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2018.07.24

子育てに悩むママを救うために…
資格を活かし、心のゆとりを届ける。

大塚 まなみさん

大塚 まなみさん(バースデープランナー・マザーズティーチャー)

出産と子育ては、女性にとって最大のライフイベント。喜びを感じる一方で、不安や悩みを抱えているケースも多く存在する。「バースデープランナー」と「マザーズティーチャー」の2つの資格を活かし、ママに向けた様々な取り組みを行っている大塚まなみさんも、実は子育てに悩んでいたママの一人。「出産後に出会った、たくさんのママたちとの交流を通じて、私自身毎日が楽しくなりました」と語る大塚さんに、資格を取得したきっかけや、独自の取り組み内容について伺った。

ママたちへ「変わるためのきっかけ」を届けたい

-大塚さんは「マザーズティーチャー」という資格を活かして様々な活動に取り組んでいますが、資格を取得したきっかけは何ですか?

きっかけは、産後うつのような症状がひどく、子どもが泣けば私も泣いてしまうほど、子育てが上手くいかなかったことなんですよ。「理想の母親」になりたいと思いながら子育てをしていたのですが、実際は上手くいかないという葛藤を抱えていて…。そんな自分を責めながら子育てをする中で、どうすれば上手くいくのかインターネットで調べていた時に出会ったのが、子どもとの理想的な接し方を学ぶコミュニケーション講座「マザーズコーチング」でした。子どもとの接し方が分からず悩んでいた自分を変えたいと思い受講しました。「マザーズコーチング」ってなに?と聞かれたときは、「子どもの将来のコミュニケーションの土台となる、重要な4つの要素(自己肯定感・自分で考える力・折れない心・思いやりの気持ち)を育てることを目的とした、お母さんのためのコミュニケーション講座です」とお答えしています。

-「マザーズコーチング」で学んだことが、現在の活動にもつながっているのでしょうか?

もともとは自分の子育てのためだったのですが、子どもとの接し方について深く学ぶ中で「私と同じように子育てに悩むママたちに、このことを伝えていきたい!」と思うようになったんです。そこで、マザーズコーチングスクール認定講師「マザーズティーチャー」として講座を開催するためのトレーニングを受け、資格を取得しました。

-もうひとつ「バースデープランナー」の資格もお持ちですよね。

パーティーがあるライフスタイルの提案をする「プロデューサー」のようなもので、誕生日はもちろん、季節のイベントやホームパーティーをプランニングするための資格です。もともと手作りの飾り付けが好きで、パーティーグッズなどを販売する「バースデーバンク」というショップでよく材料を買っていました。そこでたまたま「バースデープランナー」の資格を知り、「自分の好きな飾り付けを活かした取り組みがしたい」と思ったのが受講のきっかけです。東京で講座を受講して、「バースデープランナー」の資格を取得しました。

-出産後、子育ての一番大変な時期に2つも資格を取得されたんですね。

当時は本当に大変でした。資格を取ったころはもう3時間おきの授乳時期ではなかったですが、離乳食作りや、お昼寝をあまりしてくれなかったり、いろんなことに試行錯誤で大変ではありました。「母親として当たり前のこと」だと自分に言い聞かせていたので、夫にもなかなか相談できませんでした。結婚してから大分に来たので、他に相談できる知り合いもおらず、子育ての悩みをずっと一人で抱えていましたね。そんな私と同じ悩みを抱えるママたちへ「変わるためのきっかけ」を届けていきたいと思ったことが資格取得の原動力になりました。

大塚 まなみさん

喜びと不安を分かち合い、
ポジティブな「共感」を生み出す

-両方の資格を活かした取り組みのひとつである「ベビーシャワーパーティ」とは、どのようなイベントなんですか?

妊娠6~9ヶ月頃の妊婦さんと、産まれてくる赤ちゃんをお祝いするパーティ形式のイベントです。出産前に感じる喜びと不安を、同じ境遇にいる仲間たちと分かち合って欲しいと思い企画しました。

-「ベビーシャワーパーティ」ならではのプログラムはありますか?

