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2026.03.10

業務をもっと効率的に AI活用セミナー
ひとりで抱え込まない仕事の進め方

業務をもっと効率的に AI活用セミナー<br>ひとりで抱え込まない仕事の進め方

WoMan NEO セミナー&交流会
~業務をもっと効率的に~

年に2回開催される「WoMan NEO」のセミナー&交流会。2026年2月5日に開催されたセミナーには、業務を効率化したい方や生成AIに関心のある方など、幅広い層の参加者が集まりました。講師としてお招きしたのは、公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所 主任研究員の矢野歩実さん。「業務をもっと効率的に AI活用セミナー」をテーマに、生成AIの基礎知識や活用方法、注意点について講演を実施しました。スマートフォンやPCを使った実践ワークも行われ、日常業務や生活に役立つ具体的な使い方を体験する機会となりました。

講師インタビュー|矢野 歩実さん


普段は、情報モラルの出前授業やデジタルデバイド対策を中心に、企業や行政、学校などで研修を行っています。セキュリティ研修や新人研修なども担当し、さまざまな現場と向き合う中で、「AIを活用したいけれど何から始めればよいかわからない」という声を多く耳にします。だからこそセミナーでは、AIの結果を参加者同士で共有し、話し合う時間を大切にしています。AIは人それぞれの使い方によって異なる回答を返しますし、時には期待と違う答えになることもあります。でも、その違いを見比べることで「思ったほど万能ではない」と安心したり、「こんな使い方もできるのか」と新しい発見が生まれたりするのです。

今日のセミナーでも、皆さんが楽しそうに意見を交わしながら体験してくださり、AIへの不安が少しずつ和らいでいく様子がとても印象的でした。仕事だけでなく家庭での活用例も多く共有され、生活に寄り添うツールとしての可能性を感じていただけたのではないかと思います。

これからはAIを使う人と使わない人の差が広がるかもしれません。忙しい日々の中で少しでも余裕が生まれるよう、AIを身近な存在として気軽に取り入れてもらえたらうれしいです。

AIは怖くない。
身近な活用のヒント

仕事や家庭などに追われる日々のなかで、「時間が足りない」「もっと効率的に進めたい」と感じる人は多いのではないでしょうか。今回のテーマは「業務をもっと効率的に AI活用セミナー」。AIを専門家だけのものではなく、日常的に使えるツールとして理解し、実践的なスキルを持ち帰ることが目的です。講師を務めたのは、公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所の主任研究員・矢野歩実さん。企業向け研修や行政支援、学校での情報リテラシー教育など、幅広い分野でデジタル活用に携わっています。

セミナー冒頭、矢野さんは「AIは怖いものではありません」と語り、まず参加者の不安を解きほぐしました。生成AIは万能でも完璧でもなく、あくまで“賢い新入社員”のような存在。使い方次第で強力なサポート役になると説明します。



矢野さん自身も仕事でもプライベートでも生成AIを活用していると話します。例えばトレーニングの過程でAIを活用。食事の写真を撮影して、たんぱく質や脂質など栄養素バランスを分析してもらうなど役立てているそうです。さらに、新居の寝室レイアウトを手描きの図面からデジタル化し、3D化までをわずか15分で完成させた事例も紹介。AIの活用方法を実体験として示しました。

AIに対して「何でも知っている」「正しい答えを出す」というイメージを持つ人も少なくありません。しかし矢野さんは、その理解が誤解の出発点になると指摘します。生成AIは人間のように意味を理解しているのではなく、膨大なデータから次に来る言葉を予測して文章を生成しているに過ぎません。つまり、“それらしく見える答え”を作ることが得意なのです。



そのため、AIの回答には事実と異なる内容が含まれることがあります。これを「ハルシネーション(幻覚)」と呼び、特に数字や固有名詞、法律などは必ず人間が確認する必要があると強調しました。

一方で、文章の下書きや情報整理、要約などは非常に得意な分野です。AIを「完成品を作る道具」ではなく、「考えるための道具」として使うことが重要だといいます。会場ではメモを取りながら真剣に聞き入る姿が多く見られ、参加者の関心の高さが伝わってきました。

業務をもっと効率的に AI活用セミナー<br>ひとりで抱え込まない仕事の進め方

“AIとの協働”を体験
それぞれの役割の違いとは?

