2026.01.27
![佐藤瑠夏さん[会社員]](https://mama-no-mama.jp/wp-content/uploads/2026/01/260127_1.jpg)
今回のママ:
佐藤瑠夏(るな)さん[会社員]
27歳・京都府出身・大分市在住(10ヶ月の女児の母)
「育休中の今、これからの自分の人生の歩み方を考えています」。そう話してくれたのは、大分市在住の佐藤瑠夏さん。日本最大級の旅行予約サイトを運営する『じゃらん』で営業職として働き、現在は10ヶ月の娘さんを育てながら育児休業中だ。仕事も家庭も夢も、どれかを諦めるのではなく「自分の人生」を自分で組み立てていく…。彼女の言葉の端々からは、芯の強さと軽やかな好奇心が伝わってくる。
瑠夏さんの原点は、意外にもとてもシンプルだった。「幼稚園生くらいから、ずっと社長になりたいと思っていました」。その理由を訪ねると、少し笑いながら、でもまっすぐにこう話してくれた。「自己肯定感がめちゃくちゃ高い子どもでした。要領も良くて、勉強も運動も、なにをしても1番でした。じゃあ、将来仕事をする中で1番って何?と考えたら社長だったんです。常に自分を客観視する視点を持ってて、その性質は昔から変わってないですね」。「根拠のない自信」と言ってしまえばそれまでだが、瑠夏さんの場合はその自信が、学びや行動の原動力になっている。

京都府出身。0歳から公文式に通い、バイオリンも2歳から習うなど多様な教育を受けて育ち、何事においても1番が大好きな子どもだった。大学は、名門の一橋大学商学部へ進学。大学では経営や観光経営を専門的に学んだ。観光が身近な土地で育ったこともあり、観光業界への関心は自然な流れだったという。学びが深まるにつれ、地域の観光業が抱える課題にも目が向くようになった。「収益性・生産性の低さや低賃金、行政頼みの仕組みをビジネスの視点で変えたい 。将来的には自分で宿を経営したい」という想いが芽生えた。

卒業後は、全国・海外で個性豊かなホテルや旅館を運営する「星野リゾート」に入社。新規施設の立ち上げに携わりたいと、開業前の「界 別府」への配属を希望し、大分へ移住。サービスの現場だけでなく、マネジメントやオペレーションの構築まで経験した。ただ、そこで見えたのは「完成度の高い仕組み」の強さと同時に、自分が介在できる余白の少なさだった。「大企業なのでマニュアルが完成されていて、歯車のひとつみたいだなと感じてしまうようになりました。もっと集客や経営に近い場所で、主体性を持って関わってみたい」と、1年で転職を決断した。
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次に選んだのは、株式会社リクルート。宿泊や旅行を訪れる際に利用している方も多いであろう、お馴染み『じゃらん』の大分エリアの営業・コンサルタントとして、宿の売上を上げるための提案に携わる仕事に就いた。県内約40軒ほどの宿を担当し、宿泊プランの見せ方、価格戦略、集客導線など、単なる営業ではなく経営数値に基づいたコンサルティングに近い業務を行っている、観光の知識、現場経験、経営視点…。これまで積み上げてきたものが、ここで一本に繋がっていく感覚があったそうだ。

「宿の魅力を言語化して、一緒に伸ばしていく。まさに伴走型の仕事です。最終的にはこれまで学んだ経営や運営、マネジメントの知識を活かして自分で宿を営んでみたいですね」。
復職を考えていた矢先、希望する部署での復帰が難しいと知らされた。子育てをしながら福岡へ出社するのは、現実として難しく、「部署異動」か「大分で転職・起業」かの選択を迫られていると言う現状を教えてくれた。復職のタイミングや働き方は、思った以上に外部要因に左右される。これからどういう働き方をしていくのか。自分の将来を思い描きながら、今は模索中だ。
現在、瑠夏さんは育休中。頼れる親族が近くにいない中での育児に、一時は心折れそうな時も…。
「外に出たいアクティブな性格なので、外出も自由にできず、刺激が少ないので少し落ち込んだ時期もありました」。現在は子育ての悩みを解決したいと「保育士」の勉強をしているそうだ。「資格のための勉強ではなく、自分にとって世の中の解像度を上げていくための勉強。知ることが純粋に楽しいんです。学んだ知識を実践することで、子どもの成長への理解が深まり、育児を楽しめるようになりましたね」。学びに対する姿勢も、彼女の強みだ。変化の多いライフステージの中で、学びを“武器”として持てる人は強い。「自分で選べる未来の選択肢」を増やしたいという思いがとても強い瑠夏さんらしいなと感じた。
子育てのモットーは「見守る」こと。子育て中にふと手に取った仏教の本を読んで(そこで仏教の本を選ぶのも瑠夏さんらしい)「求めない・怒らない・比べない」という教えが子育てに通じると感じ、それを常に心に留めながら娘さんとの時間を大切に過ごしているそうだ。瑠夏さんのご両親が、瑠夏さんを一人の個人として尊重し、信じて見守ってくれ、育ててくれたという経験も彼女の土台となっている。「過干渉になりすぎず、危なくない限りは見守る。小さな娘を育てる毎日の中で、親として何をしてあげるかだけではなく、一人の人間としてどう尊重するかを大切にしていきたいです」。
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そんな瑠夏さんが描く新たな夢は、少し意外だけどとても魅力的だった。実はご主人との出会いは麻雀がきっかけ。大学時代、麻雀にハマり、麻雀が大好きになった瑠夏さん。別府という見ず知らずの土地で働くようになり、知人もいない中、友達づくりのために訪れた雀荘で現在のご主人と出会った。

