2020.03.10
おおいた子ども・子育て応援県民会議
子育て満足度日本一を目指す大分県。充実したサポートが大分県全体で展開されるよう、さまざまな施策を調査・審議する「おおいた子ども・子育て応援県民会議」が定期的に設けられています。先日、令和元年度の第3回目の県民会議が開催され、育児に対する県民の意識調査の結果や課題をはじめ、来期の「おおいた子ども・子育て応援プラン」の計画などが発表されました。今回は、県民会議の様子をはじめ、実際の大分県の取り組みについてレポートします。
年に3回開催される「おおいた子ども・子育て応援県民会議」は、一般公募の県民や学識経験者、県内各種団体の代表が参加します。今回も県知事をはじめとする関係部局職員ほか、大分県の子育てを支える多くの方々が集結しました。
まず、育児に関する興味深い調査が発表されました。ダイアモンドオンラインが行った「育児ストレスが少ない都道府県ランキング」にて、大分県は男性が2位、女性が1位にランクインしたそう。
また、県内の就学前児童の保護者と小学生の保護者に行った子育て意識調査において、「地域の人に支えられていると感じる」人の割合は71.5%、「子育て環境や支援の満足度が高い」と答えた人の割合は、50%以上という結果に。
広瀬知事も「平成17年よりおおいた子ども・子育て応援プランがスタートし、これまで多くの施策を講じてきましたが、その効果が徐々に表れ始めているようで、嬉しい限り」と喜びをあらわにしていました。
大分県の子育て満足度が高まりつつあることは上で述べた通りですが、まだまだ問題点が多いのも事実。実際に、参加者からも「もっと子の看護休暇制度を認知してもらい、父親と母親が看護できる環境づくりを推進してほしい」という意見が上がりました。
働くママが直面する一番の悩みが、子どもの体調不良で仕事を休まなければいけないこと。企業によっては看護休暇や介護休暇制度が整備されていることもありますが、なかなか気軽には利用できないとのこと。併せて、子どもが体調を崩した場合、ひと昔前であれば育児経験のある祖父母などが支えてくれることも多かったのですが、核家族が増加している現在ではそれが難しい。育児と就労の両立支援のためには、病児保育事業も充実させなければいけないという話に、多くの人が深く頷いていました。
そして、中小企業に勤める男性の育児休業取得の難しさについても議論が交わされました。イクボスの増加に伴い、徐々に育児休業を取る人が少しずつ増えていきているとはいえ、まだまだハードルは高い。ただ、取得に向けたプロセスの中で、無駄な超過勤務が減少したり、仕事の効率がアップしたり、仕事に対するモチベーションが上がったりと、働き方改革にもつながるはずだと期待を寄せる人も多いようです。
ただ、男性が育休を取得したものの、家事・育児をせず、結局奥さんのワンオペ状態になってしまうという「男性の取るだけ育休」も問題視されているそう。
「育休はただ取得するだけでは意味がありません。一緒に家事育児をやってこそ。そう考えると、父親になる前の“プレパパ”教育も必要なのでは」という参加者の意見に、多くの人が共感していました。
来期の「おおいた子ども・子育て応援プラン」でも、家庭・地域・企業・学校・行政機関といったさまざまな団体がつながり、子どもの成長を中心に、結婚から妊娠・出産、育児まで切れ目のない支援を推進していくと発表されました。女性のライフステージで希望が叶う環境づくり、子育ても仕事もしやすい環境づくりを進めるべく、「おおいた子育て応援団(しごと子育てサポート企業)」という認証企業を増やし、育児休業や育児短時間勤務を取得しやすい環境づくり、父親のコミュニティー作りの推進などにも力を入れていくとのこと。また、「女性が輝くおおいたづくり推進事業」や「女性のスキルアップ総合支援事業」などの事業にもさらに積極的に取り組んでいくそう。
このように大分県では、さまざまな観点から子育てをサポートしてくれます。今後も育児中の女性の雇用に前向きな企業も増えていくでしょうし、男性の育児休業にも理解のある世の中になっていくはず。私たちも、ママのままプロジェクトや WomanNEO、Match workを通して、これからも多くの女性を応援し続けます。もしあなたが何かチャレンジしてみたいことがあるなら、「ママだから」、「子育てとの両立が大変そうだから」と諦めるのではなく、まずは一歩踏み出してみませんか?