2021.03.30
株式会社 naNka
代表 梅本弥生さん
障がい者がつくったアート作品にデザインを施し、さらに価値のあるものへと生まれ変わった商品を届ける「株式会社 naNka」。企業や団体、自治体などとコラボレートし、「共同開発」「課題解決」の2つの軸で、さまざまな事業を展開しています。今回は、代表である梅本弥生さんに、立ち上げのきっかけや、具体的な取り組み、今後の展望などを伺いました。
私は別府市扇山で梅本美術研究所を運営し、障がいを持つ子どもたちに向けた絵画教室を行っています。活動を行うなかで、もっと彼らの役に立つことができないか思うようになりました。そして、別府の障害者就労継続支援B型施設「DESIGNERS COMPANY Y.H2020(ユーツー)」を立ち上げました。
障がい者と健常者の共生がうたわれ、障がい者の社会参加が重要視されています。彼らの創作活動が取り上げられることも多いのですが、どれも福祉の一貫という意味合いが先行してしまい、作品そのものが評価されることは多くありません。そこで、大分市のデザイン会社「Cont」とタッグを組み、障がい者のアート作品に、デザイン性や機能性を加え、“本当に良いもの”に生まれ変わらせ、新たな価値を創造する「naNka」を立ち上げました。
新型コロナウイルスの影響で別府の観光は落ち込み、今でも休業しているお店もあります。別府の観光を盛り上げるために、「naNkaができることは何なのか」と考えました。ホテルや旅館を訪れたお客さまに別府の魅力をもっと感じてもらうため、別府の観光をモチーフにしたマスクケース4種を制作。ホテル・旅館に100枚ずつ寄付しました。私たちの取り組みを知っていただきたい気持ちもあったのですが、「頑張ってコロナ禍を乗り越えていきましょう!」と想いを込めた取り組みでした。
私は別府出身、別府育ちで、50年以上別府で暮らしています。とにかく別府が大好きで、今後も障がい者の人たちと一緒に別府の未来を明るくするような取り組みを行っていきたいです。もちろん今後は別府に限らず、大分県、国内、さらに世界中の皆さんとパートナーシップを築き、事業を展開していきたいと考えています。
株式会社naNka
https://nanka.jp/