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2025.03.25

子どもやお客さまの笑顔を守るため
私自身が笑顔でいよう!

吉良祐美さん [販売促進担当]

今回のママ:
吉良 祐美(きら ゆみ)さん [販売促進担当]
岐阜県出身・大分市在住(小学校4年生の一男の母)

今回は、大分市中心部の「大分オーパ」で働く女性をご紹介。商業施設の管理・運営として、主に販売促進や、SNS業務を担当する吉良祐美さん。来店のきっかけとなるイベントや、購買意欲が高まるような商品の紹介、販促プロモーションなどを考案し、企画している。「大分オーパ」前身の「大分フォーラス」に入社。2017年一時閉館後、リエントリー制度で2019年にオープンした「大分オーパ」に再就職し、販売促進の仕事に戻った。「仕事が楽しくて仕方ない!」とキラキラとした笑顔で話す姿は、充実した毎日を送っている証拠だ。

不登校、喘息発症…
紆余曲折だった10代

街に出ると(大分の人は昔からそう言う)、フラッと立ち寄る「大分オーパ」。カレー好きな私のお気に入りは、豊富な種類が揃うスパイスのお店。時々立ち寄って物色し、たまに店内のフリースペースのソファーでくつろいだりと、街に出た際には度々訪れている。以前からインスタもフォローしているので、季節ごとのイベントの開催も常にチェックしている。店内で目にするポスターやポップなど、販売促進全般を担当しているのが、今回取材させていただいた吉良祐美さん。

いつもは客として足を運んでいるが、取材場所として提供してくださった舞台裏の事務所におじゃました。「こんにちは」と笑顔で出迎えてくれた吉良さんは、背筋がピンと伸び、きちんとした女性というのが第一印象。取材に際し、事前にこれまでの自分の歩みをまとめてくれ、気配りができる女性なんだろうなと感じた。



岐阜県出身。お父様の仕事の関係で全国を転々とし、小学校5年生の時に大分市へ。転校をきっかけに、小学5年生から中学校まで不登校だった。教室に行けなかったため、自習室で勉強をしていると、ある先生が「新しくできたパソコンルームで、一緒にパソコンをいじってみない?」と声をかけてくれた。それ以来、空いた時間を利用し、パソコンルームに通うようになった。高校ではCGを学び、卒業後はソフトウェアの会社に就職。しかし体調を崩し、半年後に退職することに…。「当時はまだ分煙が実施されていなかったので、職場でタバコを吸う方も多く、社内は煙で真っ白でした。その環境のためか、喘息を発症し、体調不良になって辞めることになってしまったんです。父の仕事の関係で、当時では珍しく家にパソコンがあったので触れる機会も多く、高校ではCGを学んだこともあり、そういったお仕事に興味があって就職したんですけどね…。パソコンでモノを生み出す仕事が好きだったので、とても残念でしたね」。

勤務条件に合う
商業施設への仕事で再出発!

それ以降も、タバコの煙でまた喘息の発作が起きるかもしれない…という不安で最低限の外出にとどめ、家にこもる日々だった。そんな療養期間を約1年間経て、少しづつ元気を取り戻し、働く先を探していた時、好条件の職場を見つけた。それが商業施設での仕事だった。「当時から、商業施設は消防法の観点で分煙されていました。通勤エリアや分煙されていることなどの条件が一致して、ここだ!と思い、大分フォーラスへの求人に応募しました」。

無事に採用され、20歳の時に大分フォーラスへ入社。ポップやメールマガジンの配信など、現在の業務と同じ販売促進関係の仕事に就くことになった。「体調の面も配慮していただき、当初は時短勤務で働かせていただけることになり、本当に温かく受け入れていただきました」。



専門店を誘致するディベロッパー事業でもあったため、販促の仕事は特に、専門店の方々との丁寧なコミュニケーションが必要とされた。「専門店で急遽イベントをしたいという際には、販促物を作成したり、集客が見込めるようお手伝いをしていました。私たちは、舞台裏の黒子さんのような存在。舞台の主役は専門店の方々とお客さまです。専門店の方々と一緒に魅力ある空間を作り、お客さまに喜んでご来店いただける仕かけづくりを具現化することが、私たちの仕事だと思っています」。

吉良祐美さん [販売促進担当]

