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2020.11.17

ルールで固めるのではなく、
助け合い、支えあい、理解し合うこと

株式会社 大分まちなか倶楽部

株式会社 大分まちなか倶楽部
増田秀樹さん 吉田可愛さん

「"マチ"を伝える。"マチ"を楽しむ」をコンセプトに、大分市の中心市街地活性化を図るまちづくり会社「大分まちなか倶楽部」。結婚、出産などを経ても、自分らしく柔軟な働き方ができると注目を集めています。今回は、増田秀樹部長と、吉田可愛課長に、会社のワークスタイルやこれまでの歩みについてお聞きしました。残業もあり、子育て中のママにとっては悩みも多かった職場が、どのようにして現在の「ママが働きやすい環境」へと変化したのか。その理由や具体的なお考えなどもたっぷりお話いただきました。

働くママへの理解を深め、
働きやすい環境へシフト

―職場は女性スタッフが多い印象がありますが、実際はいかがですか。

吉田:
現在、従業員は男性2人と女性が8人。小さなお子さんを育てる子育てママもいます。私は入社して10年ほどになりますが、実は、入社当初は、20〜21時まで残業することもありました。当時、まだ幼かった子ども達のご飯をはじめ家事は、親にサポートしてもらいながらと、周囲に対して心苦しさや働きづらさを感じていましたが、今では残業もほとんどなくなり、女性が働きやすい職場づくりが進んでいることを実感しています。



―世の中の風潮もあって、環境が改善した面もあるのでしょうか。

吉田:
働く女性が多くなり、周囲の理解を得られるようになってきたのだと思います。女性活躍推進が言われ始めたばかりの頃は「女性が働き活躍する=家事も全て自分で頑張る」というカリスマ性がもてはやされてばかりで、現実的な社内の制度がまだ追いついていませんでした。次第に「女性をどう活躍させるか」「女性が管理職に上がるためにはどうすればいいのか」など、徐々に家庭とのバランスや子育てへの理解が重視されるようになり、職場の環境も変わり始めた気がします。

―環境が変化した大きな理由は何だったのでしょうか。

増田:
私は、前職で女性社員が多い部署で働いていました。当然、女性管理職や女性マネージャーも多く、女性が働くうえで課題となること、職場の改善点について相談していました。残業時間が増えそうになると会社側から指導を受けるなど、“女性の働きやすさ”の面で、とても意識が高い職場でしたね。年に1・2回個人面談を行い、仕事はもちろん、プライベートに関することも含めて悩みや問題点をじっくり聞く。それを全て把握してレポートにまとめて会社に提出しなくてはいけませんでした。この制度によって、一人ひとりと向き合い、それぞれが抱える問題点を一緒に解決することができます。この手法を今の会社でも導入し、年に1・2回ミーティングをして各々の状況を把握。そこで挙がった意見を現場に活かし、問題を解決していくよう意識しています。

株式会社 大分まちなか倶楽部

ルール作りよりも、
助け合い、支えあい、分かち合うこと

―10年前と比べて環境はどのように改善されましたか?

吉田:
勤務時間の残業の考え方や業務の分担など、さまざまなことが改善されましたね。以前は、上司も管理職もほとんど男性。決定事項はトップダウンが多かったのですが、最近は日常のコミュニケーションなどを通じて女性の考えを理解し、意見を取り入れることで、皆が働きやすい環境へとシフトされていきました。男性と女性が一緒に働く場合、自分たちの力だけでは女性が働きやすい職場をつくることはできません。男性の理解・サポートがあってこそ、女性が活躍することができるのです。

―子育てママの場合、仕事が終わっていないけれど帰らなければいけないこともあるかと思います。やり残した仕事を補填するシステム作りはできていますか?

増田:
基本的に業務は分担制ですので、それぞれ個人がタイムマネジメントを心がけて終わらせることが基本。終業時間は5時15分ですので、基本的にはその時刻で帰れるよう、皆さんには時間を意識しながら仕事をしてほしいと伝えています。もちろん、来客など予期せぬこともあるかもしれませんし、終わらずに帰ることがあるかもしれません。それは仕方ないことです。明日、できなかった分を取り戻せるようにスケジュールを調整したり、上司や仲間に相談して手伝ってもらったり、いろんな選択肢があるので焦ることはありません。それぞれが目標を持って業務を行い、個人個人が納得して、今、この時間が充実していると感じられる毎日が続けばいいと思っています。



―ママが働くうえで大切なことは何だと思いますか?

増田:
仕事をするうえで大切なのはコミュニケーション力や人間力、対応力です。主張しながらも引くところは引く、押したり引いたりしながら助け合うバランス力が重要なのではないかと思います。

吉田:
お互いが助け合い、支えあい、分かち合うことが大切。「私が責任を取る!」といった漢気だけでプロジェクトが成功する時代ではないですし、みんなでスムーズに進めよう、成功させようという気持ちがあると自然とチームワークが生まれます。その成果も分かち合えるのが女性ならではだと思います。変にマニュアルやルールを設けたりするよりも、しっかりコミュニケーションを取りながら、お互いの状況をよく理解することがポイントです。

株式会社 大分まちなか倶楽部

子育てママが働きたいと思う、
仕事にやりがいを感じる職場へ

―スタッフのケアなど、普段はどのようにしてコミュニケーションをとるのでしょうか。

吉田:
普段からコミュニケーションを積極的に取るよう意識しています。何気ない日々の会話や関係性があってこそ悩みや相談事も打ち明けてもらえると思います。わたしたちの仕事は、成果が目に見えづらい分野ですから、なかなか褒められることもありませんし、苦労していることが分かりづらい部分もあります。大変だったことをスタッフ間でお互いに理解し、共感、感謝できるように心がけています。

―まちなか倶楽部としてこれからチャレンジしていきたいこと、今後のビジョンはありますか。

吉田:
ライフスタイルに合わせ、時間帯を選択することができたり、テレワークなども積極的に活用できるような環境づくりにつとめたいです。新しい働き方が生まれることで、もっと子育て中のママが、これまでのキャリアやスキルを活かし活躍できる会社となったらさらに嬉しいですね。

―目指していきたい会社のカタチなどありますか。

増田:
弊社は立地も職場環境としても恵まれています。今後も働きやすい環境づくりはもちろんですが、働きがいの観点からいうと、もう少し仕事に振り幅を持たせ、それぞれがやりたいことに挑戦できるような環境や資金力が持てればもっと面白い会社になるのではないでしょうか。多くの人に街なかを楽しんでもらうという想いのもと日々業務を行っています。小さなチャレンジが働きがいになり次のチャレンジにもつながると思います。スタッフ皆がさまざまなことに取り組み、やりがいを見出せるよう、会社の幅がもう少し大きくなるといいなと願っています。

株式会社 大分まちなか倶楽部

株式会社 大分まちなか倶楽部
https://oitamachinaka.com/

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