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2023.02.14

組織改善につながる!
働く女性のストレスマネジメント

組織改善につながる!働く女性のストレスマネジメント

Woman NEOセミナー&交流会
講師:オフィスアンド代表 安藤 美智子さん

県内で働く女性たちを対象にした「Woman NEO」のセミナー&交流会。2023年1月18日に開催されたセミナーにも、県内在住の働く女性15名が参加しました。今回、講師としてお招きしたのは、旅行業、貿易業、会社設立を経て1997年に教育業へ転身し、現在は、企業・学校を対象にした講演や研修の講師、キャリアコンサルタント、公認心理師などとして活動する、オフィスアンド代表の安藤美智子さん。「組織改善につながる!働く女性のためのストレスマネジメント」をテーマに、ストレスとうまく付き合うための講演、ワークショップを実施しました。

講師インタビュー

会社員時代に管理職に就いた際、やはりマネジメントの部分でコミュニケーションに苦戦し、部下たちのメンタルケアのためにシニア産業カウンセラーの資格を取得しました。現在は、独立して講演や研修の講師、キャリアコンサルタントとして人的資源開発を専門に活動しています。最近は「職場風土改善」「働きやすい環境」などのテーマに取り組み、特に、女性管理者育成、上司と部下との関係性の質の向上を支援しています。昨今、女性活躍が謳われるようになって、講演・研修の依頼内容が変わってきました。「女性のキャリアデザイン研修」のテーマが増えてきたように感じます。

特に女性のキャリア形成の場合、年齢や年代によって大切にしなければいけないもの、注力しなければいけないものが異なります。例えば、小さな子どもを育てているママは、仕事と育児全てを完璧にしようとすると、自分の理想と現実とのギャップに悩まされ、精神的に追い詰められてしまいます。
キャリア理論の中には、「キャリア・レインボー」という理論があります。キャリア=職業とは考えず、キャリアを人生のある年齢や場面のさまざまな役割(ライフロール)の組み合わせと定義しています。

子ども時代、独身の頃、職場や家庭内、あらゆる場面における役割は異なります。求められた役割をうまく果たして満足できる場合には、キャリアは成功していると言えますし、充実感を感じない場合は役割の見直しが必要となります。「今は子育ての比重が大きいけれど、子どもが10歳になれば仕事に情熱が注げるようになるだろう」など、中長期的且つ俯瞰的に観る、もしくは今の“役割”に見合った時間の使い方をするなど、少し意識してみてください。そうすることで、ありのままの姿を認められ、完璧にできない自分に負い目を感じず、ストレスとうまく付き合っていくことができます。

考え方を少し変えてみることで
前向きで安定的な人生を

セミナー前にグループ内で簡単な自己紹介をし、講演会がスタートしました。各自、手元のワークシートに、現在ストレスだと感じていることを記入。「ストレスをもたらした原因は?」「そのストレスがなくなるためには?どうすれば改善されるのか?」「そのためにあなたができることは?」と項目ごとにまとめていきます。記入し終えたら、グループ内で自身が抱えているストレスについて発表。「不安や不満、イライラや悲しみなど、今のネガティブな気持ちを口に出すとストレスが緩和され、安心感を得られる“カタルシス効果”を感じることができます」と安藤さん。



グループ内でストレスの浄化が終わったら、安藤さんはストレスの種類や特徴について説明しました。「ストレスは、物理的要因、社会的要因、生物学的要因に分けられ、女性の場合は女性特有のストレスも。生理不順や月経周期によってメンタルが左右されます。いつもの自分と違う状況が2週間以上続いたら、体からのSOSのサインです」。続いて、発想の転換によってストレスに対応する「ストレス・コーピング」を紹介しました。



「ストレスを感じやすい人は、事実を歪めて捉えてしまう認知の“クセ”があるのかもしれません。そのクセに気づいたら、考え方を少し変えて、自分自身を客観的・合理的に考えるようにすることで、自己認知を高め、安定的な人生を送ることができるようになります」と説明しました。

組織改善につながる!働く女性のストレスマネジメント

質の良い睡眠と適度な運動で
ストレスを上手にコントロール

「メンタルヘルスを保つためには、十分な睡眠時間と質を確保する必要があります。睡眠によって脳と心が正常に機能します。睡眠に問題がある人とそうでない人では、生産性に約3%の差が生じ、GDPに換算すると7.5兆円程度影響があります」と安藤さん。

睡眠の役割は「身体と脳の休息」「記憶の整理・定着」「ホルモンバランスの調整」「免疫力向上」効果が見込まれ、毎日の適度な睡眠の必要性、睡眠の質をアップさせるヒントとして、昼寝の重要性を説きました。15分〜20分程度の昼寝を取ることで、睡眠不足を解消することができると紹介。



続いて、ストレスと食べ物の関係についての説明のあと、運動の有効性を説明しました。「仕事のストレスが多くても、週に135分以上の運動で抑うつのリスクを半分に抑えることができます。つまり、定期的に運動することで、ストレスへの抵抗力がつき、メンタルヘルスを良好に保てます」。資料を使ったり、ワークショップを交えたりしながらストレスマネジメント方法について話す安藤さん。最後に、「ストレスマネジメントでとにかく大事なのは、ストレスを1人で抱え込まないこと。信頼できる人に話すことで、ネガティブな気持ちが緩和されます。気が向かない、体調が優れないときは、無理せずゆっくり休んでください!」と述べ、講演会を締めくくりました。

組織改善につながる!働く女性のストレスマネジメント

女性ならではの悩みやストレスは多種多様
共感と学びが生まれる異業種交流タイム

セミナーのあとは、そのまま異業種交流タイムへ。4〜5名ずつのグループに分かれ、15分間で自己紹介や名刺交換をします。参加者たちは仕事の内容や趣味をテーマに自己紹介を行いました。講演会の感想や、自身が抱えるストレスについて語りながらコミュケーションを取っていました。15分後、グループ替えを行い、新しいメンバーで意見を交換し合います。2度目の交流タイムでも、仕事のことや家庭のこと、さまざまな話題で交流を深めていました。皆が積極的に会話を楽しみながら充実したひとときを過ごし、セミナーは幕を閉じました。





おおいた働く女性応援プロジェクト WomanNEO
https://mama-no-mama.jp/woman-neo/

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