Experience

シリーズ記事
スキルアップのために体験したいセミナーや
企業の取り組みをまとめています。
女性応援企業取材「時代のニーズに沿った職場づくり」(株)日建コンサルタント

女性応援企業取材「時代のニーズに沿った職場づくり」(株)日建コンサルタント

取材記事 2019.09.30
#㈱日建コンサルタント#女性応援企業#男女ともに活躍

株式会社 日建コンサルタント
代表取締役社長 吉田 靖さん

測量業をはじめ、建設コンサルタントや地理情報システムの開発など、時代のニーズに応えながら事業を拡大し続ける日建コンサルタント。専門技術職とあって、男性ばかりの職場かと思われがちですが、女性の雇用に積極的に取り組み、土木女子や産休育休を取得したママエンジニアといった、多くの女性従業員が在籍しています。今回は代表取締役社長である吉田靖さんに、女性が活躍する分野や、女性雇用を推進する理由などを伺いました。自身も子育てや介護、家事と仕事を両立しているという吉田さん。その経験から生まれた「職場づくり」に対する想いとは。

テクノロジーの加速で
男女ともに活躍できる分野に

「測量業や、建設コンサルタントといった業務内容を聞くと、確かに男性の仕事だと思われるかもしれません。しかし、業務に必要な資格を取得し、技術を身につければ、男性も女性も関係ない業界なんです」と代表の吉田さん。例えば測量の場合、今では山の中をかき分けて現場に行かずにドローン撮影を活用した測量や解析が可能になり、昔のように男性でなければ務まらない体力仕事ではなくなりました。ドローンやCADなどのテクノロジーやソフトウェアの進歩で、女性も活躍できる環境へと変わりつつあるようです。実際に、日建コンサルタントには2度の産休・育休を取得し、現在も時短勤務中の女性エンジニアがいます。彼女は建設コンサル業務において重要な資格「RCCM」をすでに二部門取得していましたが、育休中にさらにもう一部門を合格し復職。その実績が評価され、主任から課長代理に異例のスピード昇進となりました。育休をハンディキャップとせずに、今もキャリアアップを目指しながら日々の仕事に取り組んでいます。「時短勤務をしていても、成果を出す人はしっかり評価しますし、昇進も可能。本人もモチベーションが上がりますし、それにより周りの男性社員も刺激され、会社全体のチャレンジスピリットが高まっていきます」。



育児や介護の経験を
職場の改革へつなげる

「実は7年前、妻が大きな病気を患い、介護が必要になりました。当時、上の子が中学2年生、下の子は小学3年生。それからは、家事と育児、さらに妻の介護をしながら、仕事をこなす日々が続いています。家事と子育て、仕事の両立がどれだけ大変なのかを身をもって経験しました」。世の中のママと同じように、朝早く起きてお弁当を作り、子どもを学校へ送り出し、掃除・洗濯をして、仕事へ。実際に自分で経験したからこそ、働くママに寄り添い、サポート体制を整えることができたといいます。「この経験がなければフレキシブルな勤務体系や多様性をなかなか認めることができなかったかもしれません。自分の置かれた状況や周りの環境から、自然と考え方が変わりました」と吉田さん。さらに、働き方に対する考え方を変えたことで、かえって良い人材が集まってきたし、優秀な人材が会社に残ってくれるようになったとのこと。「働き方改革、女性の活躍推進に大切なのは、“経営者の意識改革”。目先の数字だけを追うのではなく、10年後の未来に向けて、今できることをしていかなければいけない」と意識するようになったそうです。

人材は“人財”。
生き生きと働ける環境を

子どもの病気や保育園からの呼び出しなど、働くママたちは突然のアクシデントにも対応しなければいけません。「家でも仕事ができる体制を整えてほしい」というママ従業員の希望を尊重し、パソコンを貸し出し、試験的にテレワークを導入し始めました。「結婚、出産、育児など、多くのライフイベントに直面する女性はもちろん、すべての従業員が長く働ける環境を作っていきたい」。人材を“人財”としてとらえ、従業員が前向きな気持ちで仕事ができるよう、改革を行なう日建コンサルタント。「近々、パートの女性が産休に入ります。周りからの信頼も厚く、とても仕事ができる方。出産後も仕事を続けたいと言ってくれています」。現在、テレワークの規定や、産休・育休の制度などをしっかり見直しつつ、就労規則を作り変えている真っ最中だそうです。子育てや家事と仕事を両立しながらプロフェッショナルとしての腕を磨く、そんな女性技術者が一人でも多く輝く企業を目指して。日建コンサルタントは、さらなる進化を遂げていくでしょう。


株式会社 日建コンサルタント http://www.nikken-c.jp/
page top