参加者全員にジュースの入った哺乳瓶を配り、誰が一番早く飲み終わるかを競う「哺乳瓶早飲みゲーム」を行いました。私もチャレンジしたのですが…想像していたよりもずっと飲みづらくて、本当に疲れましたね(笑)。自分たちが実際に体験することで、おっぱいを飲む赤ちゃんの大変さを理解できました。

-かしこまった雰囲気のパーティではなく、エンターテインメント性のあるパーティなんですね。

ランチを食べながら、気軽に楽しめるパーティであることを心がけています。参加した皆さんの楽しそうな様子を見ていると、こちらまで楽しくなってきますね。「前回集まったメンバーで、出産後にもう一度集まってパーティがしたい」というご意見もいただいているんですよ。

-同じ境遇のママ同士が交流することで共感が生まれ、話が弾むのかもしれませんね。

そうですね。私は、苦労話から生まれる共感ではなく、お互いを褒め合うことで生まれるポジティブな共感を大切にしています。例えば「子どもの夜泣きがひどくて眠れなかった」という話をすると、皆さん「大変だね」、「辛いね」と同情してくれるかもしれません。しかし、その大変さをポジティブに考えて「夜泣きに付き合ってあげられる私たちは、本当にすごいね」という共感ができると、子育てに対するプラスのエネルギーが生まれてくると思います。

大塚 まなみさん

心に「ゆとり」を持った子育てをするために

-もうひとつの取り組みである「マザーズコーチング」は、どのような活動をしているのですか?

マザーズコーチングスクールは子どものためにお母さんが学ぶコミュニケーション講座で、テキストを使い「ベーシック講座」と「アドバンス講座」を開講しています。子育てには正解はありません。でも「コツ」はあります。子育てのよくあるシーンを例に根っこを育てるコミュニケーションは具体的にどういうことなのかを学びます。親子間での信頼関係を築くために「聴き方」「質問の仕方」「褒め方」「叱り方」の具体的なスキルを学びます。出産前の方はもちろん、お孫さんがいらっしゃる方も参加されているんですよ。パパの受講や夫婦揃っての受講も増えています。一緒に受講することで「価値観の擦り合わせ」のきっかけになりますし、二度とない今だからこそ、ママだけでなくパパも「仕事も育児も後悔したくない!」という思いなのかもしれないなと感じます。さらには、保育園や幼稚園の先生方へも開講しています。

-保育園の先生は、「マザーズコーチング」でどのようなことを学ぶのですか?

保育園・幼稚園の先生方は保育・幼児教育のプロです。さらにコーチングを学んでコミュニケーションのプロになる。子どもたちとのコミュニケーション、保護者とのコミュニケーション、先生同士のコミュニケーション。先生方のコミュニケーション能力をより高めるアプローチにより、毎日の会話や声掛けを根本から見直し、子どもたちにとって最適な関わり方ができることを、園全体で目指すためのプログラムがあります。先生たちも、子どもたちと接していてイライラすることや、ストレスを感じることが無いわけではありません。その中で心のバランスをコントロールし、子どもたちとどのように接して信頼関係を築いていくのかを学んでいきます。怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングである「アンガーマネジメント」のようなものですね。

-マザーズコーチングには、アンガーマネジメントの要素も含まれているのですか?

マザーズコーチングはママにとって最高の「アンガーマネジメント」だと思っています。マザーズコーチングには「イライラをゼロにすることは無理だから、10のイライラを3に減らして自分を褒めよう」「『やること』ではなく『やめること』を見つけて、心を軽くしよう」というワークがあり、この部分がマザーズコーチングの中で1番大切だと思っているので時間を割いて取り組んでます。私自身、子育てでイライラすることもありましたが、このワークのおかげで心にゆとりを持てるようになりましたね。

-2つの資格を活かした取り組みを通じて、大塚さん自身が非常に充実した毎日を送っているのが伝わりました。

資格を取得するまでは日々の充実感を感じることが難しく、子育てにも自信が持てなかったのですが…活動の中でたくさんの方々と出会い、心のつながりが生まれました。パーティの飾り付けを作っているときも「きっと喜んでくれるだろうな」と想像して楽しい気持ちになり、眠れないこともあるんですよ(笑)。今後は「ベビーシャワーパーティー」や「ママparty」マザーズコーチングを受講してくださった方皆さんを招待した「THANKS PARTY(クリスマスパーティー)」を12月に開催予定です。こうした取り組みをきっかけに、これからもママ同士の「つながり」を作っていきたいですね。

大塚 まなみさん

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