―後押ししてくれる存在はいますか。

村山　家族をはじめ、職場の同僚や上司、友人など周りの人に支えられているなと、いつも感じています。育成に携わった後輩の成長を実感するとやはりうれしいですし、どんなときも頼ることができる女性の上司もいます。周囲の人のおかげで仕事を続けてきたことは、私の自信にもつながっています。

倉原　第2子の育休を終えて復職する際に、仕事と家庭の両立ができるか不安で「システム室で働き続けられないかも」と上司に相談すると、「ゆっくり勘を取り戻していけばいい」と言ってくれました。女性の人事課長も「一緒に頑張っていこう」と言ってくれて、今でも感謝しています。

小副川　私が「こうしたい、ああしたい」「こんなことをやってみたい」と言うと、いつも「いいじゃない、やってみたらいいよ」「こうしたらもっといいと思う」と言ってくれる女性の上司がいます。いつも私を肯定して、背中を押してくれます。

―目標や、ご自身の未来像についてお聞かせください。

村山　私は「目の前のことを当たり前にやっていこう」と心がけて毎日を過ごしています。
給与関連の業務で、1カ月の締めが終わり、「今月も一段落したな」とホッとするタイミングがありますが、それを感じられるのも、毎日当たり前のことを当たり前にやっているからだと思います。これからもそうやって仕事をしていきたいですね。

倉原　会社に貢献できる人、後輩にとってのロールモデルになりたいし、子どもとっては自慢のお母さんでありたい。そのために技能や技術を高めて自分の魅力を上げていきたい。IT系の資格も取得したい。そして心身共に健康で、日々を楽しく過ごしていきたいと思っています。

小副川　LGBTQ＋の分野で学びを続け、プロフェッショナルになって、「ダイバーシティのことなら私に聞いて」と胸を張って言えるようになりたいです。韓国とタイに「推し」がいるので、いつでもすぐ行けるようになればいいなとも思っています。英語や韓国語、タイ語も勉強したいです。


 

経験積み重ねられる
人材育成環境を整備

永冨調剤薬局判田店で、薬剤師として勤務する後藤結実子さんは、入社１３年目。現在は２人の子育てをしながらパートで勤務している。店舗の管理・運営を担う管理薬剤師として、「地域に根差した『患者さんファースト』の薬局を目指している。健康イベントや薬の飲み方の啓発など、地域に貢献できる活動にも取り組みたい」と話す。
薬剤師や医療事務など、女性社員が多い同社は、ニーズに合わせた職場環境の整備やキャリアアップ支援を推進しており、厚生労働省が女性活躍推進企業を認証する制度「えるぼし」の最高位「三ツ星」を取得している。また、薬剤師のキャリアに役立つ症例報告会や学会発表などへの参加を奨励。「会社全体が向上心を持って業務に取り組み、経験豊富な人材が育つ育成環境が整っている」と後藤さん。
「薬剤師の仕事は、長く働くほど知識を蓄えられる。経験を積み重ねることで困っている患者さんの役に立ちたい」と、やりがいを感じながら働いている。




株式会社 永冨調剤薬局
大分市下郡北１－４－４５
℡０９７－５５４－３３３３
http://www.nagatomi.co.jp

独自の育児制度創設
無理なく働く環境へ

ワタキューセイモアは、病院やホテルの寝具、ユニフォームなどのリネン類を洗濯、消毒、補修付きで貸し出すリース事業を全国展開している。自社の工場だけでなく、取引先の病院内で働く社員もおり、早朝から深夜まで勤務体系はさまざまだ。産・育休を取得する人も多く、昨年は4人、今年は1人が利用している。育児を大事にして無理なく働いてほしいという考えから、同社は独自のサポート制度を創設。出産後１年間、毎月１回、紙おむつとお尻ふきを支給する「パパ・ママサポート制度」や、妊娠中のつわりや健診などで欠勤や遅刻、早退する場合に利用できる「プレママ休暇制度」などがある。
大分営業所管理部主任の田丸真由美さんは、派遣社員として勤務した後、正社員として２００８年に入社した。現在は１４人の部下をまとめ、時短勤務の社員をチームでフォローするなど、ワークライフバランスを重視した働き方に力を入れる。自身も、「遠方に住む孫の成長に関わりを持ちながら働き続けたい」と目尻を下げた。




ワタキューセイモア株式会社　九州支店　大分営業所
由布市挾間町三船２３１
℡０９７―５４０―７８１０
https://www.watakyu.co.jp/