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2021.12.21

令和3年度 女性活躍のための人材育成セミナー事業
女性部下育成支援セミナー・次世代女性リーダー養成セミナー
成果報告&交流会

女性活躍のための人材育成セミナー事業 成果報告&交流会

令和3年11月9日(火)
会場:大分県消費生活・男女共同参画プラザ「アイネス」2階大会議室

企業や団体にとって、女性が活躍するステージを整えることは成長戦略の要になるとも言われています。しかし、結婚や出産、子育て、介護…といった人生の分岐点を乗り越えながらキャリアを重ねていく女性にとって、管理職を目指すには多くの課題が残っています。そんな女性たちが自信を持ってリーダーを目指せるよう、大分県消費生活・男女共同参画プラザ主催で、管理職を目指す女性向けの養成セミナーが9月から11月に渡り、5回開催されました。また、リーダーを目指す女性たちをサポートしようと、経営者・管理職・人事担当者向けのセミナーも10月から3回行われ、それぞれのセミナーの締めくくりともいえる、成果報告と交流会が11月9日に開催されました。県内の様々な企業の担当者やそこで働く女性たちと成果をシェアしながら実践に繋げられるよう、様々なプログラムが組まれ、連続セミナーで同じ学びを得た参加者同士での交流も深まった様子でした。

バイアスを上書きし、コーチングスキルを生かして
質の高いコミュニケーションを!

講師・ファシリテーターには、女性のキャリア支援や子育てとの両立支援をメインテーマに、企業や自治体でのセミナーやコーチング、企業へのアドバイザーも務める「株式会社スリーアウル代表取締役」「Work Step株式会社取締役」の蒲生智会(がもうちえ)さんが登壇。最終講義では、強い組織作りに欠かせない質の高いコミュニケーションを取るために必要なコーチング型マネジメントの考え方や、部下とのコミュニケーションを円滑にするため、自分のアンコンシャスバイアス(無意識の根拠のない思い込みや偏見)を知るワークなどが行われました。



その後、約2ヶ月間のセミナーを振り返り、実践していることや気づきをワークシートに記入。グループごとにディスカッションを行い、各テーブルごとの代表者が発表をしました。リーダーを目指す女性たちと、上司の立場からの意見が発表され、それぞれの考えが共有できた学びの多い時間でした。

女性活躍のための人材育成セミナー事業 成果報告&交流会

<次世代リーダーの女性たちの声>

●コーチングスキルの話が印象に残っている。話の途中で口を挟むのではなく、相手の話を最後まで聞き、話しやすい環境を意識して会話することが大事だと思った。

●コミュニケーションを取るには、意見を押し付けず最後までしっかり相手の話を傾聴することが大事だと感じた。他の人の意見や価値観を尊重することも大切にしていきたい。ミスを繰り返す部下に対しては、どうしてもバイアスがあるので、そのバイアスを払拭していきたい。

●いわゆる「俺についてこい」的なイメージのリーダーだけでなく、仲良くできるリーダーがいてもいいし、いろんなリーダー像があってもいいと思えた。コーチングに関しては、日頃から小さなことも褒める指導をしていると、ミスを指摘しないといけない場合にも伝えやすいと感じた。

●自分たちがなりたいリーダーシップ像に向けて、少しずつ動いていきたいと思った。テレワークが実践できてないが前向きに検討していくために声を上げていきたい。




<女性リーダーを目指す部下を支援する上司の人たちの声>

●リモートワーク実践はハードルが高いが、チャレンジしているという会社もあった。「難しい、できない」では何も進まないのでチャレンジする姿勢を持っていきたい。コーチングスキルに関しては、まずは承認してあげることが大事。小さな成功の積み重ねを自信につなげてもらうため、やはり承認スキルは大事だと思った。また、特に女性はつい感情的になってしまうこともあるが、一度頭を整理して冷静に対応するメタ認知能力(自分を客観視し、自分の認知に気づくことができる能力)を身に付け、部下や後輩たちと向き合っていきたい。

