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2021.03.02

女性を取り巻く暴力被害に
ひとりで悩まないで!

おおいた性暴力救援センター・すみれ

●性暴力の相談窓口
「おおいた性暴力救援センター・すみれ」
●DVを含む総合相談窓口
「アイネス女性総合相談」

女性に対する様々な暴力が問題になっている昨今。女性を暴力から守る相談窓口を、大分県が開設していることをご存知でしょうか?また、女性に対する暴力根絶のシンボルでもある「パープルリボン」にちなみ、「パープルリボンプロジェクト」と題した、様々な取り組みも行なっています。

「魂の殺人」とも言われる性暴力
誰にも言えず抱えているなら、まずは電話を

近年、配偶者等からの暴力であるDV(ドメスティック・バイオレンス)やデートDV、ストーカー行為、セクハラ…など、女性を取り巻く多くの暴力が社会でも問題視されています。たとえ配偶者や交際相手など親密な関係であっても、自分の意思に反して受ける性的行為は全て〝性暴力〟です。これらの様々な性暴力は、人としての尊厳を脅かし、心も身体も傷つける決して許されない行為です。しかし、性暴力の加害者の大半は身近な存在であるという実情もあり、友人や家族にも相談できず、一人でその辛い状況を抱え込んでいる女性たちが多くいるのです…。そんな女性たちを全力で支援してくれる相談機関があるのを知っていますか?

大分県が開設した「おおいた性暴力救援センター・すみれ」では、性暴力被害者を支援する相談窓口として、随時、電話・メール・面談での相談、カウンセリングを受け付けています。専任の相談員が相談者の気持ちに寄り添いながら、今後どうしたらいいのかを一緒に考え、希望に応じて病院や警察、公認心理師、弁護士などの関係機関に繋いでくれます。医療機関・警察・法的機関と連携し、希望があれば相談員が付き添いも行なってくれ、ワンストップ支援で全面的にサポートしてくれるので安心です。



内閣府の最新の調査では、3人に1人の女性が配偶者から暴力を受けた経験があることがわかっています。大分県では18歳以上の男女3000人にアンケートを配布し調査した結果、回答があった1,082名のうちの45.3%がDVの経験があると回答。私たちにとっていかに身近な問題であるかを痛感する結果が出ています。

もしも周囲で悩んでいる人がいたら、あなたがその被害を受けているならなおさら、悩まずにまずは電話してみてください。また、DVを含め、夫婦関係の問題や経済的な問題など、総合的な女性の悩みを相談できる電話窓口「アイネス女性総合相談」も開設しているので「こんなことで電話してもいいの?」と迷わずに、辛いと感じたらまずは気軽に相談してみましょう。誰かに聞いてもらえることで心が軽くなることもたくさんあります。

大分県全体で協力して女性を守ろう!
「パープルリボンプロジェクト」

大分県では、昨年の11月に「女性に対する暴力をなくす運動」期間として「アイネス パープルリボンプロジェクト」の取り組みが行われました。このプロジェクトでは、民間企業や各種団体に相談窓口カード等の設置の協力を仰ぎ、周知を図りました。また、女性に対する暴力根絶のシンボルでもあるパープルリボンにちなみ、紫色にライトアップするパープルライトアップや、紫色のリボンを結ぶパープルツリーなどの取組協力も実施し、2月14日まで開催されていた「おおいた光のファンタジー2020」とのコラボレーションを含め、幻想的な紫色のライトアップが県内各所を彩りました。



今後も継続的に、相談窓口カードの掲示やライトアップなどに協力いただける企業や各団体を募集しています。詳しくは大分県消費生活・男女共同参画プラザ(アイネス)へお問い合わせください。



●性暴力相談窓口
「おおいた性暴力救援センター・すみれ」
#8891 はやくワンストップ (097-532-0330) (9時~20時/土日祝・年末年始を除く)
https://oita-sumire.jp
・相談無料・秘密厳守
※緊急時は迷わず110番へ!

●DVを含む総合相談窓口
「アイネス女性総合相談」
#8008 はれれば (097-534-8874)(相談時間:月~金曜の9時~16:30/土日祝・年末年始を除く)

●大分県 パープルリボンプロジェクト2020 ホームページ
「大分県 パープルリボン」で検索

社会全体で暴力から
女性を守っていける環境を

大分県消費生活・男女共同参画プラザ(アイネス)
参画推進班 主任・石田加奈子さん



私は性暴力被害者支援の担当をさせていただいていますが、様々な案件を聞くと、現在受けている被害ではなくても、過去の経験がフラッシュバックしてずっと悩んでいるという方も多くいらっしゃいます。「魂の殺人」とも言われる性暴力は、被害者の心にずっと傷を残す許せないものです。「自分にも原因があるから…」と自分を責めてしまう被害者の方も少なくありません。悪いのは加害者であって、被害者は何も悪くありません。だから、迷わず助けを求めてください。性暴力救援センター・すみれへの相談は、ご本人以外からも受け付けています。現在は、子どもの性被害も増えていますので身近にいる大人の方もお子さんの様子に気を配っていただきたいと思います。相談窓口では、専門の相談員が被害者の思いを尊重し、寄り添って話を聞いてくれます。被害直後から心のケアやそれから先のことを一緒に考え、必要なときは関係機関と連携して支援させていただきますので安心してお電話ください。また、相談窓口の存在をより広く知ってもらうため、相談窓口カードの掲示や配置のご協力を随時お願いしています。女性用トイレは、女性が一人になれる安全な場所です。そこに掲示していただけるだけでも、万が一被害にあっている女性がいらっしゃったら安心して情報を得て、電話することができる場所にもなります。社会全体で女性を守っていける環境が少しでも整うことを願いつつ、このような支援があることを、少しでも多くの皆さんに周知してもらえると嬉しいです。

おおいた性暴力救援センター・すみれ

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