯さんは話してくれた。



今後、チャレンジしたいことを聞いてみた。「私も兄姉がいる中で育ったので、子どもはあと1人は欲しいですね。結婚して出産しても、正社員として、役職もそのままで働き続けることが可能なんだということを体現して、社内の女性たちのロールモデルになれたらって思っています。そのためには、私が残業をして無理をしてはダメ。定時で仕事を終えることに時々『申し訳ないなぁ』と思うこともありますけど、これから結婚出産を控えている女性たちの道しるべになりたいから、子育てをしながら無理せず働く姿を見せていきたい。弊社は『40人の社長を作る』というスローガンを掲げています。様々な部署があって、いろんなことを経験させてくれる会社なので、いつかどこかのグループ会社の社長にママがなるということも夢じゃないんですよね。私たちが、女性が働きやすい職場環境を作っていくことで、いずれ大分全体がママにとって働きやすい地域になったら嬉しいですね!」。



大学時代からの友人で、同社で一緒に働く女性が取材に同席してくれていたので「唯さんって、どんな存在ですか?」と聞いてみた。「彼女は生産性が高くて段取り上手、優先順位をつけるのが上手くて、とにかく時間の使い方に一切の無駄がありません。育児休暇を取得し復帰した後も仕事の質は全く落ちませんし、社長も高く評価しています。もともと責任感も強い人。彼女だから、正社員、役職そのままに復帰できたと思うし、それが会社に受け入れられたんだと感じます。社内で働く多くの女性たちのお手本になってくれる心強い存在です」。その言葉を聞いた唯さんは、少し照れながら嬉しそうな笑顔を浮かべた。

「私、飽き性なんです(笑)」と言っていた唯さん。様々な仕事を経験し「今の私があるのは過去があるから。今が楽しいし充実しているので、結果オーライです!」と締めくくってくれた。人生で経験する全てのことに、一切の無駄はないんだ…、改めて教えてもらった取材となった。

野﨑唯さん[会社員]

この記事のライター:安達博子

私には縁のなかった、キラキラと眩しいオフィスレディ。綺麗な洋服を着て、ヒールを履いて、おしゃれなオフィスで仕事をこなす姿、憧れますぅ~。唯さんを一言で例えるなら「凛と飄々と、でも笑顔を絶やさず、しなやかに仕事をこなす人」。ちょっと無理やりな感じですけど(笑)でもそんな雰囲気なんです。語り口調も静かで、ふんわりと優しい雰囲気なんだけど、一緒に働く仲間が評価するように、仕事の質は高く、会社にとって、いてもらわないと困る頼れる存在なんだろうなと感じました。優しいご主人や頼れるご両親の存在も大きいと思います。羨ましい! これからも、唯さんらしい働き方で、社内のロールモデルとして、かっこいい働く女性像を伝えていってください。

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