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2020.12.22

自己肯定感を高めて新たな一歩を
自分らしいキャリアの描き方

不確かな時代のキャリアの描き方

不確かな時代のキャリアの描き方
偶然を味方につけて、幸せに生きる方法

毎回、働く女性の皆さんに好評の「Woman NEO」のセミナー。2020年11月30日に第5回目のセミナーが開催され、今回もたくさんの方が参加しました。講師としてお招きしたのは、企業や自治体へのキャリア開発支援を軸に、大学非常勤講師、研修講師を務めるキャリアコンサルタントの森脇淳子さん。「不確かな時代のキャリアの描き方」をメインテーマに、自己肯定力を高めるための講演、ワークショップを実施。参加者の皆さんは熱心に聞き入っていました。


ウィズキャリア 代表 森脇淳子さん


これまで証券会社の営業、コールセンターのスタッフ、会議運営会社でのアナウンスなど、さまざまな業界で働いてきました。これまでの経験を活かし、現在はキャリアコンサルタントとして多くの方をサポートしています。

最近は、子どもは小さいけれどキャリアを積みたい、社会に出て働きたいという女性が増えてきたと感じます。しかし、その一方「マミートラック」という言葉が生まれたり、「ロールモデルが見つからない」といった悩みを抱く人も多いようです。さらに、「母親なら○○するべき」「いつまでも可愛い妻でいるべき」という価値観の押し付けが女性を苦しめ、「育児しながら働くのは子どもに申し訳ない」と考える女性も。しかし、母親が働くということは、実は子どもにとって一番のキャリア教育です。親御さんがやりたい仕事に一生懸命取り組んでいる姿を見せることで、子どもの勤労観・職業観を育みます。

当然、長いブランクを経て社会に出て働くには、新聞を読んだり、ニュースを観たり、最低限のビジネスマインドを持って取り組まなければいけませんが、普段から家事と育児を並行して進める女性は社会でも活躍できるはず。ぜひ、一歩を踏み出すことに勇気を出してみてほしいです。


不確かな今の時代に意識したい
キャリアの描き方とは

まず、森脇さんが「今日は一人ひとりが主役になり、受講者ではなく参加者としてセミナーに臨んでもらいたい」と話し、リラックスしたムードの中でセミナーがスタートしました。キャリアの描き方は、自分のやりたいことを決めて、計画的にキャリアを形成する「山登り型」と、目の前のことに全力で取り組み、偶発的にキャリアを形成する「いかだ下り型」の2つに分類されると解説。働き方改革の推進、society5.0の到来、新型コロナウイルスの蔓延など、人の価値観・ニーズの多様化により、これまでの常識が覆され、何が起こるかわからない“不確かな時代”と表現される現在。特に、結婚や出産、子育て、介護など、ライフイベントでキャリアが左右されることもある女性の場合は、「いかだ下り型」のキャリア形成がおすすめだと続けます。



スタンフォード大学教授のジョンクランボルツが20世紀末に提唱したキャリア理論「計画された偶発性理論」の「個人のキャリアの約8割が、予期せぬ出来事によって左右される」という研究結果を例に挙げて説明。それを受け、日常で起こる予期せぬ出来事は避けるのではなく最大限に活用し、自分のキャリアにつなげていく姿勢が重要だと話します。「計画された偶発性理論」では、ステップアップしていくために必要な行動指針として、「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「リスクを取る」の5つを挙げています。そこにプラスして「人との繋がり」も大切にしてほしいと森脇さん。



ここで参加者たちは、6つの行動指針をどれぐらい実践できているのかを考え、実際に書き出していきます。全員が一生懸命考え、ペンを走らせていました。

不確かな時代のキャリアの描き方

何かに挑戦するには
自己肯定感が重要

森脇さんは、自分らしいキャリアを築くには、新しいことに挑戦する姿勢が必要だと説明します。しかし、一歩を踏み出そうとしても、足踏みしてしまうことも多いもの。行動できる人とそうでない人の違いは、「自己肯定感(セルフエスティーム)の高さ」だと続けます。

自己肯定感とは、そのままの自分を認め、受け入れ、大切に思い、価値を感じ、信頼すること。自己肯定感は、誕生から長い時間をかけ、多くの複雑な要因が絡み合い、人生経験などと作用しながら形成されます。



自己肯定感が高ければ、安心感や自信を持つことができ、自然と意欲がわき、物事を肯定的に受け止められるようになります。一方、自己肯定感が低い状態では、不安や恐れを感じやすく、自信が持てず、他人の評価で自分を判断し、批判的傾向に陥ってしまうとのこと。「家族や友人のことを大切に思うように、自分のことも大切に思えたら良いですね」と話します。

不確かな時代のキャリアの描き方

参加者同士交流しながら
自己肯定感を高めていく

最後に、自己肯定力を高めるための簡単なワークショップを行いました。
「短所も長所もひっくるめた自分を何%好きか」
「自分の好きなところや長所を10個ピックアップする」
各々が資料に記入し終えると、グループで共有します。

「毎日楽しく過ごしています」、「子育てを頑張っています」、「仕事と家事の両立ができています」。各テーブルからはさまざまな意見が飛び交っていました。「“〜できない自分がいても良いんだ”と短所もひっくるめて自分を認めてあげることが大切です」と森脇さん。



つづいて、自分が「楽しい」「嬉しい」「心地よい」と感じるものや行動を書き出していきます。「日常的に自分を認めてあげながら、楽しいと感じることに常に取り組んでみることで“幸せの自家発電”ができるようになってください」と締めくくりました。

2時間半という時間があっという間に過ぎた今回のセミナー。参加者の皆さんたちは、積極的に森脇さんに質問したり、相談したり、参加者同士で話したり……。今後のキャリア形成を考えるきっかけになる学びの時間になったようです。

不確かな時代のキャリアの描き方

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