2021.09.14
公文式野津教室 指導者 吉田和子さん
解き方を教わるのではなく、自分の力で教材の問題を解く公文式学習法を推進する学習塾「KUMON」。“やればできる”という自己肯定感を育み、「可能性の追求」を目指す教育が特長です。今回は、中学校3年と小学校4年の男児を育てながら、公文式野津教室の指導者として多くの子どもたちに学ぶ楽しさを伝える吉田和子さんに話を伺いました。KUMONの先生としてのやりがい、公文式学習の魅力、将来的なビジョンなどを語っていただきました。
―もともと大分県のご出身ですか?
大分県臼杵市出身で、小学校2年生まで野津町で暮らしていました。しかし、父が生命保険会社だったので、子どもの頃は鹿児島や福岡、宮崎での転勤生活でしたね。学生時代はバレーに夢中でしたが、短大の時に出会った一冊の本をきっかけに急に「秘書になりたい!」と憧れを抱きました。卒業後は、一般企業に就職して給料計算や来客応対、会議の準備など、総務経理の仕事と秘書業務を兼任していました。
―KUMONの教室スタッフと指導者の違いはありましたか?
大きく違いがありますね。例えば、教室スタッフは、「英語の学習をお願いします」「採点してください」といった指導者からの指示をこなしていれば良かったのが、自分で運営するようになってからは教室全体のことを考えないといけません。この子の成績を上げるにはどうすればよいのか、一人ひとりのことを丁寧に考える必要があります。また、その子に合わせた教材選びなど、指導以外の大変さもあります。その反面、子どもの素晴らしい可能性も感じることができます。一人ひとりの学力を見極め、その子にマッチする教材で学習を促します。子どもたちに学習する楽しさを伝え、能力を高めていきたいですね。
―KUMONの仕事と子育ての共通点はありますか?
もちろんです。子どもはやる気があるときもあれば、そうでないときもあり、気分のムラもあります。子育てしていなかったら、やる気のないときの対応や、やる気スイッチの押し方など、分からなかったかもしれません。それに実は、独身の頃は子どもがそれほど好きではありませんでした。しかし、自分の子が生まれた途端、子どもが大好きになり、今では子どもたちの笑顔が仕事のモチベーションです。
―壁にぶつかった際の対処法はありますか?
1人の生徒がある教材になかなか興味を持ちませんでした。仕事が終わってもその子のことばかり考え、悩みに悩んであの手この手を考えました。それを繰り返していると、ある日楽しそうに取り組んでくれるようになったことがありました。
―指導者になるにあたって、不安や大変さはありましたか?
KUMONの指導者になる際、中1から中3までの国語・数学・英語の試験があります。中学の参考書を見ながら、夜遅くまで一生懸命勉強しなければならず心が折れそうにもなりましたが、今となっては良い思い出です。数学の三平方の定理やルートの計算など、すっかり忘れてしまっていましたが、学びなおすことで新たな発見や気づきも多かったです。理解できると勉強がどんどん楽しくなります。学ぶことの面白さを子どもたちにも伝えたいとの想いが募り、それほど苦痛ではありませんでした。
―仕事をする上で意識していることはありますか。
子どもをしっかりと見ることです。はじめの頃は保護者の目が気になって、保護者目線で考えてしまうこともありました。しかし、一番大切なのは、子どもが楽しいと思ってKUMONに通うことです。もっと子どものことを中心に考えていかないといけないと感じています。