世界がどんどん狭まっていった産後
こんなに広い世界に私はいたんだ…

大分フォーラスに入社し、前職で同じ職場だった年上のご主人と結婚。20代後半で出産した。「帝王切開後、術後も悪くて…。子どもが泣けば授乳してを繰り返し、それで1日が終わってしまう虚しさを感じて、正直、当時は子どもが可愛いと思える気持ちの余裕がありませんでした。なぜ泣いてるの?痛いの?って、意思疎通できない不安もあり、世界がどんどん狭まり、自分自身がわからなくなっていく感覚でした。育児ノートをつけてたんですけど、後で見直したら、感情の起伏が激しくて、うつ状態に近かったなって思います」。そんな時、会社から早期の復帰を願う連絡があり、出産後半年で職場に復職した。



「復職してからは、こんな広い世界に私はいたんだなって、改めて実感しました。自分を必要としてくれる人がここにもたくさんいて、復帰したことで狭まっていた視野が大きく広がりました。子どもが泣いていても『今は泣きたい気分なんだろうなぁ…』って思える余裕ができて、良い意味で大らかになれた気がします。主人も育児に協力的だったので、復帰したことが育児にもプラスに働いたと思います」。

現在、お子さんは小学4年生。「子どもも一人の人間。子どもにとっては親が唯一の存在なので、そのことを理解し、子どもの尊厳を守れるよう日々過ごしていきたいと思います。子育てに自信はなかったけど、子どもと向き合ってくれる主人がいたからこそ、本当に素直で優しい子どもに育ってくれていますね」。

土日の出勤が多い仕事柄、やはりご主人の協力は不可欠、と吉良さん。土日は仕事がお休みのご主人がお子さんを見てくれ、一番の強力サポーターでもあり、吉良さんの心の支柱となっている。

吉良祐美さん [販売促進担当]

便利な世の中になったからこそ
体験する楽しさを届けたい

その後、2017年に大分フォーラスが閉館。2年後の2019年に開業した「大分オーパ」に再び就職した。



仕事をしていて一番やりがいを感じる時はどんな時ですか? と尋ねてみた。

「やっぱりイベントを開催する時ですかね。準備している時は、毎回文化祭の前日のようなワクワクした気分になります。季節やテーマに合った企画で、ノベルティーや抽選会を考えたりすることも楽しいです。イベントを体感して、参加して、お客さまが楽しんでいただける反応を見るのが、私もすっごく楽しくて!。この仕事を始めて感じたことは『楽しい』を作り出すことは素晴らしいなということ。世の中にはたくさん楽しいことが溢れているけど、商業施設もその一つで、それをさらに楽しくするための企画や告知を行う仕事に携われて、お客さまの笑顔を間近で見ることができる今の仕事が本当に大好きです!ネットショッピングも便利だと思うけど、リアルに体験することって大切と感じます。時代に逆境しているかもしれないけれど、お子さま様たちに体験して喜んでもらえる、そんなイベントをこれからもたくさん企画していきたいですね」。




育児も仕事も、自分が楽しまなければ相手(お客さま・子ども)も楽しくない。だからその笑顔を守るために自分が笑顔にならなければと、太陽のような笑顔で吉良さんは話してくれた。

夢は「素敵なおばあちゃんになって、夫と手を繋いでデートすること」。年上のご主人と結婚した20歳の頃からの夢だったとか。「80歳の大叔母と90歳の大叔父がすごく仲良くて、手を繋いでラブラブなんです。それを見て、いいな!と思ってて、そんなイメージもあったのか、若い頃からずっとその夢なんです。たくさん働いて、たくさんおしゃれして、夫婦で長生きして、人生を楽しく過ごしたいです!」。

吉良祐美さん [販売促進担当]

大分オーパ
https://www.opa-club.com/oita

大分オーパ Instagram
https://www.instagram.com/oita.opa/

この記事のライター:安達博子

不登校や、体調不良で前職を辞めざるをえなかったこと、産後うつ状態にまで陥りそうだった経験など、紆余曲折だったこれまでの人生。辛い時期を経て、今は本当に充実していて楽しい!と、終始太陽のような笑顔で取材を受けてくださった吉良さん。発する言葉や想いにブレない芯を感じるのは、その経験を経て強くなったからなんだろうなと感じました。とにかく、ご主人への愛が深い!年上のご主人と結婚してからずーっと、一緒に長生きしたいと思い続けてきたという話を聞いて、尊すぎて、思わず涙が出てしまいました(取材担当者だけが泣くのはこれまでで初めての経験)。夫婦愛ってやっぱり大事だと改めて考えさせられました。大分オーパでの販売促進のお仕事にやりがいを感じ「楽しいことを提供するには、自分が楽しむ!」という信念を持って、常に全力で仕事に向き合っている姿がかっこいい女性でした。今後、また面白いイベントが開催されるのを楽しみにしてます!

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