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「WomanNEO」Vol.10

「WomanNEO」Vol.10

セミナーレポート 2021.01.18
#キャリアの描き方#自己肯定感#ありのままの自分#楽しいと感じる事

Woman NEOは昨年11月、大分市のJ:COMホルトホール大分でセミナーを開きました。キャリアコンサルタントの森脇淳子さん(福岡市)が「不確かな時代のキャリアの描き方~偶然を味方につけて、幸せに生きる方法」と題して講演しました。

幸せの自家発電

これまで証券会社の営業・窓口業務、会議運営会社やコールセンターで若手社員の指導に携わるなどさまざまな業界で働いてきた森脇さん。それらの経験を生かし、現在はキャリアコンサルタントとして多くの人をサポートしています。

キャリアの描き方

森脇さんは始めに、「皆さん一人一人が主役。参加する姿勢を大切にしてセミナーに臨んでください」と話し、和やかな雰囲気の中で講演をスタートしました。キャリアの描き方は、自分のやりたいことを決めて、計画的にキャリアを形成する「山登り型」と、ゴールを考えず目の前のことに全力で取り組み、偶発的にキャリアを形成する「いかだ下り型」の二つに分類されることを説明。「働き方改革、ソサエティー5・0(デジタル技術を活用した新しい社会)の到来、新型コロナウイルス禍などの影響で、これまでの常識が変わり、何が起こるか予測できない不確かな時代を迎えています。特に、結婚や出産、子育て、介護など人生の出来事でキャリアが左右されることもある女性には、いかだ下り型のキャリア形成が向いています。目の前のことを一生懸命やってキャリアにつなげることは新しいキャリアの描き方」と話しました。

続いて、米スタンフォード大学のジョン・クランボルツ教授(故人)が提唱したキャリア理論「計画された偶発性理論」から「個人のキャリアの8割が、予期せぬ出来事によって左右される」という考え方を紹介しました。この理論では、予期せぬ出来事を避けるのではなく、最大限に活用するために必要な行動指針として「好奇心」「持続性」「柔軟性」「楽観性」「リスクを取る」の五つを挙げています。「そこにプラスして『人とのつながり』も大切にしましょう」と森脇さん。「チャンスは人がくれるもの。居心地の良い場所では可能性は広がりません。新しいものを知るために行動に移してください」。参加者は、行動指針を自分に当てはめ、実践できていることを紙に書き出してみました。

自分のいいところ

森脇さんは、自分らしいキャリアを築くには、新しいことに挑戦することが大切だと呼び掛けました。行動できる人とそうでない人の違いは「自己肯定感」の高さだそうです。自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れて、その自分を大切に思うこと。時間を掛けて、多くの複雑な要因が絡み合い、育った環境や人生経験と作用し合って形成されます。自己肯定感が高いと、安心感や自信を持つことができ、物事を肯定的に受け止められるようになります。一方、自己肯定感が低いと、不安や恐れを感じやすく、他人の評価で自分を判断してしまう傾向にあるそうです。森脇さんは「家族や友人を大切に思うように、自分のことも大切にできたらいいと思いませんか」と問い掛けました。

自己肯定感を高めるためのワークショップもありました。参加者は「自分を何%好きか」「自分のいいところ10個」を考え、書き出していきました。「人に優しい」「ものを大切にする」「子育てを頑張っている」など、それぞれ書いたことを発表し、同じテーブルの参加者と意見を共有しました。「今の自分を受け入れ、そのままの自分にOKを出して」と森脇さん。

最後に、参加者は自分が「楽しい」「うれしい」と感じることも書き出しました。森脇さんは「楽しいと感じることに常に取り組むことで“幸せの自家発電”ができるようになってください」と話し、講演を締めくくりました。

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