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「Woman NEO」第5期Vol.7

「Woman NEO」第5期Vol.7

シリーズ記事 2024.03.26
#座談会#大分県内企業の取り組み#大分#株式会社オーイーシー#女性活躍

県内企業で広がる取り組み
これからの女性活躍を語る

働く女性がその人らしく輝くために、何が求められているか。ウーマンネオ第5期の締めくくりとして、これからの女性活躍を語る座談会を開きました。参加者は、樋口佳子さん(大分県消費生活・男女共同参画プラザ 女性活躍推進監)、佐藤宝恵さん (ニッコン代表取締役)、川上智子(取材班)。
聞き手/渡部さおり(大分合同新聞社ビジネスサポート部マネージャー)。

女性活躍は新たな段階に 成功体験が会社を変える

 

推進宣言企業数は
5年で倍近く増加


 

渡部 ウーマンネオが始まって5年。女性活躍推進の大きな動きがあり、働く女性を取り巻く状況も変化しています。

樋口 大分県内の女性活躍推進宣言企業は、2019年度末の176社から、現在では330社を超えており、この5年で倍近くになりました。多くの企業で取り組みが進んでいるのを感じます。一方で、管理職の女性比率は遅々として上がらない印象があります。これから管理職になる世代の方の育成が進んでいるので、もう少しすればもっと変わっていくかもしれません。

渡部 女性活躍推進宣言を行う企業の業種も広がってきましたね。近年建設業が目立っているように思います、

樋口 そうですね。先日、大学で「女性活躍応援県おおいた認証企業」の紹介をしたら、学生から「女性の活躍を後押ししている企業だということが分かりやすくていいですね」と言ってもらえました。企業側にすれば、認証基準があるので「頑張りたいけど、うちはちょっと」もあるかもしれませんが、人材不足という逆境をいかに乗り越えるかという中で、さまざまな業種が女性活躍にかじを切っているのだろうと思います。建設業界でも女性の活躍が増えています。

佐藤 振り返ってみるとあっという間の5年ですが、企業の意識は目に見えて変わってきています。大分県の施策がけん引していると思います。

渡部 意識の変化は、どういった点で感じますか?

佐藤 大分県内でも、経営者自らが旗振りをして、女性活躍推進を独自の取り組みに落とし込んで実行する企業が増えています。社員との面談などを通して、ニーズに沿ったものを確立させている社は、やはり改革のスピードが違います。

樋口 女性たちの活躍がない限り、その他の社員の活躍もないという考えがあるんですね。

 

意識は全社員の活躍へ
柔軟な働き方で好業績も


 

渡部 県内企業の事例を取材した川上さん、いかがでしょう。

川上 例えば、スーパーフレックス制度を導入していたり、転勤で所属が変わっても引っ越さなくてよいような制度があったり、子育てもキャリアとして認められ、キャリアが途切れることなく働ける支援制度があったりと、話を聞いて驚くような制度もありました。女性が「働きたいように働けている」のは素晴らしいと思います。

佐藤 女性活躍のフェーズが上がり、子育て支援だけでなく、全ての女性、そして男性も含めた全ての社員へと意識は広がっています、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I=多様性と包摂)の浸透とともに公平性(Equity)も重視されています。長時間勤務した人を評価する風潮ではなく、それぞれの人の成果を公平に見られるようになれば、時短などに関わらず責任ある仕事ができます。

樋口 例えば、ある建設業の会社では現場を支える専門的な事務チームをつくり、柔軟な働き方に対応したことで業績を伸ばしています。「できないだろう」から一歩進んでみて、業務を細分化して再配分することで、「できる」になるような成功体験が、会社を変えていくのではないでしょうか。

渡部 生理前症候群や更年期症状といった女性特有の健康をサポートする動きも出てきました。管理職を担う女性も増える中で、女性が会社の中で実力を発揮して後輩にちゃんとバトンを渡していけるようになることも大切です。

樋口 女性が働き続けるための健康面でも、何かできるといいなと考えています。

佐藤 ウーマンネオも6期目を迎えます。女性のニーズをくみ取り、横のつながりを深めていきましょう。

株式会社オーイーシー

社内の制度活用して
仕事も私生活も充実




大分市の情報通信業オーイーシー。新社屋が完成し、より働きやすくなった職場環境の中、社員たちは充実の表情で業務に当たっている。
新卒をはじめとする採用活動が活発で、近年は、社員から友人や知人を紹介してもらうリファラル採用に力を入れている。総務・人事統括部の原田絵未さんも友人からの紹介で採用試験を受け、2022年に入社した。他業種からの転職だったが、「『未経験でも大丈夫』という社員からの声が後押しになった」という。現在、社員給与や保険に関する手続きなどを担当。「先輩に一から丁寧に指導してもらいました。今後は他の仕事も引き継いだり、周りをサポートしたりできるようスキルアップしていきたい」と笑顔を見せる。
同社は時間単位の有休制度などさまざまな福利厚生を整備。本年度から、自分または誰かの記念日などに合わせ“ハッピー”になる目的で取得できる特別休暇を新たに設けた。原田さんは「社内の制度や仕組みを活用しながら仕事もプライベートも充実させていけたら」と話している。



℡ 097-537-1212
大分市東春日町17-57ソフトパーク内
https://www.oec.co.jp
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