セミナーでは、人間とAIの違いについても具体的に解説されました。AIは大量データの処理やパターン認識、繰り返し作業を得意とします。一方で、人間は創造的な発想や共感、倫理的判断、経験に基づく直感などに強みがあります。両者の特性を理解することで、役割分担が見えてくると矢野さんは話します。「AIに任せる部分と、自分が担う部分を分けることで、本当に考えるべきことに集中できます」時間に追われがちな現代の生活において、作業をAIに任せることで、判断や創造といった本質的な活動に力を注げるようになります。



今回のセミナーの特徴は、講義だけでなく実践ワークが豊富だったことです。参加者はスマートフォンやPCでchatGPTを使いながら、AIとのやり取りを実際に体験しました。最初のワークでは、AIに「企画会議のメンバー」という役割を与え、否定せず質問で思考を深めてもらう設定を入力します。AIは質問を返しながらアイデアを引き出し、内容を整理し、新しい視点を提示する“壁打ち相手”として機能。参加者はAIとの対話を重ねることで、自分の考えが少しずつ形になっていく過程を体感しました。



続くワークでは、作成した企画を説明文にまとめたり、上司や関係者に伝えるための文章を整えたりする作業を実施。言いにくい依頼や曖昧な表現も、AIが丁寧で分かりやすい文章に整えてくれることに驚きの声が上がりました。さらに、配布資料を撮影して要約させる画像認識機能や、手書きメモを整理して文書化する方法など、実際の業務や日常生活で役立つ活用例も紹介されました。短時間で情報を整理できる様子に、多くの参加者が可能性を実感している様子でした。

AIは「ひとりで抱え込まないためのパートナー」であり、思考の整理や準備段階を担ってくれる存在だといいます。会場では、参加者が真剣な表情でスマートフォンを操作しながら結果を見比べたり、近くの人と感想を共有したりする姿が見られ、学びの場でありながら活気ある雰囲気に包まれていました。



矢野さんは、自身も複数のAIツールを使い分けながら仕事をしていると語ります。同じ指示でもAIごとに回答の特徴が異なるため、用途に応じて選択することが重要です。近年は建築業界や行政など、さまざまな分野からAI活用の相談が増えている一方、「何をすればよいかわからない」という声も多いそう。そこで有効なのが、業務全体を置き換えるのではなく、部分的に導入する方法です。例えば、スケジュール作成や文書の要約、資料の整理など、時間がかかる作業からAIに任せることで、負担を大きく減らすことができます。「全部AIに任せる必要はありません。ここは任せる、ここは自分でやる、という選択ができることが大切です」この言葉に、多くの参加者が深くうなずいていました。

AIの普及により、「仕事が奪われるのでは?」という不安も聞かれます。しかし矢野さんは、むしろ人間の価値がより明確になると考えています。AIは論理的な処理には優れていますが、人の感情を動かしたり関係性を築いたりすることはできません。誰かを励ます言葉や、状況に応じた判断、共感といった部分は人間ならではの力です。少子化による労働力不足が進む中、AIとの共存は避けられません。だからこそ、「AIに使われる」のではなく、「主体的に使う」姿勢が重要だと語りました。

業務をもっと効率的に AI活用セミナー<br>ひとりで抱え込まない仕事の進め方

“怖い”から“頼れる”へ
AIと歩む新しい日常

セミナーの最後、参加者からは「思っていたより簡単だった」「もっと早く知りたかった」といった声が多く聞かれました。AIを使いこなすことは、特別なスキルではありません。重要なのは完璧を求めず、まず一歩踏み出すことです。

矢野さんは「AIは完成品を出す道具ではなく、下書きを作るパートナー」と繰り返し強調しました。仕事や生活、自分の時間など、多くの役割を担う現代の人にとって、AIは負担を減らし可能性を広げてくれる存在になり得ます。怖いものではなく、頼れる相棒として。AIとの付き合い方を学ぶことは、これからの働き方や暮らし方を考える第一歩なのかもしれません。

セミナーの締めくくりとして、参加者同士が意見を交わすグループディスカッションが行われました。5つのグループに分かれ、「私の業界ではAIはどう使える?」「みんなの“推しAIツール(無料)”」「AIを使う罪悪感はどう払拭する?」「AI×家庭で楽になったこと」「『これ作って』をどう言語化する?」といったテーマについて活発な議論が展開されました。



実際の仕事や生活での体験談が次々と共有される中で、「同じ悩みを持っている人がこんなにいるんだ」「こんな使い方があったのか」と、新たな発見や共感の声があがります。AIは一人で使うものではなく、知見を共有することで可能性が広がることを実感できる時間となりました。



ディスカッション後には名刺交換を兼ねた交流会も開催され、参加者同士の会話は尽きることがありません。セミナー終了後も会場には多くの人が残り、矢野さんに個別質問をする姿が印象的でした。AI活用への関心の高さと、もっと学びたいという意欲が会場全体から伝わってきます。互いに情報を交換し合いながら、笑顔で会話を楽しむ参加者たち。その充実した空気に包まれながら、WoMan NEOセミナーは盛況のうちに幕を閉じました。

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おおいた働く女性応援プロジェクト WoManNEO
https://mama-no-mama.jp/woman-neo/

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