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2022.07.20

スタッフ全員が生き生き輝く
地域のかかりつけ薬局を目指して

永冨調剤薬局

永冨調剤薬局 管理部長
佐藤美和さん

大分県下22店舗、大分県最大級のネットワークを展開する「永冨調剤薬局」。調剤や在宅医療をはじめ、出前講座の実施など、地域に根ざした薬局を目指しています。従業員の約7割が女性で、昨年秋には、女性の活躍促進において優良な企業を認定する制度「えるぼし」の3つ星を県内企業で初めて取得しました。今回は、管理部長の佐藤美和さんに、女性社員がのびのびと活躍するための制度や仕組み、「えるぼし」認定について、今後の展望などを聞きました。

万全のサポート体制で
女性薬剤師が多数在籍

―女性スタッフが7割とのことですが、産休・育休制度や時短勤務など、女性の働きやすさはカバーされているのでしょうか?

産休・育休制度や時短勤務制度など、女性が活躍し続けるために必要な制度は完備しています。以前は結婚・出産で退職するスタッフが多かったのですが、最近は結婚後も仕事を続ける人がほとんどです。「お金のためだけでなく、しっかりと自立したい」と、働くことに対して強い意志を持つ女性が増えてきた気がします。近く、4人目を出産するスタッフもいますが、今後も時短勤務をしながら正社員として継続する予定です。



―スタッフの急な休みに対してどのように対応していますか。

弊社では、エリアごとに店舗を4ブロックに分けています。急きょスタッフの休みや早退が発生したら、他店舗にフォローを依頼し、ブロック内の店舗でカバーしあっています。もちろん、各店舗内で補えるときは対応していますが、皆さん“お互いさま精神”でフォローし合っているようです。

―男性の育休取得者もいると聞きました。

近々1名取得予定です。上のお子さんがいるので、奥様が出産・入院する間の子どもの送迎や家事を行うそうです。弊社での男性の育休取得者第1号なので、わたし自身も不安な部分もあるのですが、働き方についてしっかり話し合っていきたいと思っています。有給休暇や時短勤務などと組み合わせて制度を上手に活用していきながら、しっかり奥様のサポートをしてほしいと思っています。



―業務を円滑に行うためには社員同士や店舗同士の関係性も重要だと思います。スタッフ同士の交流会や研修など実施しているのでしょうか。

毎月、職種別の勉強会を実施しています。接遇をはじめ、薬剤師は学術的な内容を、医療事務は点数の算定方法や、過誤、クレーム対応と再発防止対策について、専門的な学習も行います。年2回は全職員で研修会も行っています。ただ、新型コロナウイルス感染対策のため現在はオンラインで行っています。他の店舗同士の交流の機会が少ないので、今後は少しずつ対面での研修会を再開していきたいです。また、毎年新卒の採用を行い、新人研修は徹底しているので、横のつながりは強いと思います。

永冨調剤薬局

大分県内企業で初めて
「えるぼし」3つ星を取得!

―「えるぼし」認定までのステップについて教えてください。

「えるぼし」では、仕事をする上で、女性が能力を発揮しやすい職場環境であるかという観点から、採用、継続就業、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコースの5つの評価項目が定められています。5つすべての基準を満たすことで3つ星企業として認定されます。女性スタッフが多く、皆バリバリ働いていますが、これまで「えるぼし」認定についてあまり意識したことはありませんでした。しかし、社会保険労務士と話す中で、「えるぼし」について詳しく知り、「もしかしたらすべて当てはまるかも!?」と、認定に向けて自然と動き出しました。



―最後まで苦戦したのはどの項目でしたか?

スタッフの年次有給休暇取得率アップです。スタッフたちは、土日が休めたら満足と感じている人も多く、なかなか有給取得に積極的な人がいませんでした。そこで、「何月までに何日取得するように」と伝えて、スタッフに周知していました。日常的に行っている連絡ノートに記述して翌日のスタッフに申し送りさえすればいつでも休みを取得できます。



―永冨調剤薬局で働く魅力についてどう思いますか。

男性でも女性でも同じように仕事もお任せしますし、頑張ったことに対してしっかり評価します。わたしも入社して20年になりますが、自分のやりたいことを応援してくれましたし、どんどん次のステップを与えてもらいました。これまで続けてこられたのは、働きやすい環境だけでなく、しっかり自分の仕事が認められ、やりがいを感じることが出来たためだと思っています。

永冨調剤薬局

スタッフが長く働き続けることで
患者様が安心して通える薬局へ

―スタッフが長く続けることによって、かかりつけ薬局という観点でも、地域の人たちの安心材料になりますね。

薬剤師やスタッフが長く働き続けることは、かかりつけ薬局として、患者様が安心して通っていただくための礎だと思っています。それが私たちが掲げている地域貢献にもつながるのではないでしょうか。



―コロナが落ち着けば地域で講座とかイベントも行う予定でしょうか。

薬剤師や看護師、管理栄養士でイベントや出前講座を考え、実施しています。地域住民とのウォーキングイベント「ちょっとそこまで歩こう会」は毎回好評で、「まだ再開しないの?」というお声もたくさんいただいています。お年寄りの健康チェックもするので、コミュニケーションの場にもなっています。地域の方と取り組むイベントは早く再開したいと思っています。



―女性活躍における今後の課題やビジョンはありますか。

次の世代をどう育てるかが大きな課題です。キャリアアップしたいと思う女性が少なくなってきたと感じます。しかし、仕事を任せたら、予想以上の成果を上げてくれます。挑戦してみないと分からないと思うのですが、管理職になると仕事が増えると不安を抱えているようです。社員の意見や不安を吸い上げ、理解し、解決につながる風通しのよい会社にしていかなければいけません。皆が長く働き続けたいと思えるような会社にさらに進化していきたいと考えています。

永冨調剤薬局

永冨調剤薬局
https://www.nagatomi.co.jp/

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