MAMA STYLE様々なママの様々なスタイルを
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2024.06.18

ハンドボールで培ったチームワーク力を
少しでも貢献できたら

梶原由美さん[会社員]

今回のママ:
梶原由美さん [会社員]
35歳・大分市出身・大分市在住(3歳の女の子の母)

家賃債務保証や医療費、養育費などの保証関連事業を行う「ジェイリース株式会社」。2004年に大分県で創業し、現在は全国36拠点で事業展開している勢いのある地元企業だ。ここで業務企画部のシニアチーフとして働く梶原由美さん。企業で働きながら子育てと家事に奮闘する毎日。その中でライフワークとして大切にしているハンドボールも続け、充実の日々を送っている。

ハンドボール一筋の青春時代
営業職から臨時職員、縁あって今の職場へ

久々に企業で働くママの取材。いつもとはまた違った緊張感を持ちつつ、大分市内中心部のビルに入る取材先の会社におじゃました。通された部屋で待っていてくれたのが、今回取材する梶原由美さん。元気ハツラツ、笑顔が可愛らしい女性だった。

年齢と出身中学、卒業した大学を聞いて、取材に同行した営業担当者が驚いていた。同級生で隣の中学校出身、しかも同じ大学だったという偶然。「えーー!○○ちゃん知ってるー?」と身内話で盛り上がっている様子で(笑)、そこから一気に打ち解けた。さらにさらに、出身高校、所属していた部活動を聞き、私の娘の先輩ということも判明。いろんな偶然が重なる縁のある出会いに、初対面とは思えなくなった。


大分市出身。小学3年生からハンドボールを始め、中学では県選抜メンバーに選ばれ、出場した全国大会で見事優勝するという輝かしい成績をおさめた。その後、強豪校でもある大分県立大分鶴崎高等学校に入学し、九州大会、全国大会にも出場した。高校卒業後は福岡大学へ進学し、ハンドボール部のキャプテンを務め、まさにハンドボール一色の青春時代を送った由美さん。現在も地元の社会人チームに所属し、後輩たちの指導やサポートに力を注いでいる。

「大学時代は、本当にハンドのことしか考えてなかったですね(笑)。ハンドボール引退の4年生の11月まで突っ走って、引退後、ギリギリの時期で就活を始めました。昔から丸の内のOLになるのが夢だったので(笑)就職支援センターで見つけた医療器具メーカーの採用試験を受けました。無事採用されたんですが、憧れのOLを目指すべく事務職に就く予定だったのが営業職に配属され、病院を回る仕事に就きました」。朝早くから夜遅くまでのハードな仕事を2年こなしたが、あえなく仕事を辞め大分へ…。その後、市役所の臨時職員として働いている途中、知人から声をかけてもらい、2014年、25歳の時にジェイリースに入社した。

「正社員で働きたいと思っていたので願ったり叶ったりでした。土日はハンドボールの大会に参加することも多いので、週末がきちんとお休みできる企業だったこともあり、転職を決めました」。

その後、後輩だった7歳年下のご主人と31歳で職場結婚し、翌年32歳の時に出産。1年間の産休をもらい、子育てに専念した。

梶原由美さん[会社員]

恵まれた環境で
子育てを楽しむ日々

初の子育てはどうでしたか?いろんなストレスもあったのでは?

「最高に楽しいです!手のかからない娘で良く寝る子だから、逆に起こしてミルクあげるくらい(笑)。近くに両親もいるし、同時期に出産した友達も多くて、みんなで一緒に子育てしてる感じでした。本当にストレスはなく、産休の1年間は思い切り子育てを楽しみました」。


休暇明けの時は「もっと娘と一緒にいたい」と寂しかったそう。しかしそうも言ってられず、会社提携の保育園へ娘さんを預け、仕事に復帰した。社内には子育て真っ只中の女性も多く、すごく心強いと由美さん。

「ここで働くママたちは皆さん、本当にたくましいんです。私は9時から16時までの時短勤務ですが、小さいお子さんのいるママもフルタイムでがっつり働いています。フルタイム勤務になるとフレックス制度も利用できるので、皆さん上手に活用していますね。福利厚生も充実していて、誕生日休暇もあり、私と娘の誕生月付近ではお休みをもらっています。娘の誕生日も近いので、その日はアンパンマンミュージアムに行こうかと計画中。有給休暇も多く、子どもの急な用事でもお休みが取りやすく融通が効くので、とても働きやすい環境です」。

由美さんの朝は6時40分からスタート。準備をして8時に家を出て娘さんを保育園へ送り、そのまま出社。早ければ16時に終わり娘さんのお迎えを終え、時間に余裕がある時は娘さんとお出かけして母娘の時間を満喫している。「お料理は苦手。納豆とお肉類と、あとトマトや枝豆で野菜とってもらう感じで(笑)。私めちゃくちゃ適当なんですよね。それで母に注意されたりしますけど」。

世の中にはいろんなお母さんがいる。家事も育児も完璧にこなし、それができないと自分を責めたり…。由美さんはいい意味で、そういうしがらみがなく、とても大らか。だから、働きながら子育てをこんなに楽しめているんだと思う。子どもの性格や環境にもよると思うが、私は出産後、孤独に苛まれてしまった一人なので、娘さんとの時間が楽しい!と心から言える由美さんがとても羨ましかった。

子どもにとって、お母さんの笑顔が一番の栄養。由美さんは娘さんの前でもいつも太陽のような笑顔なのだと、安易に想像がついた。

梶原由美さん[会社員]

正しいことが全てではない
キャプテンを経験し得た学び

ご主人は子育てに協力的ですか?

