Match work 働きたい女性向けセミナー｜ママのままプロジェクト

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2019.12.10

わたしに“マッチ”する働き方を見つけたい！
大分県働きたい女性トータルサポート事業
「Match work（マッチワーク）」がいよいよ始動！

VOL.1 働きたい女性向けセミナー

働きたいと思っていても条件に合う仕事を見つけられず、なかなかその一歩を踏み出すことができないという女性が大分県内にもたくさんいます。本サイト「ママのままプロジェクト」と大分県がタッグを組み、そんな働きたい女性たちをトータルサポートする事業「「Match work」を企画運営することとなりました。11月から本格的にプロジェクトが始動し、期間中は女性たち・企業向けのセミナーや合同説明会、企業見学会やインターンシップなど丁寧なサポートを行いながら、女性と企業をマッチングしたいと考えています。「わたしらしく働きたい」という女性の一歩を後押しすべく11月14日に開催された、女性向け就労応援セミナーの模様をまずはご紹介します。

約9割の女性が再就職を希望しているという事実

11月7日を皮切りに、働きたい女性のためのセミナーを大分市、佐伯市、中津市の県内の３会場で合計４回開催しました。今回は11月14日にJ:COM ホルトホール大分で行われたセミナーに潜入し、その模様をレポートしたいと思います。

NPO法人ママワーク研究所の理事長でもあり「Work Step株式会社」代表を務める田中彩さんを講師にむかえ「子育てしながら私らしく働きたい」と題した、ママのためのキャリアセミナーが行われました。ベンチャー企業に勤めていた講師の田中さんは、出産を機に仕事をリタイアし、専業主婦を経て再就職で挫折した女性でもあります。自身の経験から「子育てをしながらでも自分らしく働きたい」という女性たちをサポートしようと「NPO法人ママワーク研究所」を設立。ママ向けのスクールなどを展開していましたが、ママたちの再就労をマッチングするまで責任を持つ存在でありたいと、就業紹介免許を取得し「WorkStep株式会社」を立ち上げ、女性が企業にアピールする場を設けた「ママドラフト会議」などを開催し、実際に企業と女性を結びつけて再就労を実現させています。自身の経験に基づいた話が柔らかな口調で語られ、参加者の女性たちはセミナーに一気に引き込まれていました。

まず、とても興味深かったのが、出産を機にリタイアし、その後「働きたいけど働けない」「まだ再就労は考えてないが、いつかは働く可能性がある」という女性が非常に多いということ。大分県内では、子育て理由による非就労者数が約1万7100人もいるそうです。

出産を機に退職するキャリア女性の割合　46.9%
もう一度働きたいと希望する就労者の割合　86%

この数字から見ても、約半数の女性は出産を機に一旦仕事を辞め、その後、その約9割近くの女性が再就労を希望しているということがわかります。

参加者の女性たちの中には大きく頷いく方も多く、共感していた様子。「私だけじゃないんだ…」と、少しホッとする気持ちも生まれていたようです。

まずは不安や悩みを整理して
一つ一つ解決していくことが大事

「私自身も現在高校1年生と小学校6年生の子どもを育てる母親でもあります。私自身も出産を機に仕事を辞め、専業主婦をした後に再就職したのですが体調を崩してしまい、復帰後10ヶ月でリタイアしてしまいました。その時に感じたこと、知りたかった情報を皆さんと共有することで、同じ境遇に置かれた女性たちの力になれたらと思って活動を始めました」と田中さん。まずは、再就職の際に考えられる不安や悩みを言葉にし、整理していくことが大事だと教えてくれました。参加者の皆さんには、再就職する上で気がかりになることを用意されたワークシートに書いてもらい、その後、グループでトークタイムを行いました。

「子どもの急な用事でお休みを取ることができるのか？」「長いブランク明けで仕事についていけるのか？」「人間関係が上手に気付けるのか？」「近くに両親や身内など頼れる存在がいない中で仕事をしていくことが可能なのか？」など、様々な悩みや不安が挙げられていました。

そんな多くの不安を持つ女性たちに、田中さんが再就職までに準備できることや心構えなどを細やかにアドバイス。「仕事、家族、私を大切にするために大事なのは、チーム&サポーターを作り、頼ること。そしてメリハリをつけて効率的に取り組むこと。自分一人でなんとかする！と頑張りすぎると私のように体調を崩してしまうので、頼れるサポーターを作り、助け合えるチームを築くことがとても大事です」と田中さん。パートナーや子どもたちに、やってほしいことや希望を言葉でしっかりと伝えることで家族のチームワークを強化し、時には地域のネットワークや外部サービスを利用しながら、とにかく「一人で抱え込まない」環境を作る…。それがとても大事だと教えてくれました。子どもとの向き合い方や、外部サービスの利用ポイントなども事細やかにアドバイスしてくれ、参加者のみなさんは一生懸命にメモを取っていました。

再就職にあたり、中でも皆さんが一番気を揉んでいるのが「子どもとの時間が取れなくなってしまうのでは？」ということ。「大切なのは時間の“長さ”ではなく、コミュニケーションの“質”だと思います。私が子育てをする上で、一番大事なことだと子どもたちに伝えてきたのは、人の命と自分の命を大切にしてほしいということ。みなさんも自分の子育ての軸を決めて、それがブレなければきっと大丈夫。『いつもありがとう』『○○ちゃんのことが大好きだよ』と、想いを言葉で伝えることがとても大事だと思います」。時間ではなく質の高い子育てを…という田中さんの話に、参加者の皆さんも深く頷いていました。

企業が必要とするリーダー素質を
子育て経験で培っている女性たち

これまでの子育ての経験が、女性をスキルアップさせてくれると田中さん。「育成力（成長支援）・忍耐力・観察力・コミュニケーション力・危機管理能力・段取り力・タイムマネジメント力。これらは、すべて子育て経験を通じて女性たちがいつの間にか培っている能力。育児期に得たスキルが、組織に求められるリーダー職（管理職）のマネジメントスキルに活かされるんです。就職前に不安だったことも実際働いてみると心配なかったというデータもあります。まずは不安を少しづつでも解消しながら一段一段階段を登ってトライしてほしいです！」と最後に熱いメッセージが送られました。参加者の皆さんは「私たちが今までやってきた育児経験が仕事に生かされるんだ！」と自信がつき、晴れやかな表情に変わっていました。

12月6日には、企業・参加者がお互いアピールできる場を設ける「女性のための合同企業説明会」が開催されます。これまで歩んできた自分の道を振り返り、あなたの強みや得意なことを生かした“働き方”が見つかるチャンスかもしれません。まずはその一歩を踏み出してみましょう。

参加者の声

少人数だったので参加しやすかったです。どんなことをすればいいか知ることができました。
（30代/お子さん2人）

同じような家庭環境でも仕事と子育てが両立できる方が多いことがわかり、具体的に考えられました。仕事を探している方々とも意見交換でき、あっという間の有意義な2時間でした。（40代/お子さん4人）

再就職は自分だけではなく、子どもにとってもプラスになって、胸を張って母として
子どもを預けて仕事をしてもいいんだと思えました。（30代・お子さん2人）

自分に何ができるかを考えて、家族のために早く行動に移したいです。明確なサポートをお願いして、誰かに頼ることも必要だと思いました。（30代・お子さん3人）

私自身の考え方を変えないと、再就職してからパンクしてしまうなと感じました。とても興味深く、前向きな気持ちになれました。（30代・お子さん2人）