「自分のペースがあって、面白い人だなと直感的にビビッと来ました」。その後、25歳で結婚し、娘さんを授かり現在に至るわけだが、瑠夏さんにとって麻雀は人生を豊かにしてれた大切なものでもある。そんな麻雀の魅力をいろんな人たちに伝えたいと、子どもから高齢者までが安心して集まれる健全な麻雀教室を開きたいという夢を描くようになった。
「麻雀は、頭を使い、人と関わり、世代を越えて交流できるツールでもあります。ギャンブルの要素をイメージするかもしれませんが、実は女性たちにも楽しんで欲しいんです。集まってお茶を飲みながら話しながら麻雀を楽しむのもいいし、子連れでも集まれるコミュニティの場になったらいいなって。麻雀を通じて、地域コミュニティの希薄化や高齢化などの社会課題を解決できる場を作ることが目標です」。さらに将来の場づくりにおいて、保育士の資格を持ったオーナーがいれば、子連れでも安心して来てもらえる…という明確なビジネスの視点がある。現在勉強中の保育士の資格もきっと役立つだろう。麻雀と子育てを結びつける意外性も、瑠夏さんらしい自由な発想だと思った。

働き方が変わる、拠点が変わる、子どもの成長とともに子育ての事情が変わる…。ママになると、変化が多く思い通りにいかないことがたくさん増える。そんな状況下でも、瑠夏さんはその現実をただ受け身で受け止めるのではなく「自分の夢を更新していく」ことで前に進もうとしている。リゾート運営業、宿・旅行のコンサル、麻雀…。いくつもの経験がバラバラに見えて、実は全て「人と地域の可能性を広げたい」という一本の想いで繋がっている。幼い頃からの夢が、形を変えてここにある。「幼稚園生くらいから、ずっと社長になりたいと思っていました」。その言葉は、いまも瑠夏さんの背中を押しているのかもしれない。
瑠夏さんの野望は果てしない。やりたいことが山積みで、そこに向かっていく行動力とパワーに溢れている。「自分のこれまでの生き方は好きです!綿密な人生設計はあえて作らず、チャンスを逃さないよう、今だ!と思ったらやるというスタンスを大切にしていきたいですね」と胸を張って言える彼女をかっこいいと思った。これからの瑠夏さんの選択が、どんな場を生み、どんな人の記憶に残っていくのか…。彼女のこれからがとても楽しみだ。
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この記事のライター:安達博子
初めてこんなに自己肯定感が高い人に会ったかもしれない…。でも全く嫌味なく、そこにちゃんとした土台があるので説得力があるんですよね。学ぶことが大好きな、すごくかっこいい女性なんです。私の娘と言ってもおかしくない年齢差なのに、尊敬です! 幼い頃からバイオリンを習い、成績優秀、名門大学へ進学し、観光業を学びたいと大手のリゾート運営会社に就職。夢は自分で宿を経営することと麻雀教室を開くこと…。自分のライフステージがちゃんと描かれていて「才女ってこういう女性のことを言うんだな」と実感。健康麻雀教室を開きながら宿を運営する女性社長かぁ。。成功者になっている瑠夏さんが思い描けるんですよねぇ。社長になった暁には、ぜひ私を雇ってくださいね(笑)。