「小言を言いながらですけど、主人も子育てに参加してくれています。一時、「私がハンドに行きたい時は『パパ、この時間空いてる?』って伺いを立てるのに、あなたは自由に自分の好きなことできてるのはなんで?って思ったこともあったんです。でもずっと言い続けてきたので、最近では改善されてきました(笑)」。

ですよねぇー。なぜ旦那だけ自由に自分の好きなことできてるの?って、日本中の全主婦が激しく共感するあるあるエピソード(笑)。梶原家でのやり取りが想像できて、思わず笑ってしまった。

そんなことも全て笑いに変える由美さんは、常にポジティブ思考。それは大学時代のハンドボール部のキャプテンの経験があったからと話してくれた。「あの頃の私は、もっと頭が固かったなと思います。〝正しいことがすべて〟みたいな…。一生懸命やらない子に対して「なんでやらないの?」って言い方もきつかったと思います。でもある日、みんながついて来てくれてないというのに気づいて、その時から自分も変われた気がします。その経験は、中学生の指導の際にも役立ちました。正しさを押し付けるだけでは誰もついて来てくれないし、伝え方一つで向かう方向も変わると実感しました。今の仕事でも役立っていて、後輩の接し方にも活かされていると感じています」。

上に立つ人は、常に孤独だ。相手の気持ちを考えて行動する大切さを、キャプテンという重責を経て学んだ。

まずは目の前にあることを
一生懸命、全力で取り組んでいきたい

現在、由美さんが所属する部署では、新しい保証関連の商品開発や、既存の商品の見直し、また社内業務の運用全般を調整する役割を担っている。「こんな肩書きをいただいてますけど、部署内ではまだまだ下っ端です。先輩に指導してもらいながら日々精進です」。社内ではムードメーカーとして場を和ませる存在で、会議中でも「知識のない私の頭で考えるとこんな感じですけど、合ってますか?」と、分からないことは分からないと素直に手を挙げられる人。理解の難しいワードが並ぶ会議の中で、それらをわかりやすく噛み砕く大事な存在でもあるのだ。


「私、そんなに深く考えないんで(笑)」。

由美さんは、よくこのワードを口にする。でも、そういう人こそ、実は深く考えている人だと私は常々思っている。「そうかもしれないです。思いついたことをすぐに口に出せないタイプかも。自分の中で納得するまで噛み砕きたくて、いろんな方向で考えてたら発言するタイミングを逃してしまうんですよね」と由美さん。やっぱりそうだった。大雑把に見せて実は繊細な人。場の空気を肌で感じ取り、いいタイミングのパスを出せるのは、人の気持ちを読んでいるから。厳しいスポーツの世界で揉まれ、キャプテンも担ってきたからこそ得た人柄なのだと感じた。

未来像や、働く上での目標を聞いてみた。

「仕事にも目標を!と思うんですが実はすごく苦手なんです。ハンドボールでは目標を立てやすい。日本一になりたい!とかわかりやすい目標があったから。でも仕事の目標ってすごく抽象的で難しい。娘がもう少し大きくなったら仕事にシフトチェンジしてもいいかなと考えていますが、仕事と自分の時間のバランスがうまく取れている今の働き方は、今の私にとってすごく理想的です。様々なプロジェクトチームにも参加でき、やりがいも感じています。子どもの成長に合わせて働き方が選べる職場環境にはとても感謝していますね。だから、今は、まず目の前にあることを全力で一生懸命に取り組んでいきたいです。新商品のネーミングを社内公募した際、私の案が採用されたり、勤続10年の節目で表彰もされます。常にモチベーションを上げてくれる会社ですし、社長の熱い想いやメッセージを聞くと、この会社・この部署のチームで頑張りたい!と思います。そこに私の力が少しでも貢献できたら嬉しいですね」。

梶原由美さん[会社員]

ジェイリース株式会社
https://www.j-lease.jp/

この記事のライター:安達博子

取材後、ハンドボールの練習会場で再会。由美さんの愛娘にも対面し、これがまたたまらなく可愛らしいお嬢さんでニヤニヤが止まりませんでした。ハンドボールのメンバーに可愛がられる愛されキャラは、ママ譲り。長年続けてきたものがあるって、やっぱり強い。それが自分の自信に繋がるから。私も超体育会系なので、厳しいスポーツの経験を乗り越えて今の自分があると思っている一人なのですごくわかります。職場にもおじゃまさせていただきましたが、周りの空気を読み、場を和ませる由美さんを見て、体育会系のチームプレイ力を目の当たりにしました。柔軟性もあるけど、芯の強さもある私の大好きな人種(笑)。カメラを向けるとコロコロを表情が変わるチャーミングな一面もあり、後輩だったら、めちゃくちゃ可愛がってただろうなぁと想像しました。

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