●コミュニケーションで大事なのは、まず顔を合わせて話すこと。仕事以外の話をすることでコミュニケーションを一層深めたい。基本は傾聴するということ。自分自身が余裕を持って傾聴できる体制で取り組みたい。挨拶は顔を見ながら。ミスを繰り返す部下に対して、責めたり追求することもあるので、できないという決めつけをせず次につなげられるポジティブな投げかけをしていきたい。

●情報を共有することで問題解決につなげる。部下から「結果よりも過程を見て欲しい」という意見もありプロセスを承認することが大事だと感じた。まずは自分のアンコンシャスバイアスを知ることで、相手の価値観に歩み寄る意識を常に持っていたい。



●1on1(ワンオンワン・上司と部下が定期的に行う1対1の面談)の実践を始めた。潤滑にコミュニケーションが取れるよう、共通の話題を見つけるため自分たちから動くようになった。お休みについての問題も挙がった。休みの希望に沿っていきたいが、チーム単位で話しをしてお互いサポートし合える組織になればいいなと思う。アンコンシャスバイアスのセルフチェックを職場でもやってみたい。

●コミュニケーションを深めるため挨拶はしっかりしている。仕事以外の雑談をするよう声かけを積極的に。1on1を積極的に行なっていきたい。コーチングスキル、アンコンシャスバイアスはすごく難しいが、傾聴を心がけ、結果も大事だが、プロセスの承認も大事だと感じた。アンコンシャスバイアスを変えるのは難しいが「こうするのが普通」「無理」「これぐらいできて当然」などのNGワードを使わないよう心がけたい。

●コーチングスキルを発揮させるには自分に余裕を持つことが大事。心の余裕を持つように意識したい。

●それぞれの価値観が違うと思うので、キャリアアップすることばかり後押しするのではなく、個々が大事にしている価値観を尊重しながら、仕事は楽しいんだということを伝えていきたい。



「部下との信頼関係を築くためにすでに実践されていることを知って大変嬉しく思います。相手(部下)に何かしらの課題や問題をフィードバックする時、これを聞いてもらうためには信頼関係を築いておくことがとても大事です。コーチングスキルやアンコンシャスバイアスなどを学びましたが、土台となる信頼関係のベースを作るために今回学んだことを役立ててほしいと思います。コツは日常的に使えるものから始めてみること。挨拶もそうですよね。当たり前ですが顔を見て挨拶をすることはとても大事です。1on1を進めているところもありましたが、これは継続することで成果が見えてきます。私のクライアントさんで4年間1on1を継続してきた企業は、今年の春3名の女性リーダーを誕生させました。その影響力は大きくチーム全体がとてもいい方向に向かっています。雑談コミュニケーションも大事ですね。仕事以外の話や相手を知るための情報を共有することで対話のきっかけにもなります。社員の人数が増える中、一人でその任務を担うのはとても大変なので、一緒に学んだことを共有できる仲間を作ることもとても大事です。研修で学んだ内容の賞味期限は2週間。この間にどれだけ行動し実践するかが要です。一人ではなく、早めにシェアをして仲間を増やし、今回学んだことを社内にフィードバックし、それを継続していってください。そこから第一歩が始まると思います」と蒲生さん。



学びの多い2ヶ月間を過ごし、自信に満ち晴れやかな表情になった皆さんの姿がとても印象的でした。

会の最後には交流会も開催され、名刺交換をしたり雑談をしながら交流をしていました。企業や団体の垣根を超え、今回共に学んだ仲間たちの横のつながりが今後も繋がっていくと嬉しく思います。



コロナ渦も落ち着き、人と人とのコミュニケーションは対話することから始まるということをリアルに感じた会でもありました。参加者の皆さんが自分らしく輝けるお手伝いができたなら嬉しく思います。約2ヶ月間のご参加、ありがとうございました!

女性活躍のための人材育成セミナー事業 成果報告&交流会

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